響灘緑地のグリーンパークで春のバラフェアが始まりました。北九州市のグリーンパークでは、毎年、春と秋の2回バラフェアが行われます。次から次へと一定期間咲き続ける秋バラに対して、ほぼ一斉に花開くため華やかで見ごたえがあると言われる春のバラ。今年も、バラ園では320種2,500株のバラが咲き誇り、甘い香りが漂っていました。
日本を代表するバラ育種家で、初代京成バラ園芸所長を務めた故鈴木省三さん作出の"聖火"。
数々の優れたバラを世に送り出し、世界でも高い評価を受けた鈴木さんは、尊敬と親しみを込めて「ミスターローズ」と呼ばれました。グリーンパークには、鈴木省三さん作出のバラばかりを集めた特別コーナーが設けられています。
この"丹頂"も鈴木さんが作出したもの。あでやかな赤とほのかなベージュのツートンは、開花が進むにつれて先端の赤みが増して、鮮やかなコントラストを見せます。そんなところが、名前の由来となったタンチョウヅルを連想させたのかもしれませんね。香りのよいバラで、マスク越しにもその芳しさが感じられました。
ごくごく淡いピンクの花びらが波打つように開く"ロココ"。優しげで透明感を感じるバラです。
"チャールストン"は、めらめらと燃えあがるような黄色と赤のグラデーション。
『アンネの日記』のアンネ・フランクが亡くなった後、ベルギーのバラ育種家ヒッポリテ・デルフォルヘから、父オットー・フランクに贈られた"ズヴニール・ド・アンネフランク(アンネの形見)"。赤い蕾みが開くにつれて、やわらかな黄色や瑞々しいピンクなどが混ざりあって華やかに変化します。
落ち着いた気品を感じさせる深みのある赤いバラ、"イングリッド・バーグマン"。バーグマンと言えば、2次世界大戦下のフランス領モロッコを舞台にした映画『カサブランカ』が思い出されます。せつなく流れる『As Time Goes By』、よかったですね~♪
『美しく青きドナウ』など多くの名曲を世に送り、「ワルツ王」とも「ウィーンのもう一人の皇帝」とも呼ばれたヨハン・シュトラウス(2世)の名を冠したバラ。アプリコット系の淡いピンクが優美な印象を与える"ヨハン・シュトラウス"。
落ち着いた風格を漂わせる"万葉"。渋みを感じさせる山吹色が美しいこのバラも、鈴木省三さんが同じ京成バラ園芸の平林浩さんとともに作り出した品種です。
ドイツで作られた"ブルームーン"。ラベンダーにも似た淡いブルーが美しいバラで、見た目の印象そのままの爽やかな香りが特徴です。
アンティークな雰囲気を持つ黄色の"バタースコッチ"。茶色やチョコレートを含んだ微妙な色あいです。
サーモンピンクが美しく、芳香の強い"ジャルダン・ドゥ・フランス"。
後ろは、淡いピンク色の花びらの中央にアプリコットが入った"琴音"。
ひらひらした薄紫色の花を咲かせる"レイニーブルー"。咲き始めはやや青みが強いのですが、咲き進むにつれ淡い色あいに変化していきます。
バックの鮮やかな朱色の"チンチン"はフランスで作られたバラ。「チンチン Cincin!」とは、フランス語で「乾杯」という意味で、イタリアやスペインでも使われるのだとか……。
ドイツで生まれた"サマーレディ"は、淡いサーモンピンクのつややかな花びらが特徴。
「美しい少女、上品、気品、しとやか」といった花言葉があるそうです。
"ブラックティ"は、独特のシックな赤や朱色。「紫がかった朱色」とも、「青みがかったオレンジ」とも表現されることもあるほどに複雑な色あいです。
故ダイアナ妃に捧げられ、この名を冠することを英国王室から認められた"ダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ"。ダイアナ妃の遺志により売上げの一部は英国肺病基金に寄付されていましたが、今はその契約も終わり"エレガントレディ"という名で販売されているそうです。とは言え、やはりこのバラを見ると故ダイアナ妃のイメージが重なりますね。
