けっこう“環境もの”だった。
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「天空からの招待状」57点★★★
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台湾政府の職員として、20年以上航空写真を撮ってきた
チー・ポーリン監督が
定年の2年前にこの映画を思いつき、撮影したというドキュメンタリー。
全編、空撮で台湾を写しています。
なんだけど、
実は、ちょっと想像と違った。
驚きの映像をナレーションわずかで……なんていう
映画をイメージしていたんです。
確かに美しい自然はたくさんある。
空撮ならではの、驚きの映像もある。
でも、ナレーションがしっかり語り(日本版は西島秀俊氏が担当)、
無残なゴミの山や採掘場など、
繁栄のもたらした破壊をも写し出して
現状に警鐘を鳴らす、けっこうな環境ムービーだったんですね。
環境問題や告発テーマは好きなんですが、
「招待状」っていう日本語タイトルに
惑わされたのがいけなかったかな。
違う「びっくり」を期待してしまったのかも。
英語タイトルは「Beyond Beauty」だもんね。
作りがちょっと単調なのと
「終わるかな?」と思ってなかなか切り上がらないところも
ちょっと合わなかった。
ただ、環境破壊は止めないといかん。
このままでは取り返しがつかないと
空から自国を20年、眺め続けてきた方がこれを撮ったということを
受け止めなければならん、と思いました。
景色もどこか日本と似ているので
他人事ではない感も、すっごく高いです。
★12/20)(土)からシネマート新宿・六本木・心斎橋ほか全国順次公開。
「天空からの招待状」公式サイト