プロメテウスの政治経済コラム

プロメテウスは人間存在について深く洞察し、最高神ゼウスに逆らってまで人間に生きる知恵と技能を授けました。

在日米軍削減を巡る小沢発言と自民の批判 骨の髄まで沁み込んだ対米従属 グアム「移転」の欺瞞

2009-02-27 20:14:03 | 政治経済
在日米軍削減をちょっと口にしただけの小沢一郎・民主党代表の発言に対して、政府・自民党から批判が相次いだのには驚いた。民主党の小沢代表は、先日のクリントン米国務長官との会談で、米側の「日米同盟をさらに強固にしよう」という提起に対して「全面的に同意する」と答えた人物なのだ。従属同盟の「強化」で一致した人物が、在日米軍編成にちょっと言及しただけで過剰反応する、その骨の髄まで沁み込んだ対米従属はまさに国賊 . . . 本文を読む
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保育制度改変 「自己責任」の甘い罠 新自由主義改革のうまい話に騙されないことだ

2009-02-26 20:03:04 | 政治経済
「希望する保育所を選べる」「保育所の数が増える」―厚生労働省の社会保障審議会少子化対策特別部会(大日向雅美部会長)が24日にまとめた保育制度「改革」案を、嬉しそうなお母さんの顔とともにTV局はバラ色に描いてみせた。しかし厚労省の新制度案は、そんな甘いものではない。小泉―竹中「構造改革」にあれだけ騙されてもやっぱり懲りない人たちがいるようだ。メディアは、財界が糸を引く新自由主義改革の本質を大抵は誤魔 . . . 本文を読む
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日米首脳会談  1時間の会談のために1万1000キロの旅をして国民には迷惑な話ばかり

2009-02-25 18:52:18 | 政治経済
麻生首相が、オバマ大統領に会うためホワイトハウス詣でして「外国首脳の中で一番先に呼んでくれた」と大喜びだ。先だっても来日したヒラリー国務長官について「初めての外交先に日本を選んでくれた」と喜んだばかり。この無邪気さはどうなっているのか。大統領と会えて、まるで日米が同等のパートナーみたいなつもりでいるからマンガだ。オバマ政権は表面上はそんなオベッカを言っても、本音は麻生政権を見限って軽く見ている。そ . . . 本文を読む
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ビッグスリーの迷走  モノ作りを忘れたアメリカの象徴

2009-02-24 20:37:07 | 政治経済
ブッシュ前政権に続いてオバマ政権も深刻な経営危機に陥っているビッグスリーの救済に必至である。GMとクライスラーは、再び公的支援の拡大を米政府に要請した。追加分とこれまで両社が受け取ったつなぎ融資、環境車開発投資支援、さらに自動車部品メーカーの要請分を合わせると、なんとその額は、970億ドル(約9兆円)に達する。さすがに米政府も破綻処理をしたうえで再建を目指す手法の検討に入ったとも言われている(「朝 . . . 本文を読む
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来年度の税制関連法案  従来の「金融立国」「構造改革」になんの反省もなし

2009-02-23 20:33:39 | 政治経済
どうにも止まらない麻生内閣の支持率下落を前にして、予算成立後の解散・総選挙が現実味を増してきたが、政治の中身にはあまり関心のない民主党が、またしても政局優先で来年度の予算案、税制関連法案の年度内成立に手を貸しそうな雲行きである。国民の間にも、年度をまたぐと経済恐慌にさらに悪影響を与えるのではないかと懸念する気持ちがあることも確かである。しかし、従来の「金融立国」「構造改革」路線をいっそう加速するだ . . . 本文を読む
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キャノン工事脱税事件 御手洗氏の責任 経営者を倫理性から解放した米型コーポレート・ガバナンス

2009-02-21 21:08:50 | 政治経済
キヤノンの大規模工場建設を巡り、御手洗冨士夫会長の古くからの友人である大賀規久容疑者(65)ら7人が法人税法違反(脱税)容疑で逮捕された。今回の巨額脱税事件のストリーを書いたのは、コンサルタント会社「大光」(大分市)の大賀社長であることは間違いない。大賀容疑者はキャノン大分プロジェクトで受注工作人の役割を果たすことで巨額の手数料をせしめることを考えた。「大林」に替わって受注を狙っていた「鹿島」に工 . . . 本文を読む
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『蟹工船』と格差社会  ルールなき資本主義が続く限り『蟹工船』は読み継がれる

2009-02-20 21:47:29 | 政治経済
今日2月20日は、『蟹工船』の作者、小林多喜二の命日である。1933年2月20日、小林多喜二は共産青年同盟の今村恒夫とともに赤坂福吉町(今の溜池付近)でスパイ三船留吉の手引きで待ち伏せしていた築地署の特高によって逮捕され、その日のうちに築地署内で虐殺された。「おい、地獄さ行ぐんだで!」―。この一節で始まる小林多喜二の『蟹工船』(『戦旗』1929年5、6月号)が今、若者の間で新たに読み継がれブームと . . . 本文を読む
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オバマ大統領 アフガン増派を命令  和平に背を向ける米新大統領

