旧上伊那図書館 2007-07-30 07:06:11 | 長野県 昭和5(1930)年築。 『信州の近代遺産』によると、この建物は図書館・教育諸団体の活動拠点として使用され、第二次大戦中は都会からの文化財の疎開先、終戦直後は進駐軍の拠点になったといわれます。 創建当初は建物前面に高遠焼といわれるタイルが張ってあったそうなので、外観は改修工事を受けている様子。 市立図書館の建設(平成6年 1994)に伴い閉館し今後の活用が模索されていましたが、市の歴史的建造物として整備・保存がされる事になったようです。 長野県伊那市伊那荒井桜町3520 07年03月下旬 ※伊那市創造館さまより「高遠焼のスクラッチタイルに関しては創建当時のまま残っている様です。」という御指摘を頂きました。 お詫びして訂正致します。 ※10年10月上旬再訪。 現在は「伊那市創造館」と改称され活用されています。 #長野県 « 横浜市開港記念会館 | トップ | 石井鶴三美術館 »
11 コメント コメント日が 古い順 | 新しい順 これですか! (ヨウタロウ) 2007-07-30 22:43:10 遂に出ましたか!。アールデコっぽい作風ですね。 返信する 恐れ入ります (es) 2007-07-31 19:34:54 出し惜しみするほどの物件ではなかったと思いますが、遅くなってしまいました。夕方に訪れたのですが、かなりの威圧感のようなものは感じましたね。整備され内部公開されるようになったら再訪してみたい建物ではあります。 返信する 高遠焼のタイル (伊那市創造館) 2010-11-22 14:50:51 お世話になっております。伊那市創造館です。>創建当初は建物前面に高遠焼といわれるタイルが張ってあったそうなので、外観は改修工事を受けている様子。とありますが、高遠焼のスクラッチタイルに関しては創建当時のまま残っている様です。建物下からストライプ状に、洗い出し、タイル、洗い出し、タイル~となっております。今回の修復工事でもタイルの致命的な剥がれはほとんどなく、当時の施工の丁寧さがうかがわれました。また宜しくお願い致します。 返信する 多謝。 (es) 2010-11-23 20:05:15 伊那市創造館さま、直々の御来訪および訂正のコメントを頂き有難うございます。広く浅くの素人建築探訪者ゆえ誤り・勘違い等を度々犯してしまうのですが、今回のようにご指摘いただくと私の方も良い勉強になりますので深く感謝致します。高遠焼のタイルというのは良く分からなかったのですが、今貼られているものが正にそれだったんですね。確かに多少の「くすみ」はあれど今回の修復工事で大きく貼り替えたような部分も見られず、当時の施工技術の丁寧さが窺えるような出来に感じました。内部は今回初めて入ったので以前との比較は出来ませんが、エレベーターの新設と現代の安全基準を満たす為の改修が施された点以外は旧来の雰囲気を残しながら綺麗に使い易くリフレッシュしたように思います。私もこの建物を気に入ってしまい、この3ヶ月の間に2度訪問・見学させて頂いたんですよ(笑)。これからも記事の正確さには気をつけつつ情報を発信していきますので、また何かお気づきの点がございましたらご指摘願います。 今回は本当に有難うございました。 返信する 高遠焼のタイルの話から (伊那市創造館) 2010-11-26 16:45:45 こちらこそお世話になります。改修前の画像も載せていただいて比較できるのは嬉しい限りです。今回新たに建築時の設計図面が発見されまして、この建物の基本設計に森山松之助が深くかかわっていた事が明らかになりました。(従来は長野の黒田好造-飯田市追手町小学校設計者-の作と伝えられていた)どうやら基本図面を森山松之助が描き、現場での施工管理~設計変更に黒田好造が当たった、と云うのが正解の様です。とは云うものの表面のディティールは、かなりな部分黒田好造の仕事ですが。森山松之助と云えば、諏訪湖のほとりの片倉館(昭和3年)の設計者ですし、片倉館でも高遠焼のスクラッチタイルが使わていました。で、調べてみましたが、片倉館のスクラッチタイルは、当館のそれに比べて比較的ラフな仕上がりでした。昭和3年と5年の間にタイル製造における技術的な何かがあったのか、興味深い処です。等々、面白い話がたくさんありますので、またご訪問されましたら是非、お声をおかけください。 返信する 森山松之助と黒田好造 (es) 2010-11-28 21:32:48 伊那市創造館さま、再び有益な情報を頂きまして有難うございます。そういえば1階の展示室に2人に関しての簡単な説明パネルがありましたね。黒田は分離派の影響を受けているとの説明でしたが、確かに追手町小学校や旧上伊那図書館を見てみると曲面の使い方などに特徴が出ているように思います。