こういうドイツ映画もあるんだーという。
「ピエロがお前を嘲笑う」70点★★★★
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警察に出頭してきた
気弱そうな青年ベンヤミン(トム・シリング)。
彼は実は天才ハッカーであり、
世間を騒がせ、殺人事件への関与も疑われている
ハッカー集団の主要メンバーだった。
彼はいったい、何をしたのか?
捜査官(トリーヌ・ディルホム)に
ベンヤミンが語り始める物語とは――?
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ハッカー集団を描いた
スリリングなドイツ映画。
ピエロとか出てくると印象がホラーっぽいけど、
そういうことはなく
コンピューター犯罪を描く、いまどきサスペンス。
しかし
小道具や演出が微妙に古くさかったりする
ちょっと異質な感じが、逆に興味をそそります。
ベンヤミン青年たちハッカー集団のやる“犯罪”は
本来はさほど重罪ではなく
(警察のコピー機を操作して紙を出し尽くす、みたいなね)
行為自体に社会へのメッセージもある感じ。
でも
それをネットで拡散し
たくさんの「いいね!」承認されて
ダークヒーローみたいになっていくと
だんだんシビアな方向になっていき……?という展開。
ハッキングとかバーチャル世界のネタは
本来わかりにくいんだけど
この映画では
結局、相手をだましたり、ハッキングしたりするテクは
=機械操作のテクではなく
現実におけるその人間の
コミュニケーション能力と対人スキルにある、と描いていて、
その持っていきかたも愉快だった。
ただこの映画は
鑑賞前のネタバレ厳禁。
「え?そういうこと?!」という
ヤラレタ感を味わってほしいです。
ところで。
重要な役どころの女性捜査官、
見たことあるよなあ、誰だっけなあと思ってたら
トリーヌ・ディルホム。
スサンネ・ビア監督の
「未来を生きる君たちへ」とか
「愛さえあれば」の
あの人だった!
★9/12(土)から新宿武蔵野館ほか全国で公開。
「ピエロがお前を嘲笑う」公式サイト