ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ちょんまげぷりん

2010-06-02 01:19:16 | た行
いや~サイコーでした!(笑)

「ちょんまげぷりん」87点★★★★


「ゴールデンスランバー」の中村義洋監督
やっぱウマイですわ。


シングルマザーのひろ子(ともさかりえ)は
やんちゃな息子と2人暮らし。

いつも保育園のお迎え時間に追われ
育児にもキャリアにも没頭できない日々を送っている。

そんなある日、ひろ子は
ちょんまげ姿のお侍・安兵衛(錦戸亮)と出会う。

安兵衛はどうやら180年前の江戸から
この世界にやってきたらしい。
半信半疑のひろ子だが
行く当てのない安兵衛を家に泊めてやる。

すると安兵衛は恩返しに
“内向きのこと”=家事をすると言い出した。
そしてサムライの隠れた才能が明らかになり――?!


現代にタイムスリップしたサムライ、なんて
一見ありふれたネタが

いまどきのシングルマザー事情と
父権喪失にからんだ
こんなにフレッシュな話になるなんて!

「え?サムライが家事をするの?」と
「え?お父さんが家事をするの?」とが

実は180年を経ても
あまり変わらない驚きだったりするのが
大きな問題提起なわけです。

そこは進歩してないのに
ビシッと家庭を支えられているかといえば
できてなかったりするわけで。


物語が意味するところのしっかり加減が素晴らしく
さらに
磨かれた間合いとセリフに
大笑いしました。


「最近の親はホントなってねえなあ」
「子ども一人も叱れねえのか」

と、思った経験のあるかた!

そして
「子ども叱るのも難しくて」
という、ほらそこのお母さん!

そしてお父さんも

お願いだから
この映画見てください!

絶対に共感できるし
得られるもの、あります。


それにしても主演の錦戸亮さん、
ジャニーズのかたなんですね。
なんとも役にぴったんこ。




栄養不足気味なガリガリ体型も
生真面目なサムライの所作も
ストイックな“江戸感”を出していて
大変にイケております。

ともさかりえさんも、すっごくハマってました。


奇しくも今日は
子ども手当スタート日であり
瑛太&木村カエラのおめでたニュースもあった。

子どもと親と、そして社会の平和のためにも
みんなで笑いながら
この映画を見ましょう!


★7/31から恵比寿ガーデンシネマほか全国で公開。

「ちょんまげぷりん」公式サイト

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3 コメント

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180年前の (三本毛)
2010-06-02 03:50:58
日本男子、しかも侍が、家事をするの?
ありえないような感じもするけど……。
まあ、侍っていっても浪人とかもいるからね、
アリなのかもしれないね。
第一そんな細かいこといっちゃあ、
せっかく面白そうな映画なのにもったいないよね。
チラシもかわいいし、
「ちょんまげぷりん」っていうタイトルもいいし、
ぜひ観たいです。
返信する
そうなんですよ (ぽつお番長)
2010-06-02 10:50:24

三本毛さんのコメントで
記事に追加しちゃいました。

サムライも現代の日本のお父さんも
家事に対する協力度や理解は
あんま進歩してないってのが
大きな問題なわけですね。

でもって子どもをビシッと
教育できてるか、といったらできない。

おもしろいから
ちょんまげで武士言葉のアブナイ人を
家に連れて帰るか?など
細かいことを言ってはいけません(笑)。

これマンガが原作なんだって。
読んでみよう。
返信する
小説でした (ぽつお番長)
2010-06-06 22:26:47

今日、本屋さんで探したら
マンガじゃなくて、小説でした。

装画を上条淳士さんがやってるので
パッと見、マンガかと思っちゃいました。

失礼しました。
返信する

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