ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独

2011-10-31 21:22:46 | か行

クラシックなんてほとんど聴かないけど、
大学時代、この人のCDは持ってました。

ルックスと「孤高」な感じに
惹かれたんだろうなー(過去形。笑)

「グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独」68点★★★☆

カナダ出身の
天才ピアニスト、グレン・グールド。

3歳から母親にピアノを教わり、
カナダで神童とされ、
20歳でニューヨークデビューし成功を収め、

そして82年に50歳で亡くなるまでを
まんべんなく紹介した
“スタディ”ドキュメンタリーです。


番長は曲以外は、なんとなく
まつわる“雰囲気”だけで
あまり彼のことを知らなかったので、

この映画で、いろいろ教わることが多かった。


「音の粒立ちがよい」ということが、
どういうことかもわかったし、

イスの足を低くして猫背でピアノを弾いたり、
「クラシックを解体して組み立て直す」
彼のすごさもよくわかった。


本人の映像も想像以上に多くて、

「ジェームス・ディーンのような伝説のアイドル」と
言われるのもなるほどなあと。

ルックスからして
繊細で、眉間にしわ的、孤高系、で
ちょっと芥川か太宰か、という感じだもんなあ。

晩年はちょっと○○ちゃってるけどね。(ごめんなさい!)


さらに
ツウの一見で取材した
グールド研究家の宮澤淳一さん(青山学院大学教授)によると

「いままで明らかにされていなかった
彼の女性関係に踏み込んでいる点が、
ファンにとっても驚きだろう」のことでした。


ただ映像は多いんだけど、
割と多くがモノクロの静止画像(写真)。

絵としてはステキなんだけど
映画としては
見た目の変化に乏しいのが惜しいところでした。

でも
久しぶりに聴きたくなったわい。


★10/29から渋谷アップリンク、銀座テアトルシネマほか全国順次公開。

「グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独」公式サイト
コメント (2)
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