とりあえず一所懸命

鉄道の旅や季節の花、古い街並みなどを紹介するブログに変更しました。今までの映画や障害児教育にも触れられたらと思います。

やっぱり男の美学…

2006-07-12 23:51:30 | 障害児教育
 最近、クラスの人間関係がとっても面白いものになってきているような気がします。中心は、ロンくんとけろちゃんです。ロンくんとけろちゃんの昼休みのサッカーゲームについての攻防戦については以前書いた通りです。

 これには、後日談があります。「何でも僕が一番でなくちゃ、いやなんだ!」発言の次の日、ロンくんに向かって、クールに伝えました。「いつも勝たないといやなゲームならやめた方がいい!」「いつも勝ちたい病が直るまでサッカーゲームは中止です。自分で直ったと思ったら、言ってきてください。その時はサッカーゲームをしていいよ。」

 ロンくんに「今の気分はどうなん?」と聞くと「まだ、難しいと思う」と答えていました。ここらへんの判断を自分でするところが、ロンくんの面白いところです。事実その日から2日はサッカーゲームはしませんでした。

 3日目の朝にもう一度聞きました。」すると、「もう少しで大丈夫だと思う!」「大丈夫になったら教えて!けろちゃんにも言うから!」と伝えると昼休みになって「サッカーゲームを出してください!」と伝えにきました。やっとサッカーゲームの復活です。心配されたこの日はロンくんが5-3で勝ったのでご機嫌で帰っていきました。

 それから、毎日サッカーゲームは続いています。結果は一進一退で勝ったり負けたりという日々が続いています。

 水曜日のサッカーゲームを見ていると面白いことに気づきました。点が入ると手も足も地上から離れて大騒ぎするけろちゃんに対して、ロンくんは点が入っても斜め上を見てポーカーフェイスを装っているのです。うれしくないわけはないのですが、そんな様子を出すと男の美学に反するというような感じにも見えます。

 点が入ると大騒ぎする南米型サッカーのけろちゃんに対して、システマチックなサッカーをするヨーロッパ型のロンくんという感じです。

 この日は第1試合は5-2でけろちゃんの勝利でした。このままやめるのかと思ったら第2戦が始まりました。途中までは2-2だったのですが、ロンくんの連続ゴールが決まって4-2とリードし、このままロンくんの勝ちと思われました。ところが、この後けろちゃんの連続ゴールが決まって、4-4になりました。こうなるとロンくんは、不安が先にたってしまい、突然守りに入ってしまい、ミスを連発してしまうのです。やっぱり最後にけろちゃんが逆転で5-4で勝ってしまいました。

 連続の負けというのはこの間と同じパターンです。けろちゃんは、大騒ぎです。みんなに勝ったことのアピールです。喜び方はやっぱり南米型です。ロンくんがどう出るか見ていました。するとロンくんの発した一言「勝っても負けても気にしない。気にしない。」その一言にかたずをのんで見守っていたDylan、香川先生、美里先生は思わず笑ってしまいました。達観しているというか、自分を合理化するためにいろんな言い方をマスターしていることに拍手です。

 もう一つロンくんの発したことばがあります。保健室へ健康カードを出しに行く時、ロンくんもけろちゃんも、自力歩行で行っていることは報告した通りです。その時ロンくんには片手介助をさせています。これは、ロンくんにしかできないので自慢の一つなのです。 トイレから帰ってきたけろちゃんに、「ちょっとだけ片手介助できるかやってみる?」と聞きました。けろちゃんは「無理!」と答えたのでやめました。すると、ロンくんが間髪入れずに「片手介助で歩けたら僕に追いつけるんだけどね。」と言いました。その一言にすごい優越感と同時にひたひたと後ろに迫ってくるけろちゃんの存在を相当気にしているんだと思いました。

 二人で競争しあいながら、伸びていってくれるのは嬉しいのですが、二人の内面の成長も考えながら、つきあっていかないといけないと思いました。単純な競争をあおるだけでは、人間的な成長は期待できません。そうかと言って、“小さな大人”を作ったのではせっかくのこの時期の成長の目をつみ取ることにもなりかねません。

 二人の性格の違いや発達の段階を見極めながら、その子その子に応じた指導を考えていかなければいけないと思っています。 ロンくんは6年生です、後数ヶ月けろちゃんと切磋琢磨して成長していってほしいと思います。4年生のけろちゃんは目標をもってここまで伸びてきたわけですが、来年からは自分のなかに目標をもたなければいけません。


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蓄積は…

2006-07-11 23:54:14 | 障害児教育
 ドリーマー(学級通信)好きのレオくんが月曜日の朝に、近寄ってきて「Dylanちゃん。明日はレオくんのドリーマーでお願いします!」と言って来ました。ついに編集方針まで口を出してきたか…と思いながら、そこまで言う子もいないのでリクエストに応えてあげようと思いました。