2009-02-19 18:48:36 | 政治経済
オバマ米大統領は17日、アフガニスタンへの約1万7千人の増派を命令した。海兵隊8千人、陸軍4千人、補給部隊5千人を今春後半から夏の半ばにかけて派兵する。オバマ大統領は、経済面や軍事外交面で失敗した前ブッシュ政権の一国覇権主義から脱却することを意味する「変化(チェンジ)」という標語を掲げて当選した。しかしすでに、いくつかの点で、ブッシュ政権の悪しき政策を継承しており、意外と「変化」に乏しい、人々を失 . . . 本文を読む
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グアム基地増強協定  政権担当能力を喪失した自公政権の次を縛る協定を成立させてはならない

2009-02-18 20:06:23 | 政治経済
日米外相会談で中曽根弘文外相とクリントン国務長官は、在沖縄米海兵隊の移転を名目にしたグアム基地建設の負担の法的枠組みを定めた日米協定に署名した。日本側の負担金額を義務化するとともに、沖縄県内での新基地建設の確実な実現を法的に担保するものである。自公政権が倒れる前に、今国会での協定の批准を狙っている。衆院の3分の2がある間に可決すれば協定=条約は参院の意向にかかわりなく、1ヵ月後には自動的に成立する . . . 本文を読む
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実質GDP 35年ぶりの大幅ダウン 輸出依存の脆さ鮮明 「勝ち組」は責任をとれ!

2009-02-17 18:48:54 | 政治経済
アメリカの異常な不動産・金融ブームや、日本の輸出企業の一人勝ちがいつまでも続くはずがない。内閣府が16日発表した2008年10~12月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)の速報値は、物価の変動を除いた実質で前期比3・3%減(年率換算12・7%減)と、大幅なマイナス成長となった。第1次石油危機の影響を受けた1974年1~3月期(年率換算13・1%減)以来、約35年ぶりの水準で戦後ワースト2位となっ . . . 本文を読む
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クリントン米国務長官アジア歴訪  新たな国際秩序を展望する日本以外のアジア諸国

2009-02-16 19:03:20 | 政治経済
クリントン米国務長官のアジア4カ国歴訪が16日から始まる。軍事面でも経済面でも、アメリカによる一国覇権主義の後退が進む中、日本以外のアジア諸国は、平和の構築と経済秩序の再建における米国の役割を改めて見直し、新たな国際秩序を展望しようとしている。何の戦略ももたず、日米軍事同盟の強化を思考停止のごとく繰り返す自公政権に対し、米国政府も不安に感じている。世論調査が示す内閣支持率が一様に10%台に落ち込ん . . . 本文を読む
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「非正規切り」共産党志位委員長の国会質疑の成果を生かして総反撃を!

2009-02-15 19:00:47 | 政治経済
日本共産党の志位和夫委員長の4日の国会質疑は、日本を代表する大企業が、労働者派遣法の脱法行為を平気で行い、彼らのコンプライアンス精神が如何に出鱈目であるかを白日のもとにさらけ出した。同時に麻生首相、舛添厚労相から現行法のコンプライアンス違反についての法解釈を明確にする重要な成果を勝ち取った。現行法のもとでも『派遣切り』を食い止める可能性が大いにあるのだ。「契約期間満了だからしかたがない」とあきらめ . . . 本文を読む
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麻生の郵政民営化発言に、小泉「笑っちゃう」 「笑っちゃう」のは自公与党政治 早く引導を渡そう 

2009-02-13 19:06:38 | 政治経済
麻生首相が、小泉元首相に“引導”を渡された。「郵政民営化に反対だった」発言に、「笑っちゃうぐらいに呆れる」とコキ下ろし、定額給付金の再可決に賛成しないと言ったのだ(Today's Gendai メール  2009年2月13日)。しかしこれで、竹中平蔵と一緒になって日米金融資本に国民の財産を『えじき』として差し出した小泉の罪が消えるわけではない。麻生が迷走する元凶は、小泉―竹中の「構造改革」にある。 . . . 本文を読む
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海兵隊グアム移転  オバマ政権 条約で日本側負担を緊縛するつもり 迎合する自公政権

2009-02-12 20:22:23 | 政治経済
在沖縄米海兵隊のグアム「移転」に関する協定が、中曽根弘文外相と初来日するクリントン米国務長官との17日の会談で署名されようとしている。米国領土にある米軍基地の建設・増強のために外国政府が財政負担をするという世界に例のない措置を、条約で「国際的約束」にすること狙っている。オバマ政権としては自公政権の交代が必至の情勢のなかで、日本側の負担を条約で緊縛して政権交代があっても「国際的約束」を履行させようと . . . 本文を読む
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キヤノン大分疑惑とゼネコン裏金  使途秘匿金そのものは裏金ではない

2009-02-11 21:48:48 | 政治経済
キヤノンの大規模工場建設プロジェクトに絡む脱税事件で、東京地検特捜部は10日、脱税工作の中心とされるコンサルタント会社「大光」社長の大賀規久容疑者ら7人を法人税法違反容疑で逮捕した。大賀容疑者は、施主である御手洗キャノン会長の“友人”という立場で鹿島の受注工作人として働き、巨額の仲介手数料を受け取ったが、適正に申告しなかった。大賀社長とともに逮捕された同社元取締役の長田助勝容疑者は自民党の前大分県 . . . 本文を読む
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