自分映画史ベストワン作品。
「山の焚火」85点★★★★
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ときはおそらく、1980年代。
人里離れたアルプスの山中に
父(ロルフ・イリック)と母(ドロテア・モリッツ)、
10代の娘ベッリ(ヨハンナ・リーア)と
その弟(トーマス・ノック)が暮らしている。
聾唖者の弟はときどき奇行を起こすが
無垢で、愛らしい存在であり
一家は彼を、やさしく見守っていた。
だが、夏の終わりに
ある出来事が起こりーー?!
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スイスの巨匠、フレディ・M・ムーラー監督が
1985年に発表した作品。
といっても、ワシ
監督の名前もよく知らないまま(すみません・・・苦笑)
実はもう30年近く前、学生時代に
たまたま深夜にテレビで観て(たぶんミッドナイトアートシアター)
衝撃を受けて以来
自分映画史ベストワンにしていた作品なんですよね。
それが
デジタルリマスターで上映。
いや~懐かしい!
と感慨深く
同時に
自分の好きな世界、嗜好が変わってないんだなあと
驚きました。
人里離れたアルプスの山で
自然と静寂とともに、生きる家族。
その淡々とした日常には
人の暮らしの、たしかな息づかいがある。
そして外界から隔離されたその場所で起こる、ある出来事。
それは残酷でもあるけれど
なにか自然の摂理のようで
人間の根源を考えさせると同時に、
倫理を超えた神話的な美しさを持っていて
30年余を経ても、やっぱりぐっとくるんです。
いいなあ。
昨日の「名もなき生涯」の村も
ちょっとこんな感じだなあと
続けてアップしてみました(笑)
スイスの山岳地帯に生まれた
フレディ・M・ムーラー監督は現在79歳。
すでに映画制作からは引退しているそうですが
ほかにも「山三部作」とされる、山映画を撮っている。
今回はその
「われら山人たち われわれ山国の人間が山間に住むのは、われわれのせいではない」(1974年)と
「緑の山」(1990年)が
同時公開ということで
観に行きます!
★2/22(土)から渋谷ユーロスペースほか全国順次公開。
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