 レオくんとタラちゃんの2時間目の『ことば・かず』は、同じような課題を繰り返しやっっています。本当にしつこいくらい同じ課題に取りくんでいます。繰り返しているといろんな発見があるものです。少しそのへんを紹介したいと思います。

 レオくんは、ひらがなパズル、数字のマッチング、絵カードのマッチング、ひらがなカード読み、絵本の一人読み、ひらがな文字による単語作り、色の分類、数概念つくりなどいくつかの課題をやっています。新しい課題をする時にはそばについて指導していますが、理解できたら少し離れたところで見ています。「できたら教えてね!」と言うと一人で頑張ってやっています。

 「できたー!」の声に必ず「えー!もうできたの!びっくりした!」と返すようにしています。得意そうな顔が必ず現れます。給食の時の「一人で食べていいですか?」「食べさせてくださいの時は教えてね」と同じような流れかもしれません。

 「やらされているんじゃない!」「一人でやっているんだ!」という気持ちが長続きさせているコツかもしれません。40分の授業が毎日継続しているのですからすごいことです。

 タラちゃんは、ひらがなパズルを中心の課題にすえて、色の弁別や、数字カードのマッチングなどに取り組んでいます。タラちゃんは集中できることが少なかったので、そこもねらいにしていたので、一つのことに長く取り組めるようにしました。

 ひらがなパズルは、なかなかできなくて、パズルの形ばかりに気が取られて、それでも違うところに何度もつっこんでいました。ドリーマー上で何度か書いたように、1行だけ残して後は紙を覆ってやらせていました。できると次の行に移るようにしながら、1行が2行になりだんだん紙で覆うスペースを少なくしていきました。

 次第に、ひらがなを見てマッチングしていることも多くなって、先週の後半くらいからア行~マ行まで一度にできるようになっていました。月曜日にそれをやるとア行~マ行までを10分くらいでやりあげることができました。

「これならば!」と思い、タラちゃんに「紙なしで初めからやってみる?」ここまでやったのに初めからやるの?と抵抗があるかもしれないと思ったのですが、タラちゃんの返事は「紙なしで?やる!やる!」でした。

 全ピースを15分くらいで仕上げてしまいました。こちらの方がびっくりしました。

 ひらがなのマッチングをしようとしても、他の文字の刺激が同時に入ってしまってなかなかできない状態だと思っていました。それが次第に課題が整理できるようになって、課題そのものに集中できるようになってきたことに感動すら覚えました。

 オセロの白黒を『全部白』『全部黒』から白黒半分ずつ並べる課題をやっています。半分の列が白で半分の列が黒という課題で、上から下まで一列ずつ黒を並べています。後二つでその列が完成するころになると、白を置いてしまうようなタラちゃんなのです。

 題材そのものに引きずられて、今やっている課題が、わからなくなってしまうのです。他にも、縦に白を二列くらい並べると、3列めくらいの中盤にかかると白が横に伸びていってしまうこともあります。

 縦に伸びていく課題が、横からくる刺激に影響されてわからなくなってしまうようです。 タラちゃんが廊下で知り合いの人に出会うとすごく愛想良く「○○のおばちゃん今日は○○ちゃん誰がお迎え?」とあいさつしていくのは、目の前の刺激に影響されることと無意味ではないのだと思います。

 「よう!○○先生!」「○○のおばちゃん!」と声をかけるタラちゃんに「何か用事あるの?用事がないのに声をかけません!」と「元気なあいさつをしよう!」という当然なような指導とは矛盾しているようにも思えますが、タラちゃんの場合は、気持ちを向けることを持続させることの方が学習課題なので、お願いだから廊下でタラちゃんに声をかけないでと思うこともあります。


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近場の旅(下関)

2006-07-11 00:13:50 | 日記
 日曜日の早朝、激しい雨の後で晴れ間が見えてきました。天気予報の言うとおりだと思い、出かけたい虫が騒ぎ始めました。今回は『チルソク』や「カーテンコール』で気になっている町、下関に出かけることにしました。雨が上がってからの出発ということもあって長門市場周辺をめざしました。

 長門市場周辺といっても何も知らずに出かけるので、取りあえずナビに『長門市場』とセットして出かけました。何とか案内してくれて長門市場駐車場に車を滑り込ませました。アパートの地下にある駐車場で何か雰囲気のある場所でした。

 到着したのがすでに2時になっていたので遅い昼食を取ることにしました。グリーンモールを歩いていても、ほとんどの店が閉まっていて、「日曜日は休みか…」とショックを受けながら、開いている数件の店から選びました。



 店に入ると、女性が食事を取っていました。「まだいいですか?」と尋ねると笑いながら食事を片付けて出てきました。たくさんのメニューを見て迷ったので、「早くできる物はありますか?」と聞くと「プルコギならつけ込んであるからすぐにできる」ということで、プルコギにしました。

