ダウンワード・パラダイス

「ニッポンって何?」を隠しテーマに、純文学やら物語やら、色んな本をせっせと読む。

宮台真司『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』(幻冬舎文庫) 紹介

2022-11-30 | 雑読日記(古典からSFまで)
 民主主義社会において、個人への暴力は、いかなる状況の下にあっても、絶対に正当化されるものではありません。一日も早いご快癒をお祈りいたします。
 人前に出ての発言などでは、とかく挑発的な物言いが目立ったとの話もありますが(ぼくはじっさいに見聞きしたことはないので、あくまで伝聞)、著作を読めば、けして軽佻浮薄なタレント論客ではなく、学者として、真摯に社会の現状を見据えておられたことがわかります。



 とうわけで、本の紹介。『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』(幻冬舎文庫)です。




 2014(平成26)年に刊行された書籍の文庫版(だから扱われてる素材自体はいささか古い)。
 最先端の社会学の知見をフル活用して、サブカルから政治まで、現代日本社会の病理をミヤダイ流に分析した本。
 講演やインタビューを元にしているので、「まえがき」と「あとがき」以外は「ですます調」ながら、内容のほうはずっしりと読みごたえあり。
 「宮台真司でどれか一冊」といわれたら、ぼくならこれを選びますね。
 もちろん、書かれていることに一から十まで納得するものでもないし、このタイトルはさすがに大仰すぎると思うけど、一読の価値はあります。



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