毎日が観光

カメラを持って街を歩けば、自分の街だって観光旅行。毎日が観光です。

チョコレートファイター

2010年08月25日 22時56分12秒 | 映画


 あ、やばい、と思ったのは、主人公がマーブルチョコをポイポイ口に入れるところ。ああ、この子悲しい、こんな悲しいヒロインを造形させた奴ら、罪作りだ、悲しいじゃないか、と。
 ヒロインは日本のやくざ(阿部寛)とタイ人女性との間に生まれた女の子。生まれつき知能に障害があって、まともに口がきけないのですが、動物的と言っていい反射神経と動体視力、そして格闘技へののめり込みで、ものすごいファイターになります。かわいくて細っこくて、でも幼児のような会話しかできなくて、ハエが出るだけでパニックになるのに、めちゃくちゃ強い。ある種アニメです。その極端さは、まるでアニメのキャラのようです。
 そして一部のアニメのように、残酷です。
 病名には直接触れられていませんが、母親がガンに冒され抗癌剤の副作用でしょう、髪が抜け落ちてる姿を見ると泣き叫び、自分も髪を切ってしまうなど、彼女の幼児性をこれまでかと描写するのです。その幼児性と格闘、この二つの幅をこの映画は描きます。
 そしてある夢を見た後彼女は覚醒します。それは悪意に満ちた世界を敵に回すことと同義でした。この覚醒の後、彼女は初めて叫ぶんです。それは、何かに目覚めた叫びでした(何かは映画を見てください)。
 この後の彼女のアクションシーンは出色です、ほんとうに。すごい。
 で、その後、障害者同士の一騎打ちになるんです。どっちも何か障害を負ってるが故の悲しい強さ。こんなシーンは今まで見たことがありません。
 そして最後のクライマックス。CGなしでこれですか。これ、すごすぎませんか。人死んでませんか。
 キャラ立ちもいいし、素晴らしい映画でありました。

 P.S.最後の歩くシーン。あれ、ずるい。泣くに決まってんじゃん。あれ。あとエンドロールのNGシーン。普通NGシーンって笑うとこじゃないですか。このNGシーン、一切笑えません。こんなNGシーン集見たことありません。主人公の女の子を含めて、必ず誰かが流血しているNGシーンって。ここで言われるNGって、芝居を失敗したからじゃないのね、映画としてまずい部分のことなのね、と。ヒロインの手から刺さったガラスを抜くなど、血とケガを冷やすための氷がこれほど登場するNGシーン、初めてです。
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伊東

2010年08月25日 17時24分46秒 | 観光
 熱海から伊東行きの電車に乗る。伊豆急と相互乗り入れしているので、東京で見かける私鉄車両も走ってる。熱海を出ると線路は単線、雰囲気やよし。
 駅から海まで歩いて5分。



途中のコンビニでお弁当とビールを買って海岸に。



 海を見ながらビール飲みながらお弁当食べながら、ピチカート・ファイヴをウォークマンで聴いて、なんとも言えない、いい気分。
 おい、案外天国って近くにあるもんだな、と「図鑑に載ってない虫」のセリフを思い出す。


 しばらくこんな写真を撮ったりして、歩いていたら海の家の呼び込みのアンちゃんに、思いっきり気の良さそうな声で「いい娘撮れたかい?」と聞かれた。音がするほど落ち込む。え、なに? 俺、そんな風に見えているわけ? 盗撮男風か?
 男一人で首から一眼レフだからそう見えただけだよ、などと落ち込む心を何かと励ましながら駅に戻る。俺はなぜ、伊東まで来て自分を慰めてるんだ?
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