エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

レッドロビン

2015年04月16日 | ポエム
一番上の孫について語ろう。
高校の二年生である。

名前は「ろびん」。
路敏と書く。

忘れもしない・・・お宮参りの時、神主さんが「みちとし」と読んだ。
直ちに「ろびん、です」と訂正した。
「はぁ、なるほど!」と神主さん。
こちらも「なるほど!」である。

爺としては汗顔ものであった。
いまでは「ろびん」と云う名前、素敵だな!と思うのである。



ろびんを強く思い出すのは、レッドロビンの葉が赤く色づく今頃である。
可愛くて可愛くて、仕方が無い。
中学生になる頃には、自我が強くなってマイペースの子となった。



ベニカナメモチの別名は「レッドロビン」である。

ギリシャ語ではPhotinia(フォティニア)。
「photeinos(輝く)」が語源である。
新葉が紅色で光沢がある。

3月から4月頃に伸びてくる葉がひときわ赤いため、この名前になった。
しばらくすると、緑色に変わっていく。




若葉が赤いのは、まだ柔らかくて葉緑素も十分に形成されていない若葉を紫外線から守る、「アントシアニン」という赤い色素が用意されているからである。

これが若葉を日差しから守るサングラスのような働きをするのである。







 最愛の孫に
「少しだけレッドロビンはひねて見せ」







花言葉は・・・
「賑やか」である。
そう言えば、この子は小さい頃はかなりのお喋りであったし理解力の優れた子であった。
 
レッドロビンという別名のこの花卉。
「輝く」子であり「にぎやかな」子である。

いつまでも、そうした人間で輝き続けてもらいたい。
それが爺と婆の気持ちである。


        荒 野人