プロメテウスの政治経済コラム

プロメテウスは人間存在について深く洞察し、最高神ゼウスに逆らってまで人間に生きる知恵と技能を授けました。

非正規解雇 違法横行 なぜ連合大手組合は見て見ぬ振りをするのか?!

2008-11-30 20:50:35 | 政治経済
大企業による派遣労働者や期間労働者らの大量解雇、「雇い止め」の動きが広がっている。自動車、電機を中心に工場などで働く派遣労働者や有期雇用の期間工との契約打ち切りが一斉に進んでいる。その数は、厚労省の不十分な調査でも3万人に達する。非正規労働者の労働組合への組織化はまだまだこれからの課題である。派遣先大企業の労働組合がどれだけ非正規労働者の運命に心を寄せともに闘うかは日本社会の将来にも深くかかわる。 . . . 本文を読む

イラク空自撤収命令 米軍駐留をめぐる地位協定の行方、イラクの治安情勢の現状をどう見るか

2008-11-28 20:59:22 | 政治経済
政府は28日午前、安全保障会議を開き、イラクで空輸支援活動をしている航空自衛隊を年内に撤収させることを決めた。防衛相の命令を受け、撤収作業に着手。12月下旬には撤収支援業務隊を除くほとんどの隊員が帰国する予定である。イラク特措法の期限は来年7月末だが、多国籍軍がイラクに駐留する根拠となる国連決議の期限が12月末に切れることなどから、今年9月、町村官房長官(当時)が年内の撤収方針を表明していた。憲法 . . . 本文を読む

タイの反政府勢力  代議制民主主義の限界を理解するべきだ

2008-11-27 20:03:42 | 政治経済
タイの反政府市民団体「民主主義市民連合」(PAD)は26日夜、新バンコク国際空港(スワンナプーム空港)に次いでドンムアン空港(旧バンコク国際空港)の入り口を封鎖、首都の航空業務は国際・国内線とも機能不全に陥った。PADが、ソムチャイ政権の打倒を掲げ示威行動をすることは自由である。しかし、選挙で示された国民の意思を無視して正常な社会活動を妨害するほどの過激な抗議活動を何日も続けるのは明らかに行き過ぎ . . . 本文を読む

「九条の会」第3回全国交流集会   多様な平和主義のおもしろさ

2008-11-26 18:55:58 | 政治経済
相変わらず一般マスコミは無視を決めこんでいるが、11月24日、午前10時30分から、東京・一橋の日本教育会館で「九条の会 第3回全国交流集会」が開かれ、全国各地の「九条の会」から約900人の人々が参加、熱心に経験の交流と討議を行った。憲法九条の改悪に反対するという一点だけで四年前に始まった「九条の会」。多様な平和主義を抱え込んで自治体首長から経営者・宗教者・子ども・青年・高齢者まで広い層に根を張っ . . . 本文を読む

裁判員制度 名簿記載通知発送へ このまま進めてよいのか!

2008-11-24 17:29:45 | 政治経済
いよいよ来年の裁判員候補者名簿が、今月28日に全国30万~40万人の有権者にたいし発送される。制度の詳細説明も国民が抱いている不安の解消もないままこれを進めたら混乱は必至である。あまりにも強権的で無謀ではないか。プロの裁判に国民を無理やり参加させ、権力の片棒を担がせて“民主主義”のアリバイとするつもりなのだ。国民から選ばれた素人が裁判官や検察官、弁護士と対等に話せるわけがない。裁判員は裁判員だけで . . . 本文を読む

年の瀬に派遣“大量首切り” 多国籍大企業に社会的責任を果たさせるためにはどうすればよいか

2008-11-22 20:56:05 | 政治経済
世界市場の収縮を前にして、構造改革でこれまで散々好い目を見てきた多国籍大企業が、先頭に立って労働者を大量解雇しようとしている。いすゞ自動車などは、契約期間が残っていても非正規全員を12月末で解雇するという。いすゞは減産を理由にしているが、営業・経常利益ともに6百億円(連結決算)を見込み、株主配当も前期より一円増すという。雇用を維持する十分な体力がありながら全員を解雇するというのは、まったく道理がな . . . 本文を読む

NHK経営委員3人を不同意  選任プロセスに視聴者の声を反映できる仕組みを

2008-11-21 19:16:05 | 政治経済
「皆さまのNHK」だとかなんとかいって視聴者に対して受信料の「支払い義務」のみを強要するNHK。最近では、福田首相が辞任表明した9月1日以降、自民の総裁選を扱った番組を9月14日までに推定で約15時間流し続け、政権党の広報役を忠実に果たした。「不偏不党」と定めた放送法を、最も忠実に実行しなければならない公共放送が、視聴者そっちのけで、政権党、政府の広報TVと成り下がっている。受信料を支払う視聴者が . . . 本文を読む

