プロメテウスの政治経済コラム

プロメテウスは人間存在について深く洞察し、最高神ゼウスに逆らってまで人間に生きる知恵と技能を授けました。

社保庁「改革」 問題の本質を逸らしはならない 年金運営がますます不安定になる恐れ

2007-05-22 19:24:08 | 政治経済
公的年金を運営する社会保険庁の解体・民営化法案が、現在衆院で審議中である。社保庁をめぐっては、職員の収賄事件や年金徴収ミス、加入者の情報漏れ、保険料の無駄遣いなど、ここ二年余りのうちに次々と問題が噴出した。民間出身の長官が改革に乗り出したが、ノルマ至上主義に対し職員は、不正免除で数値を上げる操作で応えた。問題の本質はどこにあるか。私は、社会保障制度に値しないような年金制度のおもりをしながら、幹部職員が仕事に誇りを持てず堕落し、その幹部をみて一般職員も腐敗したと考える。したがって、問われるべきは年金制度の改善・改革であって、年金制度に対する国民の怒りを社会保険庁「改革」にすり替え公的年金制度を民営化=解体することではないはずだ。社会保険の解体は、公務への参入や私的年金の市場拡大をねらう日米の保険・金融業界のかねてからの要求であった。 . . . 本文を読む