オゾンさまの怖さがまたひとつ(苦笑)
「2重螺旋の恋人」70点★★★★
****************************
パリに住む25歳のクロエ(マリーヌ・ヴァクト)は
原因不明の腹痛に悩まされていた。
婦人科で「異常なし」とされた彼女は
精神分析医のポール(ジェレミー・レニエ)を訪ね、治療を受ける。
やがて二人は恋に落ち、一緒に暮らし始める。
が、そんなある日、クロエはポールに瓜二つの男を見かける。
ポールに問いただすが、彼は「自分に兄弟などいない」という。
不信に思った彼女は
こっそり、その男のもとを訪ねるがーー?!
****************************
フランソワ・オゾン監督の最新作。
恋人と瓜二つで、しかしタイプの違う男に出会い、
その二人の間で引き裂かれつつ
自分もいろいろ問題を抱えている・・・というヒロインの話で
双子、過去の事件、原因不明の腹痛、母親との確執などなど
まあ病理と不穏の要素がごそっとつまった「めまい」的サスペンス。
でも、そんな素材の割には、話は割とわかりやすい。
映像のイメージも、驚くほど直截で明快。
向かう展開といい、ベタな感じもするんですが、
それは陳腐さではなく
結局、謎は残りまくりだったりする。
その加減が最大のミステリーですわ(笑)
しっかし
少年のように華奢で、女性性を感じさせない主人公に、
(オゾン監督の「17歳」(13年)のあの彼女。ふむ、いい感じでオゾン好みに育ってる。笑)
痛む腹、子宮、不感症、いなくなる猫……
オゾン監督、女も母も嫌いなのはわかるけど、
猫も嫌いなのか!(失笑)
あと、けっこうグロい描写もあり
苦手な方もいるかも・・・・・・。
あと不感症のくだりは「ニンフォマニアック」を超、思い出しました。
★8/4(土)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で公開。
改めて見ると
ポスタービジュアルも
えらく直截でしたねw
鏡に写った姿を
着衣有り無しで
さらに逆にするとかでも
おもしろかったかも。
いや、しつこいかーw
でしたねー
オゾンじゃなくてこれ、クローネンバーグじゃね?!
なんて思いました、
「血」を流さなくても表現してもらえた方がより高級、な気が....
オゾン監督、実際にあるこの「症例」を知って
インスピレーションを湧かせたらしいですね。
映像のイメージがあまりに直截なので
うーんと思いましたが
(鏡使いとか、双子の子どもとか…)
結局、謎が残るのでまあいいかあと。
オゾン監督期待大でしたかかなりブラックですね。ある程度ネタバレを知ってた方が細かい意味が楽しめたかもです。猫とかブローチとか。R−18はBBAが一人で見るのはちょっと痛かったです笑
マリーヌ・ヴァクトは超美人で魅力的ですが、25歳にしては老けてませんか笑 行動とか仕草とか目とか落ち着きすぎちゃって。でも謎の余韻が良かったです。