考えてみたら、家を出るときに作りおきのクラムチャウダーを食べ、「海まで95キロ」地点でおにぎりを2個食べただけで、すでに約160km走ってる。お腹がすく。半べそかきながら走っていたぼくたちにとって、サイクリングロードの終焉は予期せぬ出来事であるとともに、強いられた幸運とも言える。サイクリングロードを走っている限り、ぼくたち(ぼくと愛馬ロシナンテ、でも、彼は少食なんだ)に何か人間の食べ物を口にする機会はない。しかし、一般道なら、どこかにあるだろう、食堂とか、コンビニとか。そして、ぼくは自分の格好に思いを馳せ、コンビニを探す決意をする。だって、シルバー地(そういう地の服着たことある? というか今までの人生でそういう「地」って想像したことある?)に、緑と赤の模様のサイクリングジャージ。しかも、上下で、さらに下パッツンパッツン。食堂などで、「ええと、98年のロートシルトと、あ、今日の肉は何?」などと注文できます? できません。まあ、んな店もないだろうけれど。

そんなわけで、国道沿いのコンビニで腹ごしらえをして、利根かもめ大橋有料道路へ。これで、千葉側からまた茨城県側に渡ります。なんかジグザグ。橋って、能でもそうなんですが、向こう側は異界とつながってそうなんです。ぼくも走っていて、先の見えないあちら側を過剰に想像して楽しくなります。

橋から見た河口。ここにも先の見えない、空と海とが渾然一体となった風景が現れます。ぼくは天国とか地獄とか、人が死んだあと赴く世界ってそんな剣呑なのはごめんだな、と思うんです。ほら、このすぐ近くに、でも、なんだか先の見えない不思議な空間に、そんなところに案外永遠とか来世とかがあるんじゃないか、と。死者たちはすぐそこにいる。ただ茫洋としたあちら側の世界だけれど。そんな風に考えると、ぼくたちの世界はまた印象を変えるような気がします。つまり、生きることは死者たちとどう付き合うかによって変わっていくのではないか、と。ぼくたちは誰も一度も死んだことがないのに、他者の死によって、自分の死を予見的に知覚します。それは人の生にとって大きなことで、だから、他者の死は自分の生に大きな影響をもたらすのではないか、と思うんです。なんだか、腕が動かなくなってからのぼくは、変なことをいろいろ考えるようになってしまいました。

20円払って有料道路を降り、振り返るとこの風景。
ここから海はもうすぐ、いさんで走り、海が見えたときの嬉しさ。ここまで走行距離170キロ。

もう、海はそこに見えてる!

茨城県神栖市の空と海岸。



おつかれ、愛馬ロシナンテ。半分砂に埋まりながら、「やったね」という表情のかわいいやつ。でも、実は前日にチャレンジして、いろんなとこを迷い、100キロ近く走って断念した再チャレンジ。2日で270キロ走りました。1日300キロ走れると一皮むけるんだけれど、景色の見えない夜(あるいは早朝)に走るのはいやなので、たぶん一生達成できない距離だろうなと。でも、海は自転車で行く甲斐のある場所だと思う。
写真はiphoneで撮りました。自転車に積めるデジイチが欲しいですねえ。

そんなわけで、国道沿いのコンビニで腹ごしらえをして、利根かもめ大橋有料道路へ。これで、千葉側からまた茨城県側に渡ります。なんかジグザグ。橋って、能でもそうなんですが、向こう側は異界とつながってそうなんです。ぼくも走っていて、先の見えないあちら側を過剰に想像して楽しくなります。

橋から見た河口。ここにも先の見えない、空と海とが渾然一体となった風景が現れます。ぼくは天国とか地獄とか、人が死んだあと赴く世界ってそんな剣呑なのはごめんだな、と思うんです。ほら、このすぐ近くに、でも、なんだか先の見えない不思議な空間に、そんなところに案外永遠とか来世とかがあるんじゃないか、と。死者たちはすぐそこにいる。ただ茫洋としたあちら側の世界だけれど。そんな風に考えると、ぼくたちの世界はまた印象を変えるような気がします。つまり、生きることは死者たちとどう付き合うかによって変わっていくのではないか、と。ぼくたちは誰も一度も死んだことがないのに、他者の死によって、自分の死を予見的に知覚します。それは人の生にとって大きなことで、だから、他者の死は自分の生に大きな影響をもたらすのではないか、と思うんです。なんだか、腕が動かなくなってからのぼくは、変なことをいろいろ考えるようになってしまいました。

20円払って有料道路を降り、振り返るとこの風景。
ここから海はもうすぐ、いさんで走り、海が見えたときの嬉しさ。ここまで走行距離170キロ。

もう、海はそこに見えてる!

茨城県神栖市の空と海岸。



おつかれ、愛馬ロシナンテ。半分砂に埋まりながら、「やったね」という表情のかわいいやつ。でも、実は前日にチャレンジして、いろんなとこを迷い、100キロ近く走って断念した再チャレンジ。2日で270キロ走りました。1日300キロ走れると一皮むけるんだけれど、景色の見えない夜(あるいは早朝)に走るのはいやなので、たぶん一生達成できない距離だろうなと。でも、海は自転車で行く甲斐のある場所だと思う。
写真はiphoneで撮りました。自転車に積めるデジイチが欲しいですねえ。
僕にはまだまだ想像できません。
サイクリングロードを2つ併用するようになるとあっという間。荒川~利根川で渋川まで行けば160kmくらいになるし。
いつか一緒に走りたいね!
ポ、ポタリングで・・
それはともあれ、とにかく、おめでとう!! なんか、ぼくまで嬉しくなってしまった!
前にフランセーズ・デ・ジューのおそろいジャージ着たカップルにあっけなく抜かれたとき、ああ、格好いいなあ、と。
種類は少し違うんですが
人に抜かれまくるので格好良くないですw
ぼくもそのうちGIANTに乗る相手を見つけよう。いつか、そのうち、きっと、たぶん、うまくいけば、お願い。