松岡利勝農水相が自殺した。以前から疑惑まみれの政治家と指摘されていながら、それをあえて閣僚に起用したのは、安倍氏にとっては「靖国派」の同志の一人であり、自民党総裁選での論功行賞としてであった。23日の衆院予算委員会では、安倍首相は松岡氏にかわって繰り返し答弁席に立ち、「(松岡氏は)法にのっとって適切に処理した」と答え続けた。「つねに『闘う政治家』でありたい」という安倍氏の心得は、国会での相次ぐ強行採決に見られるように、国民の圧倒的な批判を無視して強行することが「闘う」ということである。国会で厳しく追及されても「鉄面皮」を貫いてきた松岡氏も、何事にも動じない強気な人かと思っていたが、人の心の奥底はうかがい知れない。
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