世界の構造変化の扉を開いたG20サミット  日本政府の方向は間違っていないか

2008-11-20 20:30:32 | 政治経済
14、15日にワシントンで開かれた緊急金融サミット、G20会議(20カ国・地域首脳会議)は、投機的な金融活動への規制強化の方向は明確に打ち出されたが、実効性のある具体策は、来年4月までに開く次回会議に先送りされた。1944年に戦後のドル本位制を決定したブレトンウッズ会議は、2週間も議論が続けられたわけだから、「ブレトンウッズ2」について実質1日の会議だけでなんらかのまとまった結論が出ると考える方が . . . 本文を読む

民主党が仕掛けた党首会談   政権取りを前にしての民主党の支離滅裂ぶりはなぜか

2008-11-19 20:31:02 | 政治経済
民主党側の申し入れで民主党の小沢代表と麻生首相とが17日夜、首相官邸で約30分間会談した。小沢代表は政府の追加経済対策を裏付ける第二次補正予算案を今国会に提出するよう求め、そうでなければ、自民、民主で18日に行うことを合意していた参院外交防衛委員会の新テロ特措法延長案の採決に応じないと表明した。結局、18日には、外交防衛委員会のほか、日程が組まれていた総務、財政金融、厚生労働、経済産業、国土交通の . . . 本文を読む

G20首脳会議閉幕 規制強化と改革は当然だが、なぜあんなバカなことをしたかの解決にはならない

2008-11-17 20:55:10 | 政治経済
日米欧に新興国を加えた主要二十カ国・地域(G20)がワシントンで開いた金融サミット(金融市場と世界経済に関する首脳会議)は15日、「宣言」と、当面(来年3月31日まで)および中期的に実行する「行動計画」を採択し、閉幕した。金融規制の強化、新興国の声を反映する国際金融体制改革の方向性などで合意した。アメリカ発の金融危機が途上国を含め世界を混乱に巻き込んだのだから当然の方向である。それにしても、アメリ . . . 本文を読む

田母神前空幕長の言動にひそむ真意はなにか  「状況の変化」と「戦争プロパガンダ」

2008-11-16 19:07:43 | 政治経済
田母神前空幕長の言動をみていると、自衛隊の現状に対して、単に「歴史をゆがめる逆流の一掃を」というような批判はその表層だけをみている、どちらかというと誤った、的外れの議論のように思えてならない。これまで、専守防衛で戦争の機会がなかった自衛隊が、戦争国家アメリカとの軍事一体化のもとでいよいよ実戦が近づいた高揚感が田母神氏を突き動かしているのではないか。どんな戦争も「戦争プロパガンダ」を必要とする。自由 . . . 本文を読む

「なくせ貧困!守れ雇用!」総決起集会 「ルールなき資本主義」から「ルールある経済社会」へ

2008-11-14 20:20:31 | 政治経済
「なくせ貧困!守れ雇用!生活危機突破!11・13中央行動」総決起集会が13日、東京・日比谷野外音楽堂で行われた。全国から約五千五百人が集まり、参加者はいっせいにプラカードを掲げ、「総選挙で国民本位の政治に変えるぞ」などと熱気につつまれた。世界第二位の経済大国日本でいま、貧困と社会的格差の広がりが重大な社会問題となっている。一方で、反貧困の取り組みも、従来の福祉関係者を中心とした運動から、国民全体を . . . 本文を読む

民主主義国家での軍隊と自衛隊  改めて日本国憲法を考える

2008-11-13 20:48:49 | 政治経済
自衛隊は、田母神(たもがみ)氏たち幹部がどう意識しているかは別にして、昔の大日本帝国の軍隊ではない。天皇の股肱の臣、家来としての軍隊ではなく、民主主義国家日本の法制のもとに存在する軍隊である。民主主義国家の軍隊に参加する兵士は、天皇という他者、その道具としてあるのではなく、自分もその一部としてある自分の国の国土と原理を護るために兵士となっているのだ。民主主義、自由、文明を護ることは「市民国家」の市 . . . 本文を読む

田母神氏国会招致  いまだに過去の侵略戦争美化がまかり通るのはなぜか

2008-11-12 20:50:53 | 政治経済
先の戦争を正当化する論文を書いて更迭された田母神(たもがみ)俊雄・前航空幕僚長が11日午前、参院外交防衛委員会の参考人招致に立った。「私の書いたものは、いささかも間違っているとは思っていない」、「インターネット上の意識調査でも論文問題が半数以上に支持されている」と意気軒昂である。 今日11月12日は、東京裁判(極東国際軍事裁判)の判決が下されてから、ちょうど60年を迎える日である。東京裁判は、戦争 . . . 本文を読む

田母神空幕長問題 懲戒免職の手続きをとらない防衛省 「靖国」派の根は深い

2008-11-10 20:35:08 | 政治経済
過去の日本の侵略行為や植民地支配を正当化する論文を発表して更迭された田母神(たもがみ)俊雄・前航空幕僚長が定年退職扱いとなって退職金を受け取ったことは、11日に参院外交防衛委員会で行われる参考人招致でも焦点になりそうだ(「朝日」11月8日17時1分)。防衛省は、なぜ「非はない」と主張する田母神氏との正面衝突を避けたのか。自衛隊と大日本帝国の軍隊との区別がつかない防衛省・自衛隊の体質は、憲法9条のも . . . 本文を読む