 店の中には変わった物がたくさんあって、テレビの上にはお辞儀をするチマチョゴリの人形や、ジャンのたぐいの瓶づめや、蜂蜜と何かをつけたお茶のたぐいなどありました。壁には、ちゃんとヨン様のポスターが貼ってありました。

 キムチの皿が三皿とご飯が運ばれてきました。白菜キムチ、イカの塩辛風キムチ(これが絶品!)帰りに買って帰りました。もう一つがエゴマの葉っぱのキムチでした。これは、何とも不思議な香りでした。

 卓上ガスの上に網が置かれ、その上に中央が盛り上がって穴のあいた鍋がもってこられた。「焼き肉の要領でひっくり返しながら焼いてください」と奥に引っ込んでしまいました。時々出て来られて、焼き方に注意を受けながら大変おいしい食事を取ることができました。

 店で、「長門市場はどこらへんのことを言うの?」と聞くと「この裏手の方だけど、日曜日はほとんど休みだよ」と残念そうに言われました。言われた通りに行ってみても、確かにほとんどの店が閉めていました。



 グリーンモール沿いにある開店している店にはハングル文字の袋麺がたくさん並んでいました。どれがおいしいかわからないのでこれには手を出しませんでした。



 古い町並みと石段を撮りたくて反対側の丘の方へ向かいました。町を一歩入るとそこには昭和の香りがプンプンしていました。上関を撮った時と似ている風景かもわかりませんが、スケールが違うという感じでした。



 坂を上っていくと道はどんどん狭くなっていきます。この道は車は通れるのかな?と思っていたら、ちょうどその時に車の音。振り返ると軽自動車が上がってきます。道幅いっぱいで通っていきます。さすが慣れてらっしゃると感心しました。



 道はさらに上に上がっていきます。この狭い道は長崎の町にもつうじるところがあるかもしれないと思いながらどんどん上っていきました。




 もっと歩いてみたかったのですが、帰る時間もあるので、次回にもう一度来ようと思って坂を下りていくことにしました。下りたところに朝鮮会館がありました。




グリーンモールに通じる道に出ましたが、そこから見える坂道も魅力的な風景がたくさんあったのでさらに紹介しておきます。











 





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近場の旅(阿多田)

2006-07-09 23:17:41 | 日記
 以前、上関を紹介した時に、帰りに気になる建物を見つけていたのです。遠くから見ても明らかにそれとわかる人間魚雷回天のレプリカが置いてあるのです。立ち寄って見たけど、閉館時刻がとっくに過ぎていたのでその日は、あきらめて後日出かけようと思っていました。でも、こういう気持ちは長続きしません。



 先日、映画に行った時に、「出口のない海」の前売り券を発売していることを知りました。上映は9月以降なのですが、脚本が山田洋次、監督が佐々部清ということで気になっている映画なので、取りあえずは買うことにしました。SEA WITHOUT EXIT とプリントしてあるハンドタオルがおまけについてきました。

 本屋に行くと『人間魚雷回天』という写真版の本が横積みされていて、思わず手に取って中を見ました。すると、回天の訓練場が紹介されており、大津島、光、平生、大賀と掲載されていました。大津島という地名はすぐに浮かぶし、何度か行ったこともあるけど、光、平生ということは言われてみれば聞いたことがある程度でした。すぐにその本を買って家で読んでみました。

 土曜日は雨だったので、どこに行くこともなかったので、平生の阿多田交流館に行ってみることにしました。

 1945年3月回天の部隊が改編され、光が本隊になった時に平生町の大竹潜水学校柳井分校内に回天基地、平生突撃隊が開隊され、4月から訓練が開始されたそうです。終戦わずか数ヶ月前のことです。

 

 会館は、無料でしたが、展示スペースはわずかでした。でも、そこに展示されているものは、無言ながらいろんなものを語ってくるには十分なものでした。



 106名の戦没者を出したこの無謀とも思われる計画のどこにも人間らしさは感じられません。戦没者の平均年齢は20.8歳だそうです。山口に住んでいる人間として少し考えて見たい問題です。

 いろんなことを考えながらの帰り道こんな看板を見つけました。今の日本は平和かもしれません。






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自立への一人旅

2006-07-07 00:54:38 | 障害児教育
 今、また学級が少しずつ変化しています。毎日子どもたちの様子を見ていると「あれ?今日どうしたのかな?いつもと違うな」という出来事に出会うことがあります。次の日に元に戻ってしまう一過性のものもあれば、しばらくそれが続いて「やっぱりこの頃変わってきたんだ」と思わせるものもあります。でも、それがどうして変わってきたのか、理解できるまで少し時間がかかります。

