プロメテウスの政治経済コラム

プロメテウスは人間存在について深く洞察し、最高神ゼウスに逆らってまで人間に生きる知恵と技能を授けました。

米軍「思いやり協定」 民・自・公が可決   民主・自民・公明には日本の政治を任せられない!

2011-03-31 18:56:56 | 政治経済
在日米軍駐留経費のいわゆる「思いやり予算」に関する新たな特別協定が31日午後の衆院本会議で、与党と自民、公明両党などの賛成多数で可決された。同日夕に参院本会議でも可決、承認される運びである。東日本大震災の被害が甚大で巨額の救援・復興予算が必要となっているこのさなかに、条約上の義務もない負担を今後5年間毎年約2000億円(5年間で1兆円近くにもなる!)も払い続けるというのは、正気の沙汰ではない。在沖 . . . 本文を読む

福島第一原発  やはり人災  及び腰ながら「朝日」がようやく検証記事

2011-03-30 20:54:39 | 政治経済
今日(3/30)の朝日新聞に、ようやく「福島第一 人災の影」という今回の事故の検証記事が載った。わが国のような地震多発国でまともに安全基準を設定したら、費用が高くなって原発建設はできないにもかかわらず、原発推進を国策とするためには、原発推進の産学官のトライアングルで適当に安全基準を設定して、皆で「安全に設計している」と言い切らざるを得ない。当然に、反対派はこれらすべてを疑い絶対反対の姿勢を固める。 . . . 本文を読む

炉冷却か、汚染水阻止か   「危機の連鎖」  むなしい「5重の障壁」の安全神話

2011-03-29 18:59:51 | 政治経済
阪神大震災の経験者として、本当なら、被災者・被災地の悲しみと奮闘に意識を向けたいのだが、どうしても原発のことが気になってならない。福島の原発震災は、震災発生から2週間以上たつのに事態好転の兆しが見えない。事態が予断を許さない状況であることは、残念ながら震災から2週間たった今でも変わらない。東電福島第一原発で、1~3号機のタービン建屋近くでも、放射性物質に汚染された大量の水が地下の作業用トンネル(ト . . . 本文を読む

原発震災  「想定外」は「根拠なき過信」  原発推進の産学官のトライアングルを突き崩せ

2011-03-27 21:31:43 | 政治経済
昨日(26日)は、現在、関西学院大学総合政策学部教授で1990年代前後に「原子力安全委員会」事務局長も務められた尾藤隆氏の「福島原子力発電所の現状と今後」と題する緊急講演会に参加した。講演自体は、原発に関する基礎知識を要領よくまとめられ流石だなと思ったが、質疑応答になって言葉の端々からは、「原子力安全委員会」の独立した中立的な立場というのは、日本ではやはり建前に過ぎないのではという危惧を感じた。日 . . . 本文を読む

原発事故 スリーマイル超えレベル6相当に  三位一体の情報隠蔽と無責任体質

2011-03-25 20:50:40 | 政治経済
東京電力福島第一原発の事故は、放出された放射能の推定量からみて、すでに、国際評価尺度で大事故にあたる「レベル6」に相当することがわかった。すでに米スリーマイル島原発事故(レベル5)を上回る規模になった。局地的には、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故に匹敵する土壌汚染も見つかっている。放出は今も続き、周辺の土地が長期間使えなくなる恐れがある(「朝日」2011年3月25日3時0分)。原子力安全・保安院は3 . . . 本文を読む

いっせい地方選挙スタート   選挙活動自粛は政治の劣化を自ら証明しているようなもの

2011-03-24 20:49:56 | 政治経済
第17回統一地方選が本日(24日)、12都道県の知事選でスタートした。今回の震災は未曽有の規模であり、原子力災害や石油コンビナート火災など複合的な被害も未曽有の形で広がり、なお被害が拡大しつつある。さらに電力不足という事態が起こり、さまざまな困難を招いている。こんなときに、被災地域などの一部の地域だけではなく、全国的に、いっせい地方選の日程の延期をしてはどうかという提案が共産党などからあったが、政 . . . 本文を読む

都内の浄水場から放射性ヨウ素 乳児飲用に適さぬ濃度  過度に恐れても仕方ないが内部被曝はやはり怖い

2011-03-23 18:47:34 | 政治経済
東京都水道局は23日、金町浄水場(葛飾区)から乳児の飲用に適さない濃度の放射性ヨウ素が検出されたと発表した。検出濃度は1リットル当たり210ベクレルで、厚生労働省が21日に示した乳児の飲用に関する指標値の100ベクレルを110ベクレル上回っていた【ベクレルは放射能の強さを表す単位で、数値は1秒間に崩壊する原子核の数。人体への影響はこの数値に一定の係数をかけてシーベルトで表わす】(「朝日」2011年 . . . 本文を読む

