国会は31日、北朝鮮に対し長距離弾道ミサイル発射について自制を求める決議案を全会一致で採択した。北朝鮮が、核兵器を開発中だということがなければ、衛星であろうが、ミサイルであろうがたいした問題ではない。衛星であれ、ミサイルであれ、あれだけ開発に熱心なのは、核兵器開発への熱心さと一体のものと考えざるを得ない。北朝鮮は長期に戦争を継続できるような国力のある国ではない。軍人ですら末端にいけば、腹を空かせて . . . 本文を読む
昨日神戸で、河上肇著『貧乏物語』出版記念学習会があった。講師は、林直道（大阪市立大名誉教授）先生であった。林先生は恐慌論の専門家なので、メインの話は、「やってきた世界恐慌」であったが、私はこの機会に初めて河上肇『貧乏物語』を読んでみた。河上博士独特の明快で格調高い文章にまず驚いた。昨今の経済学の論文は、味も素っ気もないが、本書は大違いで、実に先を読んでみたくなる面白さである。この瑞々しさは、どこか . . . 本文を読む
北朝鮮が長距離弾道ミサイルを発射台に設置し、発射は秒読み段階ということで、米日韓の政府やマスメディアは大騒ぎである。挑発行為によって、韓国の李明博政権に揺さぶりをかけ、オバマ米新政権の関心を引きたい北朝鮮は、内心ほくそ笑んでいることだろう。日本の麻生などをはじめから問題にしていない。安保理決議違反と喚いても、中国やロシアは、北朝鮮が「衛星の打ち上げ」と主張して発射時期や落下海域まで公表したため、直 . . . 本文を読む
大阪市の第三セクター「大阪ワールドトレードセンタービル」（ＷＴＣ）が２６日、大阪地裁に会社更生法の適用を申請し、受理された。2004年2月の特定調停から５年で、またしても破綻した。このＷＴＣに大阪府の橋下徹知事がご執心であった。なぜか。「大阪州――大阪府と大阪市の統合」が関西財界からの指示であったからである。「御堂筋のイルミネーション」から「文化施設の廃止」、「教育委員会の廃止」まで、どれも関西財 . . . 本文を読む
厚生労働省はこの４月から要介護認定の新方式を導入の予定である。あまりの評判の悪さに実施直前になって慌てて一部文言訂正などの見直しに追われる出鱈目ぶりは、後期高齢者医療制度のときとまったく同じ構図である。現在の介護保険制度は、社会保障サービスを現金で購入する社会保障「構造改革」の典型例であり、とても公的介護制度と呼べるような代物ではない。
介護保険制度では、サービスを受けるためには、「要支援」（１ . . . 本文を読む
民主党の小沢代表の公設第１秘書が、西松建設の違法献金事件で起訴された。起訴事実が、同社の献金計３５００万円の虚偽記載だったことを受けて、いわゆる「形式犯」に過ぎない、小沢氏側だけを狙い撃ちにする捜査は不公正だといった意見も聞かれる。しかし、「形式犯」だからといって、規正法違反の罪が軽いわけではない。純法律的に「形式犯」論を強調することは、「政治とカネ」が問題となるたびにザル法をつくっては企業・団体 . . . 本文を読む
今回の世界金融危機は、米国のサブプライム問題がその引き金を引いたということで、われわれの目は米国に向かいがちである。しかし、住宅バブルの崩壊と言う意味では、欧州もアメリカに劣らず、激しかった。そもそも、今回の金融危機の発端は、2007年8月の仏BNPパリバ・ショックであった。ＥＵは、地域共同体の先輩として着実に前進しつつあるように見える。しかし、その内部には、さまざまの色合いをもった主権国家が依然 . . . 本文を読む
最近、米国の民間研究機関や英国のメディアがイスラエルがイランに対する「秘密戦争」をエスカレートさせ、核施設への軍事攻撃を検討していると相次いで報じている（「しんぶん赤旗」2009年3月23日）。このイスラエルの対イラン強硬姿勢の背景には何があるのか。オバマ大統領は２月２８日、選挙公約どおり、１８カ月（１年半）の期限を切ってイラクから米軍を撤退させる計画を開始すると発表した。一方、オバマ大統領は、ア . . . 本文を読む