 マルくんは、ことば少ない少年なのですが、びっくりするような発声が聞けることがあります。「ちゃいちゃん!」と呼びかけます。近くにいたタラちゃんが「何?」と返事をしていたので、みんなタラちゃんのことを呼んだのかと思いました。タラちゃんも、自分の名前を呼んでもらったと思って、マルくんと仲良しになっていったので、いいことだとみんな喜んでいました。でも弟が「たいちゃん」だと聞いて、そういうことだと納得しました。でも、この勘違いがタラちゃんを変えてきたので大変いいことです。

 でも、学校にいるはずのないたいちゃんを呼ぶはずもないので、どういうことなのか観察してみました。だいたい、車いすに乗ってるか、イスに座っているかで手持ちぶさたになっている時に発せられることばだということがわかってきました。「自分は今の状態に不満だからどうにかしてくれ!」という意味のようです。だいたいは、「教室の外に連れ出してほしい!」という意味のようです。

 もう一つ、「ニャー!」というのがあります。これは、子どもたちが大好きな発声の一つなのです。「猫の声みたいだね。」みんなでまねをして喜んでいました。みんながまねをしてくれると、マルくんも喜んで何度も発するようでした。最近は、レオくんがよくまねをしています。

 この「ニャー!」もよく観察すると、給食が終わった時によく出るように思いました。この「ニャー!」はどうやら「○○!」(本名)と言っているようです。「僕は給食は終わったよ。いつまでここに座らせておくの?早くどこかに連れてって!」の意味のようです。「マルくん、どこか連れて行ってって言ってるの?」と聞くとニヤリとします。

 もう一つ大きな変化はレオくんです。レオくんは、“ご一緒”ツアーが大好きでみんなの助けを借りて自立への道を歩んでいました。給食袋を隣の教室に持っていくのは、ロンくんとご一緒。保健室に健康カードを持っていくのはわかめちゃんとご一緒。と、いつも誰かと一緒でした。でも、最近は一人旅が増えてきているのです。ロンくんが「レオくんご一緒しよう!」と言っても「あと!」と拒否することが増えてきました。

 きっかけは、平行棒効果のようです。平行棒を使ってトイレに行っている友だちを見て自分も一人で行ってシールを張ってもらうことを楽しみにしてきたようです。

 朝、教室に来ると「連絡帳取ってください!」と先生に頼んで一番にドリーマーを入れてもらうのが日課だったのですが、最近では車いすから降りて、自力で連絡帳や、給食袋、トイレ袋を取り出します。連絡帳を出したら、自力歩行で隣の教室に給食袋を持って行って、次にトイレに向かいます。自分でズボンを脱いで、紙おむつをビリビリ破っておしっこをして、布パンツに履きかえます。この時だけちょっとお手伝いします。一連の行動を全部済ませて教室に帰ると、ご一緒のロンくんはまだうろうろしていることもあり、すっかりレオくんが自立したことがアピールされます。

 レオくんは、去年までプールが苦手でした。着替えようとしても「まだ着替えない…」とか、「入りたくない…」と着替えるのに手間がかかっていました。でも最近では自分で全部脱いで、水着まで自分で履いてしまいます。おまけにプールの方へ一人で歩いて行ってしまいます。「レオくん、みんなが来るまでちょっと待って!」「いやー!」という感じなのです。

 学校では車いすをほとんど使用せずに過ごしているのです。まさに自立へ向かっているレオくんの一人旅です。

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かっこいい僕がいいんだー!

2006-07-05 23:54:21 | 障害児教育
 最近我がクラスは楽しい。実に楽しい。子どもたちを見ていると全く飽きません。面白すぎます。3日も連続で学級報告になっています。

 最近特に感じるのはコロちゃんの精神的な強さです。1年生の時は、わかめちゃんといつもくっついていて、先にわかめちゃんにやらせたら、大泣きでした。それも一度泣き出したら手がつけられない状態でした。教師とふざけっこをしても、すぐに本気になってしまい、最後は泣き出すまでやめないという典型的なわがま息子でした。

 少し前までは「コロちゃん、ごはんがこぼれてるよ。」と注意をすると「はい!」と下を向いて萎縮してしまう傾向があって気になっていました。「そんなに気にしなくていいから…大したことないよ!」と心配していましたが、最近はまったく違います。

 注意するとその場ではちゃんと返事をして聞き入れます。そこまではいいのですが、「さっきご飯をこぼしていたのは、誰だったっけ?」と言うと笑いながら「うるさーい!」「もういーい!」「やめろー!」と言い返したりします。時によっては、「○○がこぼしたー!」と教師の名前を呼び捨てにして笑いながら言い返すこともあります。明らかに嘘を言ってごまかしているというよういな調子でさらっと流します。