両建物は竣工時期に1年の違いしかありませんから、細部も見比べてみたら黒田の設計手法が見えてきて面白いかもしれませんね。片倉館のスクラッチタイルも高遠焼でしたか!手持ち写真にタイルのアップが無いので見比べられませんが、その話も突き詰めていくと色々と広がっていきそうですね。建物に関する話を聞くのは個人的に大好きですし他に聞きたい人も多いでしょうから、館内ガイドツアーとかを開いてもらったら嬉しいですね。文化財ウィークとかに合わせれば相乗効果で見学に来てくれる人も増えるように思いますよ。 返信する 昭和初期のモダン建築 (伊那市創造館) 2011-05-22 09:51:25 お世話になっております。このような場所で告知もどうかと思いましたが、ご連絡させていただきます。来る5月28日(土)13:30~16:00、伊那市創造館3階講堂に於きまして、伊那市創造館開館1周年記念フォーラムといたしまして、「昭和初期のモダン建築」と云うテーマで講演会とパネルディスカッションを行います。第一部 基調講演建築家・森山松之助 人と作品古田智久氏日本近代史研究家にして、森山研究の第一人者である古田さんを横浜からお招きして、森山作品の魅力、人間としての魅力に迫ります。第二部 パネルディスカッション上伊那図書館から創造館へ図書館時代の当時を知る郷土史家の方や、リニューアル工事に携わった建築家の方を交えて、歴史的な建造物を改修し使い続けることの意義を問います。こちらからチラシをダウンロードできます。http://www.inacity.jp/download.rbz?cmd=50&cd=9534&tg=11週間前になって突然で申し訳ありません。ご興味のある方に是非ご参加いただきたく思っております。期日がすみましたら、このコメントは消していただいて結構です。宜しくお願い致します。 返信する 講演会 (es) 2011-05-22 18:55:27 伊那市創造館さま、お世話になります。チラシを拝見させて頂きましたが面白そうなテーマの講演会ですね。私も駆けつけたいところですが28日は大阪の某建物見学会に参加予定、お伺い出来ないのがとても残念です。代わりに大勢の方々にこの建物と講演会の事を知って頂きたいので、拙ブログのトップ記事にこのイベント内容を講演日まで掲載してみます。開館1周年の記念に多くの聴衆が集まってくれると嬉しいですね! 返信する 多謝 (伊那市創造館) 2011-05-23 09:19:19 ありがとうございます。もっと早く告知が出来ればなおよかったのですが、企画展立ち上げと重なりまして。何卒宜しくお願い致します。 返信する お世話になりました (伊那市創造館) 2011-05-30 10:04:18 お陰様で多くの聴衆の皆様に御参集いただき、講師の先生の大変興味深いお話を聞くことができました。当日の様子はこちらから。http://www.city.ina.nagano.jp/view.rbz?cd=9753この度は本当にありがとうございました。今後も機会があれば、建築、建築史にまつわるイベントを企画していきたいと思っています。 返信する 微力ながら… (es) 2011-05-30 20:45:33 伊那市創造館さま、当日の模様を写真で拝見致しました。大勢の皆様が講演を聞きに来てくれたようで私も嬉しい限りです。今回はお邪魔出来ませんでしたが、次回以降には私も参加してお話を伺いたいと思います。また何かイベントがありましたらご連絡をお待ちしていますよ。 返信する コメントをもっと見る 規約違反等の連絡 コメントを投稿 goo blogにログインしてコメントを投稿すると、コメントに対する返信があった場合に通知が届きます。 ※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます 名前 タイトル URL ※名前とURLを記憶する コメント ※絵文字はJavaScriptが有効な環境でのみご利用いただけます。 ▼ 絵文字を表示 携帯絵文字 リスト1 リスト2 リスト3 リスト4 リスト5 ユーザー作品 ▲ 閉じる コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。 コメント利用規約に同意する 数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。 コメントを投稿する
夕方に訪れたのですが、かなりの威圧感のようなものは感じましたね。
整備され内部公開されるようになったら再訪してみたい建物ではあります。
>創建当初は建物前面に高遠焼といわれるタイルが張ってあったそうなので、外観は改修工事を受けている様子。
とありますが、高遠焼のスクラッチタイルに関しては創建当時のまま残っている様です。
