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特別展「縄文文化円熟」と境川サイクリングロード

2008年11月11日 09時01分36秒 | 観光

 30km走って横浜市立歴史博物館着。立派な建物だ。
 それにしてもたった30kmしか走っていないのに、疲れが尋常じゃない。途中雨が少しぱらついて寒さを2割り増ししてくれたりして、とにかく寒くて寒くて。
 常設展、特別展両方見られる共通券を買って入館。中に入るとちょうどガイドツアー中。横にくっついて話を聞く。これが非常にためになった。ただ展示だけだと「ふうん」で通り過ぎてしまいがちなものをじっくり見る、というその機会があっただけでもずいぶんとプラスだと思う。138体のイノシシの下顎の骨のうち115体が子どもだった、と。へー、不思議だな、と思うだけだが、説明を聞けば、ああ、なるほど、と。たとえば神送りの儀礼ではなかったか、とか、あるいはそれだけの子どもだけを狩ってくるのはよほど大変だから飼育していた可能性があったとか。一つの事実からいろんなことが導き出される。楽しい。アイヌは古い来歴をもつ人々だけれど、イヨマンテの儀式も縄文から連綿と続いている可能性さえある。
 満足して博物館をあとにする。
 雨はちょっと降っているけれど、予報では曇りなので15kmほど先にある境川サイクリングロードへ行ってみる。
 それにしても246は走りにくい。交通量は多いし、道はぎりぎりだし、それにアップダウンの連続。寒いのは246のせいではないけれど。


 藤沢大和自転車道(通称境川サイクリングロード)到着。
 雨が強くなってるし、本当に寒い。しかもこの境川サイクリングロードが案外くせ者で、いきなり何のことわりもなく舗装されていなかったり、普通の車道になっていたり、なかなか突飛なまねをしてくれるのだ。おまけに一般道と交差する部分が多くて、そのたびに停止し、車がとぎれるのを待たなければならない。一部には車道の脇に、自転車&歩行者用と区分けされた道もあったが、それは普通に歩道って言うだろ?
 とにかく寒い。冷凍庫に入れた寒暖計のように、免疫がぐんぐん下がっているのが感じられる。頭の中をヴォーン=ウィリアムズの「南極交響曲」が鳴り響く(←いや、いくらなんでも、スコット隊は大げさだろ?)。
 寒い寒いと走りながら、ふと気づいた。何一つ楽しくないのだ。道は走りにくかったし、寒いし、雨は強くなってきたし、景色は暗く鈍調で光が奪われたままだ。休日をつぶして延々と楽しくないことをやり続けている自分が不思議だ。
 いや、登山と一緒なのだ。ゴールを迎えれば、すべてが報われるのだ。今までやってきた峠の上り下りがみな価値を持つのだ。
 だが、今日に限って言えば、そうならないことが予想できた。江ノ島に行ったからって達成感なんかあるもんか。

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