仏米英 リビア空爆  複雑化する「中東の市民革命」

2011-03-22 19:57:04 | 政治経済
国連安全保障理事会は17日、リビア上空に飛行禁止空域を設定し、カダフィ政権による市民への攻撃を防ぐため、国連加盟国に「あらゆる必要な措置を講じる」ことを認める決議案を採択した。この決議を待っていましたとばかりに19日には、フランスが戦闘機でリビア軍の車両や施設を空爆し、英米もリビア軍の地対空砲基地などに向けて海上から巡航ミサイル110発以上を発射した。事態は外部から介入しての戦争状態という新しい局 . . . 本文を読む

菅首相 谷垣・自民党総裁に入閣を要請  大連立準備政権の悪あがきと国民のたたかい

2011-03-21 21:10:48 | 政治経済
菅直人首相が、東日本大震災の非常事態においても、政権居座りに固執する醜い姿を晒している。震災対応に追われる真只中の19日午後、菅首相は自民党の谷垣禎一総裁に電話し、東日本大震災への対応に与野党一体で取り組むため、副総理兼東日本大震災復興担当相での入閣を要請した。谷垣氏は「応じられない」と断ったという(「毎日」3月19日)。震災がなければ、そう遠くない時期の菅首相の退陣、ポスト菅政権のもとでの解散・ . . . 本文を読む

原発危機 疑心暗鬼を生む政府・東電の説明  未曾有の事態を前にして誤魔化すのはいい加減にせよ!

2011-03-20 18:35:36 | 政治経済
「どこまで逃げれば安全なのか。政府が避難を指示した20キロ圏内で本当に大丈夫なのか」「避難先での生活はどうなるのか」「避難はいつまで続くのか」――。住民が納得できる情報の提供が求められているにもかかわらず、政府・東電の説明は相変わらず、<小出し、後出し>である。 重大な放射能漏れ事故を発生させた福島第一原発が、原子力発電所関連の電源復旧作業員たちや自衛隊および東京消防庁の職員の決死の尽力により、 . . . 本文を読む

名古屋市議選「素人集団」減税日本が第一党  政治の劣化とメディアの劣化

2011-03-16 19:18:29 | 政治経済
東北関東大震災で日本中が騒然となる中、13日投開票された名古屋市議選で、河村たかし市長が代表を務める地域政党「減税日本」が75議席中28議席を獲得して最大会派となった。政治がテレポリティックス化=TV「見た目政治」、ワンフレーズで自分をアピールするだけの政治化する中で、河村人気にあやかった減税日本の新市議のうち27人は初当選の「素人集団」であった。河村氏の言いなりになる政治の素人集団が第一党になる . . . 本文を読む

原発危機  ひどすぎる政府、保安院、東電の危機管理対応

2011-03-15 17:56:14 | 政治経済
福島第1原発を巡る政府、保安院、東電の危機管理対応はしっちゃかめっちゃか、もう無茶苦茶だ。刻々変化する原子炉の現場状況と危機回避対応策の情報を正確に伝えることは、専門家の英知を集めるために必要だが、詳細は、専門家同士のコミュニケーションに任せておけばよい。実際、肝心な事実関係になると、首相も、官房長官も、原子力安全・保安院も、東電も、しどろもどろで、「避難した住民は安全性が保たれる」との具体性のな . . . 本文を読む

映画『安重根  伊藤博文を撃つ』と1905年「韓国保護条約」(その2・完)

2011-03-14 21:14:46 | 政治経済
【私は、阪神淡路震災の揺れの激しさは経験したが、今回のTVで繰り返される巨大津波の映像の恐ろしさには、只々驚くばかりである。その上、今回は原発の核の脅威にまで晒されている。被災者の皆様へのお見舞いと、亡くなられた方々への衷心からのお悔やみを申し上げます。】 前回、書いたように1905年「韓国保護条約」は、安重根義軍参謀中将裁判を正当化する裁判管轄権の根拠とされた。1910年「韓国併合条約」を巡っ . . . 本文を読む

映画『安重根  伊藤博文を撃つ』と1905年「韓国保護条約」(その1)

2011-03-12 21:09:30 | 政治経済
3月11日、私は「東北地方太平洋沖地震」が勃発した14:46、大阪・十三の第七藝術劇場で映画『安重根 伊藤博文を撃つ』を観ていた。映画は14:50から始まるということで同時刻には席についていたが予定通り開始され、帰宅途中で通行人の話を耳にするまで地震のことに全く気付かなかった。 近年、横浜、大阪、名古屋、京都などで「朝鮮映画週間」が行われていることは知っていたが、北朝鮮製作映画を観るのは私にとっ . . . 本文を読む

日航不当解雇問題   ますます明らかになる不当性とマスコミの責任

2011-03-10 18:53:47 | 政治経済
パイロットと客室乗務員を整理解雇した日本航空に対し、146人の原告団が不当解雇撤回・原職復帰を求めている裁判で、パイロット74人の原告の第1回口頭弁論が3月3日、東京地裁であった(客室乗務員の第1回口頭弁論は11日の予定)。ベテランパイロットを狙い撃ちにした差別的な不公正解雇は、安全運航の基盤を根底から覆すことが主張された。昨日(3月9日)の衆院国土交通委員会では、稲盛和夫会長の日本記者クラブの記 . . . 本文を読む