建物下からストライプ状に、洗い出し、タイル、洗い出し、タイル~となっております。
今回の修復工事でもタイルの致命的な剥がれはほとんどなく、当時の施工の丁寧さがうかがわれました。
また宜しくお願い致します。
広く浅くの素人建築探訪者ゆえ誤り・勘違い等を度々犯してしまうのですが、
今回のようにご指摘いただくと私の方も良い勉強になりますので深く感謝致します。
高遠焼のタイルというのは良く分からなかったのですが、今貼られているものが正にそれだったんですね。
確かに多少の「くすみ」はあれど今回の修復工事で大きく貼り替えたような部分も見られず、
当時の施工技術の丁寧さが窺えるような出来に感じました。
内部は今回初めて入ったので以前との比較は出来ませんが、
エレベーターの新設と現代の安全基準を満たす為の改修が施された点以外は
旧来の雰囲気を残しながら綺麗に使い易くリフレッシュしたように思います。
私もこの建物を気に入ってしまい、この3ヶ月の間に2度訪問・見学させて頂いたんですよ(笑)。
これからも記事の正確さには気をつけつつ情報を発信していきますので、
また何かお気づきの点がございましたらご指摘願います。 今回は本当に有難うございました。
今回新たに建築時の設計図面が発見されまして、この建物の基本設計に森山松之助が深くかかわっていた事が明らかになりました。(従来は長野の黒田好造-飯田市追手町小学校設計者-の作と伝えられていた)
どうやら基本図面を森山松之助が描き、現場での施工管理~設計変更に黒田好造が当たった、と云うのが正解の様です。とは云うものの表面のディティールは、かなりな部分黒田好造の仕事ですが。
森山松之助と云えば、諏訪湖のほとりの片倉館(昭和3年)の設計者ですし、片倉館でも高遠焼のスクラッチタイルが使わていました。で、調べてみましたが、片倉館のスクラッチタイルは、当館のそれに比べて比較的ラフな仕上がりでした。昭和3年と5年の間にタイル製造における技術的な何かがあったのか、興味深い処です。
等々、面白い話がたくさんありますので、またご訪問されましたら是非、お声をおかけください。
そういえば1階の展示室に2人に関しての簡単な説明パネルがありましたね。
黒田は分離派の影響を受けているとの説明でしたが、
確かに追手町小学校や旧上伊那図書館を見てみると曲面の使い方などに特徴が出ているように思います。
両建物は竣工時期に1年の違いしかありませんから、細部も見比べてみたら黒田の設計手法が見えてきて面白いかもしれませんね。
片倉館のスクラッチタイルも高遠焼でしたか!
手持ち写真にタイルのアップが無いので見比べられませんが、その話も突き詰めていくと色々と広がっていきそうですね。
建物に関する話を聞くのは個人的に大好きですし他に聞きたい人も多いでしょうから、
館内ガイドツアーとかを開いてもらったら嬉しいですね。
文化財ウィークとかに合わせれば相乗効果で見学に来てくれる人も増えるように思いますよ。
来る5月28日(土)13:30~16:00、伊那市創造館3階講堂に於きまして、伊那市創造館開館1周年記念フォーラムといたしまして、「昭和初期のモダン建築」と云うテーマで講演会とパネルディスカッションを行います。
第一部 基調講演
建築家・森山松之助 人と作品
古田智久氏
日本近代史研究家にして、森山研究の第一人者である古田さんを横浜からお招きして、森山作品の魅力、人間としての魅力に迫ります。
第二部 パネルディスカッション
上伊那図書館から創造館へ
図書館時代の当時を知る郷土史家の方や、リニューアル工事に携わった建築家の方を交えて、歴史的な建造物を改修し使い続けることの意義を問います。
こちらからチラシをダウンロードできます。
http://www.inacity.jp/download.rbz?cmd=50&cd=9534&tg=1
1週間前になって突然で申し訳ありません。ご興味のある方に是非ご参加いただきたく思っております。
期日がすみましたら、このコメントは消していただいて結構です。宜しくお願い致します。
チラシを拝見させて頂きましたが面白そうなテーマの講演会ですね。
私も駆けつけたいところですが28日は大阪の某建物見学会に参加予定、
お伺い出来ないのがとても残念です。
代わりに大勢の方々にこの建物と講演会の事を知って頂きたいので、
拙ブログのトップ記事にこのイベント内容を講演日まで掲載してみます。
開館1周年の記念に多くの聴衆が集まってくれると嬉しいですね!
何卒宜しくお願い致します。
当日の様子はこちらから。
http://www.city.ina.nagano.jp/view.rbz?cd=9753
この度は本当にありがとうございました。今後も機会があれば、建築、建築史にまつわるイベントを企画していきたいと思っています。