海岸ビル

2009-04-02 07:10:42 | 京都・兵庫







 近代建築好きにとって、神戸の旧居留地に於ける海岸ビルと商船三井ビルディングが建ち並ぶ姿は、贅沢この上ない景色のひとつ。 今回紹介する海岸ビルは大正7(1918)年に三井物産神戸支店として建てられたものですが、阪神大震災で被災し解体され、新しい高層ビルの低層部分に旧建物の外壁を再利用する形で復元したものだそうです。
 外観を見ていると後ろのガラス張りのビルが浮いて載っているような不思議な感覚を受けますが、他のいわゆる「かさぶた」的な復元をされたものに比べると遥かに違和感はありません。 内部に入ってみれば二重構造になっているのは一目瞭然ですが、都市の景観の連続性・不変性を守るという観点から考えれば、現在望みうるベストな方法での保存が為されたのではないかと思いました。  兵庫県神戸市中央区海岸通3  08年12月下旬