 昼休みなど、ロンくんとコロちゃんの間に座ると、どちらかが悪口合戦を始めます。ほとんどの場合はロンくんが仕掛けることが多いのですが…「さっきコロちゃん、何したの?」とコロちゃんの失敗を誘いだそうとします。するとコロちゃんも反撃に出ます。「うるさい」か「○○がやった!」と言います。「○○関係ないじゃん!」と言っても「うるさーい!」と反撃をしてきます。少し言われると下を向いて気がつくと涙目になっていたまあくんはどこにもいません。

 自分が悪いことを認めたくないということではなくて、ここはふざけても良いところということをきちんとわかっていておふざけに出ているところがすごいのです。

 水曜日、プールが終わってから教室に帰って一段落すると、香川先生があることに気づきました。「コロちゃん、Tシャツ着替えた?朝と模様が違うんじゃない?」と言いました。コロちゃんは、ちょっと止まりましたが、すぐに気づきました。Tシャツが後ろ前になっていたのです。介助をした瀬川先生のせいなのですが、「あー!コロちゃん間違えてる!」「ちょっと待って写真撮るから…」カメラを向けると必死に逃げて行きます。

 「明日のドリーマー(学級通信)に載せるから…」「だめー!」前だったらうれしがってポーズまで取っていたと思います。でも、今はちょっとかっっこつけたいBOYです。恥ずかしいことは大嫌いです。“かっこいい僕”がいいのです。このあたりの自意識はどういうところで育つのでしょう?気がついたら育ってたな…といのが実感です。

 友だちから自分がどう映っているのか、そういったところまで気持ちがいかないと、自意識という問題は育たないと思います。先日のロンくんの問題も、このあたりの問題とリンクしてくるのだと思います。思春期前期の少年の心のかっとうが出ているのかもしれませんね。興味深いところです。



 
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今日のどんつくはちょっと弱気?

2006-07-05 00:23:14 | 障害児教育
 登校してきてわかめちゃん第一声は「今日、3時間目は何ですか?」でした。「今日は劇遊びだよ」と答えると、「どんつくあるよね?」と続けてきます。
 「えー!昨日もやったのに、今日もあるんだ…」と思っていた大人の気持ちを吹き飛ばすような「そんなに楽しみにしてくれてありがとう!」でした。

 子どもたちとの闘いのためのネタ(教材)探しはけっこう大変なので、ちょっと疲れ気味のDylanに対して、子どもたちの方はどんどん楽しさが加速してきているようです。

 さて、4日(火)のどんつくです。3時間目が始まる直前に、衣装に着替えるのと教材準備のために隣の教室に移動します。この時に子どもたちは「いつ来るか…」という思いで、盛り上がっているそうです。そういった雰囲気を共有できる子ども集団もなかなかステキですね。

 教室のドアをあけて、「どんつっく!」とジャンプして登場すると、「来たー!」と大喜びです。衣装だけ着替えているわけだから、Dylanがやっているのはちゃんと理解できているのに「今日はどうやって遊ぼう?」と切り換えられる子どもたちに感謝です。

 最初は、歌や振り付けです。「どーんつっく、どんつっく、どんどんつっく、どんつっく!」この単純な繰り返しは子どもたちは大好きです。決して明るいメロディーではないのですが、子どもたちに何かをかきたてるようです。

 次に力比べです。この力比べは絶対に子どもたちに勝ちは譲りません。子どもたちは負けるとわかっているのに、「勝負するやつは誰だー?」と呼びかけるとみんなが手を挙げてきます。どんつくの歌の間は力を入れずに「スタート!」の声と同時に力をいれることもちゃんと理解していて、日増しに力が増してきているのがわかります。

 相手に体重をかけて、相手が支えてくれているのも理解しながらさらに力を加えることができることに、うれしさが増してきます。それでいて、どんつくの側が力を加えると「もう敵わない」と力を抜いて倒れるところも演技としてでできるのです。相手を意識して相手の立場に立ちながら力を調整できるというのは、コミュニケーションの力がちゃんとついていないとできないことです。最近の学級の雰囲気を反映している結果だと思います。

 次に、“力比べ第2弾”ということで、スクーターボード乗った人を引っ張るという課題をやりました。スクーターボードに乗る楽しさがあると思って取り入れたのですが、引っ張る方がずっと楽しかったみたいです。体重の軽いマルくんやレオくんを乗せて引っ張ったら簡単に動いたことで子どもたちは自信を持ちました。
 
 次に香川先生を乗せて引っ張ると、これもちゃんと動きました。「誰を乗せるか決めてから手をあげて!」と言うとコロちゃんは、どんつくを指さしました。「重たいぞー!」と脅かしながら乗るとこれも簡単に動きました。続いてロンくんもあゆみちゃんも、どんつくを指名して引っ張りました。これで子どもたちの勝ちです。

