つい昨日発表された
2020年アカデミー賞作品賞ノミネート作!
「ジョジョ・ラビット」71点★★★★
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第二次世界大戦下のドイツ。
10歳のジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)は
アドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)を空想上の友達にし、
ナチスに傾倒する少年。
が、青少年集団ヒトラーユーゲントの合宿に参加したジョジョは
「このウサギを殺せ!」という先輩の命令を聞けず
弱虫=「ジョジョ・ラビット」というあだ名をつけられ、
さらに、大けがを負ってしまう。
帰ってきたジョジョを
勇敢で美しい母ロージー(スカーレット・ヨハンソン)は
やさしく迎えてくれた。
しかし、ジョジョは、
自宅の屋根裏部屋に、ある秘密を見つけてしまい――?!
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想像より小粒ではあったけれど、なかなかに魅せる作品でした。
ナチスに傾倒する少年と、
その屋根裏部屋に
こっそりかくまわれていたユダヤ人少女の邂逅。
定番かつシリアスな題材を、
ひょうひょうとしたコミカルと明るいユーモアで生き生きと描き、
セリフのセンスもよく
ユーモアや画の風合いに
ちょっとウェス・アンダーソンに通じる感じもありました。
ヒトラーを想像の友だちにする主人公ジョジョ少年の
ちょっとズレていて、とぼけたキャラがよく、
そんなジョジョに見つかってしまう屋根裏のユダヤ少女も
決してか弱い存在ではなく、
「通報すれば? あんたもお母さんも死刑よ」と
堂々とジョジョを脅す、いいキャラ(笑)。
そんな少女とだんだん心を通わせるジョジョが
少女のために、手紙のねつ造するくだりも
姑息で実にかわいらしかった(笑)。
それに
スカーレット・ヨハンソンが演じる
ジョジョの母親が、とても魅力的なんですね。
快活で、「正しい行いとは何か?」を自分で判断できる、凜とした女性。
「マリッジ・ストーリー」といい、
最近のスカヨハ、等身大のママ役がいい感じです。
監督で、ヒトラー役を演じるタイカ・ワイティティは
マオリ系ユダヤ人で
祖父が第二次世界大戦中、ナチスと戦った歴史があるそう。
悲劇を直接に見せず、笑いでくるみ、
次をになう若い世代にも、
大事なことを伝えようとしてるんだと思います。
★1/17(金)から全国で公開。
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