いや~、まじめな映画でした!
「リンカーン」60点★★★
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1865年11月。
大統領に再選したエイブラハム・リンカーン(ダニエル・デイ=ルイス)は
苦境に立っていた。
彼の目指す「奴隷解放」を実現するためには
憲法改正が必要。
しかし長引く南北戦争のせいで
味方であるはずの共和党内からも反対の声が出始めたのだ。
憲法改正のために必要なのは
あと20票。
リンカーンはあらゆる手を使って
票集めをするよう命じるのだが――。
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リンカーンを演じるダニエル・デイ=ルイスが
予想通り、本年度アカデミー賞主演男優賞に輝いた作品。
正統な伝記映画だけど、
幼少時代から人生を描くようなタイプではなく、
歴史に残る偉業=「奴隷解放」の法案可決までの
数週間に焦点を当てています。
よい着眼だし、
票集めに苦心するなど
「あの偉業に、こんな地味な苦労があったのか!」と
初めて知ったのは事実なんですが
その数週間のまあ長いこと!(苦笑)
2時間30分、歴史の講義を受けたような
この徹底したくそ(失礼!)まじめさって、どうなのか。
正直、映画として
感情が揺さぶられるところなどがなかった。
ジョゼフ・ゴードン=レヴィットも出てるのに
残念・・・。
アメリカの人にとっては
思い入れがある題材だし、まったく受け取り方も違うんでしょうね。
この題材にこれだけのモチベーションを持てる
スピルバーグ監督のすごさを思いつつ、
今回は「関係者以外」に対する
それ以上の工夫はしなかったのかなとも思う。
例えば
「ミュンヘン」(05年)とか「戦火の馬」(11年)のような。
見どころは本当に
ダニエル・デイ=ルイスが
あの有名な銅像とそっくり!っていうところ。
ダニエル・デイ=ルイス本人に見える瞬間が、一回しかなかったですよ。
(息子を兵隊に入れるか否か苦悩するシーンで、一回あった)
きちんと歴史に向き合いたいかた
政治に興味のあるかた、
オスカー俳優の化けっぷりを観たい!という方にはぜひ。
★4/19(金)から全国で公開。
「リンカーン」公式サイト
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