 次に自分がスクーターボードに乗って、ロープを両手で交互にたぐり寄せて進む課題に挑戦です。
 初めにどんつくがたくみなロープ裁きで動いているのを見て、子どもたちはやりたくて仕方ない様子です。ロンくん、コロちゃん、わかめちゃんと大成功です。続いてレオくんが挑戦です。片手は引くことができるのですが、交互に手を動かすことはできません。歩行の時も、手はバランスを取るためにだけ使われていることと無関係ではないようです。でもレオくんはお尻を浮かしながら腰を使って前に進んできます。「クレヨンしんちゃんみたいだねー!」と言うとみんな大喜びです。いろんなやり方があっても全部OK!というのがこのクラスのいいところです。マルくんは力を入れると後ろに倒れてしまうので香川先生に後ろから抱っこ座位で支えてもらってロープを引いて前に進んできました。

 この日は他の課題もまだやったのですが、昨日の事件の後ということもあって、子どもたちに自信をつけさせるような教材が多くてちょっと弱気などんつくになりました。



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いつでもオラが一番!

2006-07-03 22:39:53 | 障害児教育
 今日は7月になって最初の登校日です。
 
 わかめちゃんは、何を思ったか「今日から変わります!7月です!」と宣言し、今日の予定の所に7月と書き入れました。後から考えれば、これも大事件の前兆だったのかもしれません。

 朝の会の時に「今日の午後は音楽です。いつもスタートが遅くなるので、昼休みのサッカーゲームは少し短くして終わってください」と宣言しました。その時は「はーい!」という返事も返ってきていました。

 3時間目は劇遊び『どんつく』です。「月曜日からどんつか…」というDylanのため息など、子どもたちにとっては関係ありません。もう、うれしくて仕方ないといった様子です。作務衣姿で子どもたちの前に現れると「今日は何の対決だー?」「何を持ってきたんだー?」というノリノリの声が待っています。

 まずは、歌合わせです。この後でお楽しみの力比べです。その後は綱引きです。ボランティアグループが作ってくれた手作り教材に面白いものがあります。ひもを引っ張ると中から、ドラえもんやアンパンマンが出てくる不思議な袋があるのです。前回はけろちゃんが1回休みだったので、今回はロンくんが1回休みとしました。これも後々の伏線になったのかもしれません。

 今度は少し毛色を変えて、頭の体操を取り入れました。「10個のボールを二人で仲良く分けてみろ!」と言いました。ロンくんとけろちゃんが力を合わせて二人の器を比べながらちゃんと5と5に分けることができました。

 次は、4色のボールを分類する課題です。これは2時間目に学習したタラちゃんとレオくんの課題にしました。2時間目にはできた課題でもみんなの前だとなかなかうまくいきません。みんなの力を借りて、最後のボールはマルくんが入れて完成です。

 ここでタラちゃんは、吸入になります。全部終了にしようかとも思ったのですが、時間があるので、空き缶5段積みに挑戦することにしました。これは前回けろちゃんだけが成功しました。

 最初に挑戦したのは、ロンくんです。4つめまでは積めるのですが、最後の1個で崩れてしまいます。その後2度ほど挑戦しますが、ダメでした。次はわかめちゃん、レオくんも挑戦しますが、やっぱりダメです。

 「けろちゃんがダメだったらテレビを持って帰らなくてはいけない!」と言い、けろちゃんに挑戦させました。けろちゃんは、自信を持って挑戦します。あっさりできてしまいました。これも事件の前兆につながります。

 昼休み、給食が早く終わったロンくんは教室でけろちゃんを待っていました。もちろん、サッカーゲームを前にしています。けろちゃんトイレからなかなか帰ってこないので、初めはDylanが相手をしていました。手抜きなしの勝負であっさりとDylanの5-0で終わりました。けろちゃんが登場していよいよ、対決の始まりです。でも、5-2でけろちゃんの勝利に終わりました。

 やめようとしたけろちゃんに対して、収まりのつかないロンくんです。今度はsato先生が相手をしてくれました。でも情け容赦なく5-0で終了しました。

 収まりがつかないのでもう一度けろちゃんを引っ張り込みました。でも、善戦むなしく5-2でけろちゃんの勝利になりました。

 ここでDylanの一言「次は音楽だから、サッカーはもうおしまい!約束だよ!」この時、ロンくんの様子が一変しました。下を向いて泣き始めました。「どうして泣くの?」の質問に「けろちゃんが強くて悔しい!」と肩をふるわせて泣いています。「泣くことじゃないよ!」という先生たちの声に、わかめちゃんが反応してロンくんの顔のすぐそばで「泣いたらだめじゃあねえ!」これがロンくんの怒りに火をつけました。「わかめちゃんが意地悪じゃけえ、いけん!」ケロちゃんは、我関せずに勝利のポーズを続けます。