年度末を迎えて「派遣切り」が大規模に強行されようとしている。日本共産党の志位和夫委員長は９日夜、ＦＭラジオＪ‐ＷＡＶＥの情報番組「ＪＡＭ ＴＨＥ ＷＯＲＬＤ」に出演し、「『雇い止め』の通知がきても、ぜひ、あきらめないでたたかおう」と呼びかけた。同じ資本主義国でも、ドイツと日本では、派遣労働者の待遇や解雇後の生活保障の点で雲泥の差がある。健全な経済発展にはルールが必要だ。資本主義経済に景気変動は避け . . . 本文を読む
自動車、電機など春闘相場に大きな影響力を持つ大手製造業の賃金交渉が１８日、集中回答日を迎えた。トヨタ自動車や日立製作所など多国籍大企業の各社は、一斉に賃上げ（ベースアップ）ゼロを回答。電機では、東芝など定期昇給の凍結を提案するなど、実質的な賃下げにまで踏み込む動きが相次いだ。ボーナスの減額に加え、減産ラッシュなどで残業代もカットされ、収入は悪化するばかりだ。非正規切り、正社員の人員削減などリストラ . . . 本文を読む
昨日、非核「神戸方式」決議３４周年のつどいが神戸市勤労会館であった。非核「神戸方式」の際立った特徴は、「非核三原則を守ります」とか、「尊重します」といったただ口先だけの建前ではなく、神戸港への「核兵器の持ち込みを認めない」ということを決議で明記し、さらに、その決議を自分たちだけでできる「行政措置」という形で具体的に実践していることである。米占領軍命令によって自衛隊が創設され、日本独立後も米占領軍が . . . 本文を読む
中米エルサルバドルで１５日、大統領選挙が行われ、左派の野党ファラブンド・マルティ民族解放戦線党（ＦＭＬＮ）のマウリシオ・フネス候補（49）が、親米右派与党の民族主義共和同盟（ＡＲＥＮＡ）のロドリゴ・アビラ候補（44）を抑えて勝利した。ＦＭＬＮの勝利は、南米に広がった変革の波が親米右派の牙城とされてきた中米にも着実に広がりつつあることを示した。中南米３３カ国のうち左派・中道左派政権の国は１６カ国とな . . . 本文を読む
高金利融資と強引な取り立てで自殺者までだしてきた商工ローン最大手のＳＦＣＧ（旧商工ファンド）が、2月23日、東京地裁に民事再生法適用を申請し受理された。中小業者を苦しめた高利貸しが経営破綻したことについて「当然だ」という声とともに、同社からの借入残高がある中小業者や過払い金請求権をもつ業者から不安の声が上がっている。過払い金請求逃れのための計画的財産隠しをやっている疑いが強まっているからである。 . . . 本文を読む
海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」と「さみだれ」が１４日午後、ソマリア沖に向けて呉軍港を出港した。「海賊対処法案」の成立も待たないでなにを慌てているのか。自衛隊の始まりは、１９５０年の警察予備隊である。警察予備隊の装備・訓練等にあたったＦ・コフルスキー在日米軍初代幕僚長は、「アメリカ及び私も、個人として参加する『時代の大ウソ』がはじまろうとしている。これは、日本の憲法は文面どおりの意味をもっていない、 . . . 本文を読む
北朝鮮が４月４日から８日の間に「人工衛星を打ち上げる」と国際民間航空機関（ＩＣＡＯ、本部モントリオール）と国際海事機関（ＩＭＯ、本部ロンドン）に通報した。北朝鮮は２月１６日、朝鮮中央通信で人工衛星打ち上げの可能性を示唆した後、朝鮮宇宙空間技術委員会スポークスマンの談話（同２４日）で、実験通信衛星「光明星２号」を運搬ロケット「銀河２号」で打ち上げる準備を本格化させていることを正式に表明していた。６カ . . . 本文を読む