睡鳩荘

2008-09-03 21:50:34 |  長野県







 実業家・朝吹常吉氏の軽井沢での別荘(昭和6年築 1931)。 氏は東京・高輪の本宅(現・東芝山口記念館 大正14年築 1925)の住心地の良さに満足し、この別荘の設計も本宅同様にヴォーリズに依頼。 朝吹家長女であり、サガンの『悲しみよこんにちは』の翻訳などで知られるフランス文学者、朝吹登水子(1917~2005)が夏場を過ごすための山荘としてこの建物を引き継いでいたそうです。 

 軽井沢のサロン文化の象徴として軽井沢本通の奥、矢ケ崎川のほとりに建っていましたが、現在は軽井沢タリアセン内にある塩沢湖の東岸に移築され一般公開されています。  長野県軽井沢町塩沢湖217 軽井沢タリアセン内  08年08月下旬


 ※おまけ ちょっとだけ軽井沢のヴォーリズ建築めぐり。

 青葉幼稚園山荘(旧アームストロング山荘 大正7年築 1918)。 

 使われていないのかな・・・


 浮田山荘(旧ヴォーリズ山荘 大正11年築 1922)

 九尺二間の家。 新婚当時のヴォーリズ夫妻が暮らした簡素な住まい。 今も住んでらっしゃる方がいるので、立ち止まらないで通り過ぎるだけの見学。

 今回一番悩んでしまったのが近江兄弟社コテージ。 あると思っていた場所には新しい建物が建っていて、すぐ近くにあったこの建物は雰囲気が似ているけどちょっと違う感じ。 解体の情報は聞いていないので場所を間違えてしまったのかも。

 これ違うよね。

 最後は登録文化財になっている旧鈴木歯科診療所(片岡山荘 昭和11年築 1936)。

 ベンガラ色というのでしょうか。 面白い色ですね。

 ヴォーリズの他の有名物件は以前見学したので割愛。 実はこの日は朝から酷い頭痛に悩まされ、これでギブアップしたのでした。。。


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4 コメント

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気になる煙突 (ミカエル)
2008-09-10 19:23:08
esさん、こんばんは!
煙突の色はダーク系がマッチすると思いました。
それと、頂部にアーチを描いた工作物が気になります。当初はこんな姿でなく、暖炉特有の四角くで平らな形状をしていたのでは?

このデザインですと、北海道の民家に多く見られる集合煙突で、個性あふれる別荘には似合わないと思いました。 

内部は超豪華、やはり財閥ですね。 ミカエル
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ヴォーリズの煙突 (es)
2008-09-10 21:10:32
ミカエルさん、こんばんは!
こちらにもコメント有難うございます。

この建物は今年移築されたばかりで各部分が新しく化粧直しされているので、色目には多少の違和感はありますね。 それでも年月が経てば次第に馴染んでいくとは思いますよ。

この煙突の形はヴォーリズの建物によく見られる形状で、移築前の写真などと見比べても当初からのものみたいですね。 私などはこの煙突を見ると、「ヴォーリズだなぁ~」と思ってしまいます(笑)。。
そういえば函館の遺愛学院の講堂がヴォーリズの設計なんですよね。 写真で見る限り煙突が無さそうなのがちょっと寂しいのですが(笑)。
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煙突 (ミカエル)
2008-09-11 16:36:20
esさん、こんにちは!
この煙突のデザインは、昭和中期から同後期にかけて建てられた民家や公営住宅に多く採用されました。
きっと彼のデザインを盗んだのではないかと思います。

なお、遺愛の講堂には暖炉がありません。
ミカエル
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煙突のデザイン (es)
2008-09-12 19:17:05
ミカエルさん、こんばんは。
先日軽井沢の別荘群を見てきた感想としては、思っていた以上にシンプルで素朴な建物が多いという事でした。
冬場はかなりの積雪があるところですから、無駄な装飾や華美なデザインは必要ないのだと思います。
そういう意味で、一般の民家や公営住宅と同じように機能だけに徹したデザインを突き詰めると、どれも似たようなものになってくるのかも知れないですね。
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