 ロンくんに「どうしたら、気がすむの?」と声をかけてみました。「ケロちゃんと勝負して僕が勝つことを見つけたら気が済む」と言いました。「どんつくでも缶積みでケロちゃんが成功したのがいけんかったのか?」と聞きました。火に油でした。「またー!」とsato先生の非難の声…。「いつでもロンくんが勝つのは難しいよ」と言うと「僕がいつでも勝つのがいい!」と叫ぶように言い放ちました。その声で争いごとの嫌いなわかめちゃんはだんだん落ち込んでいきました。

 「ロンくんは、5ずつ数えられたんだからすごかったよ!わかめちゃんはできんかったよ」と言うとだんだん笑顔が戻ってきて何とかその場は収束に向かいました。
 
 午後の音楽のスタートはもちろん遅くなりましたがなかなか面白い人間模様が展開されたと思います。でも、音楽で太鼓でどんつくをやった後ではケロッとしているのが子どもたちの強さでもあります。



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かもめ食堂

2006-07-02 22:45:30 | 映画
 前々から見たかった映画『かもめ食堂』がやっと近くのシネコンにかかることができました。土曜日から2週間の予定でかかっています。さっそく出かけてみました。劇場に入って驚きました。日本の小作品にもかかわらず、ある程度の客がすでに着席していました。こんな目立たない作品にこんなに客が集まるなんて、田舎のシネコンもまだ捨てたものではありませんね。

 映画ですが、これが実にきれいな映像で淡々と描かれているのです。登場人物が少なく、それといって事件もなく、食堂と、アパートと港くらいしか場面がないのです。これなら、そのまま舞台でもできるのはないかと思わせるくらいです。

 上映が開始されて間がないし、ぜひ見に行っていただきたいのでストーリーにはなるべく触れないで紹介したいと思います。

 フィンランドでオールロケをした日本の映画というのも興味あるところですが、映画監督が荻上直子でこの人は何と1972年生まれなのです。デビュー作が『バーバー吉野』なのです。この才能にも恐れ入谷の鬼子母神(ちょっと古い)なのです。

 登場する女優が実にふるっていて、小林聡美、もたいまさこ、片桐はいりの3人で実に個性的な演技を見せてくれています。彼女たちが演じているのはそれぞれの事情により、フィンランドで生活する女性たちのちょっと不思議で肩の力の抜けた日常であり、自分らしく生きるための居場所探しなのかもしれません。

 映画好きにとって、フィンランドといえば、アキ・カウリスマキ監督の「過去のない男」(02)を思い出します。その主演をしていたマルック・ベルトラがわけありの客を演じています。よく出演してくれたものだと感心しています。

 荻上監督と言えば、『バーバー吉野』の時も『恋は5・7・5』の時もカルチャーギャップがテーマになっていましたが、今回もフィンランドの食堂で和食、おにぎりを出すというあたりがカルチャーギャップになっているのかもしれないと思いました。でも、もう一歩踏み込んで、融合ということなのもしれないとも思いました。

 主演の小林は独特の雰囲気で画面の中に存在し続けます。台詞を発するタイミングが絶妙で、何とも言えない間のようなものを感じさせます。デビュー作の『転校生』の時からただ者ではないと思っていましたが、こういった映画に出させると他にいないだろうと思わせるほどの存在感だと思います。

 片桐はいりは、顔が一番存在感があるような気がします。でも、この映画では実に普通の女性を演じていてそれがまた独特の空気を醸し出している感じがします。でも、もたいまさこが出てくる場面になると、もたいと比較すると舞台人らしい癖のようなものが鼻についてくるのが気になりました。

 もたいまさこは、まさに等身大の演技で、本当のもたいまさこもこんな感じの人なんじゃないかと思いました。フィンランド語がわからないまさこがなぜか話が通じたり、いくつかつじつまの合わないシーンが出てきても、もたいまさこならありえるような気がしてしまうのです。

 原作にはないけど、印象的なシーンが主人公サチエがプールで泳ぐシーンがあります。何かを象徴しているんだろうけど、その場ではつかみきれませんでした。これから何日かたつとゆっくり意味がわかるかもしれません。いつもそういう見方をしている変な人間なのです。

 結論です。女性と男性は感想が異なるかもしれませんが、ぜひ見るべき映画だと思います。今年のベスト10に入る作品だと思っています。



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一緒にいること

2006-07-01 00:00:40 | 障害児教育
 クラスのわかめちゃんについて報告します。わかめちゃんは6年生です。わかめちゃんは「わかっているんだけど、自信がないのでなかなか言えない」ことが多い子です。そんな時に「わかってるだけにつらいよね」のトーンで語られることが多い子です。

 いくつか、あげてみます。「やりたい人?」にも3番目か、4番目くらいに手が挙がったり、わかっているときにも「何て言うんだったっけ?」と、なかなか思ったことが言えない場面もありました。わかっているんだけど、「間違えたらどうしよう?」と思ったり、マッチングの世界に生きているので間違えることを極端にいやがるのかもしれません。

 給食で席についても、なかなか食べ始めません。みんなが食べているのをじっと見ていて、おもむろに食べ始めることもよくありました。食べなければいけないことはわかっているけど、「食べなさい!」の一言を待っているのです。スタートするという切り替えが苦手な子どもなのです。

 朝の会で“昨日のお話コーナー”では、夕食のおかずは、1年中「きゅうりとトマトとたくあんと汁」でした。考えるというよりこれを言ったらこの場から逃げられるというような回答振りでした。一つのパターンにはまるとなかなかそこから抜けられない面が見られました。学校で先生に会うと“この先生とはこんな会話をする”とか、この人とはこのパターンの切り口で話をするということを最初から決めているような子です。

 もう一つ、給食の片付けですが、几帳面と言えばそうなのですが、食器を一つずつ片付けていました。牛乳を片付けて、元の位置に戻って、茶碗を下げて、また元の位置に戻ってお皿を持っていくというように、一つずつしかできませんでした。二つ以上すると混乱してしまうというような感じでした。

 それが、最近このような問題がいっぺんに解消し始めています。それとともに自信に満ちた発言も目立ってきました。

 まず、登校後の朝の活動ですが、カバンを置いたり、連絡帳を出したり、タオルを出したり確実にできるようになっています。ほとんど、口をはさむ必要はありません。

 一人でできるようになったことなのですが、よく観察するとレオくんのサポートがあるのです。レオくんと“ご一緒”にいろんなことをしてあげることを通して、できたことだと思います。「レオくんにしてあげないといけない」というお姉さんぶりが自らの自立を生み出したのだと思います。してもらうばかりではなく、相手を思ってやることで自分をも引き上げてきたんだと思います。

 子どもたちには多様な集団が必要であるということは、昔から言われて久しいところですが、教え導いてもらえる集団、競い合える集団、自分がお世話できる集団まさにこういった集団の中で、子どもたちは成長しているのだと思います。わかめちゃんの場合、指示待ちの傾向が強かったのですが、レオくんに何かをしてあげようと思う気持ち(ちょっと自分が優位に立っている)が、彼女を支えているのだと思います。でも、本当はレオくんぬきでは何にもできないのが現実なのですが…。

 給食では、「ここに座って!」とか、「イスを持ってきて!」とか一切言いません。先にみんなで食べ始めています。すると、「イスを持ってこようっと!」と独り言を言いながらちゃんと食べ始めます。わかっているのに、指示が出ないと行動できない典型だったのですが、これについてもだんだん自分から切り開いてきています。食べるのは人一倍早いのでスタートが遅れても全く問題ないのです。

 子どもたちは給食では、茶碗を持たないで顔や口を近づけていく犬食べが多いのですが、きつい言い方ではなくて、ギャグを交えながら何度も注意していたら、子どもたち同士で注意し始めました。自分は持たなくても「ロンくん持ってないでしょ!」と口調までそっくりに注意していて、なかなか面白いものです。

 一つには、“喫茶店ごっこ”でエプロンをして、お客さんに水を出したり、コーヒーを運んだりしたことがすごい自信になっていると思います。一度だけ、友だちの車いすにつまづいて、コーヒーをこぼしそうになってちょっとだけ不安定になったこともあったのですが、コーヒーの器に水を運んだりして、また自信を取り戻してきました。人のために役立っているという思いが、自己肯定感につながってそのかま間違いを恐れなくなっているのかもしれません。

 お盆で水やジュースを運べる自信は給食の時にもつながっていきます。「わかめちゃん、お盆のまま片付けてみようか?」と問いかけるとすぐに、「お盆のまま片付けてみようか!」と立ち上がりました。上手にバランスを取って一度に運ぶことができるようになりました。今までまったくできなかったことが嘘みたいです。

 何度も往復していたころは、そのつどいろんなものに気が散ってしまい、そこで立ち止まってしまい、なかなか後片付けができなかったのですが、今ではすぐに歯磨きに取りかかることができて、レオくんとゆっくり昼休みを楽しむことができています。

 経管栄養の指導から香川先生が帰った頃には、また給食を食べる教室に戻ってきます。香川先生と一緒にみんなの食べた食器を片付けにかかります。

 そこにあるのは、やらされる姿ではなく、自らが“役に立っている自分”を意識して頑張っている姿が見られます。香川先生は、昼休みに“坊主めくり”を一緒にやってもらえる津唯一の相手です。少しでも早く香川先生に帰ってほしいからでもあるのかな?とも思えます。

 ロンくんとコロちゃんは昼休みサッカーゲームに夢中で、遊ぶ友だちがいなくなっているので香川先生が頼りです。

 それにしても、いろんなことを教えてくれるクラスです。話題がつきません。



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