温かみのあるクリームイエローと品のよいピンクのグラデーション。まさに、気品と優しさが感じられたダイアナ妃のイメージそのままです。
元モナコ公国元首レニエ3世大公の即位50周年を記念して命名された"ジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコ"。「ジュビレ」とは「50周年記念祭」のこと。紅白のコントラストが鮮やかなこのバラは、赤と白に塗り分けられたモナコ国旗と同じ配色です(実はインドネシアもほぼ同様の国旗)。
こちらは、褐色のコーヒーを思わせる"エスプレッソ"。日本で作られたバラです。アンティークな雰囲気を漂わせる微妙な色あいですが、濃淡にはかなりの幅がありますね。
外側はほぼ白に近い淡いピンクで、内側にいくほど色が濃くなり花びらの密度もぎゅっと詰まった"ピエール・ドゥ・ロンサール"。住宅街でもよく見かけますので、世界で一番愛されているバラと言われるのもわかるような気がします。
バラ園の一番奥までやってきました。こちらは"リオ・サンバ"。黄色やオレンジの鮮やかな花を次々と咲かせる、まさにリオのカーニバルを連想させるような色彩鮮やかなバラです。
ミスターローズ、鈴木省三さんが作出した"芳純"。艶やかなサーモンピンクのバラですが、その名の由来となったとおり、爽やかで軽やかな芳香が特徴で、このバラから資生堂のオードパルファム「芳純」が作られました。
同じく鈴木さん作出の"正雪(まさゆき)”。しっとりとした白からアイボリーで、ふんわりと優しい雰囲気を感じます。
「ベルサイユのばら」シリーズの一つとされる"ロザリー・ラモリエール"。池田理代子さんの『ベルサイユのばら』で、「オスカルから「私の春風」と言われた少女ロザリーの、可憐で清純な人柄をそのまま表したようなバラ」だそうです。
濃いピンク色の花が密集して咲く"うらら"。
白からごく淡いピンクの小さなバラ。清楚な感じで可愛かったのですが、名前はわかりませんでした (^-^)ゞ
つくし野ばら 白一重。
白い花びらは内側に行くにしたがって淡いベージュ。中心部に淡いピンクが覗く"プロスペリティ"。
グリーンパーク(上)とバラ園(下)のリーフレット。写真下のゴルフコースのような図がバラ園です。
明日(5月12日)から今月いっぱいを目途に、福岡県も緊急事態宣言の対象となります。これを受けて北九州市では、市の管理する施設573カ所について臨時休館・休園することとしました。週末(5月8日)に春のバラフェアが開幕したばかりのグリーンパークもそのひとつ。バラ園では今が盛りとばかりに約2,500株のバラが咲き誇っていますが、惜しまれつつ今日が見納めとなりました。
日本を代表するバラ育種家で、初代京成バラ園芸所長を務めた故鈴木省三さん作出の"聖火"。
数々の優れたバラを世に送り出し、世界でも高い評価を受けた鈴木さんは、尊敬と親しみを込めて「ミスターローズ」と呼ばれました。グリーンパークには、鈴木省三さん作出のバラばかりを集めた特別コーナーが設けられています。
この"丹頂"も鈴木さんが作出したもの。あでやかな赤とほのかなベージュのツートンは、開花が進むにつれて先端の赤みが増して、鮮やかなコントラストを見せます。そんなところが、名前の由来となったタンチョウヅルを連想させたのかもしれませんね。香りのよいバラで、マスク越しにもその芳しさが感じられました。
ごくごく淡いピンクの花びらが波打つように開く"ロココ"。優しげで透明感を感じるバラです。
"チャールストン"は、めらめらと燃えあがるような黄色と赤のグラデーション。
『アンネの日記』のアンネ・フランクが亡くなった後、ベルギーのバラ育種家ヒッポリテ・デルフォルヘから、父オットー・フランクに贈られた"ズヴニール・ド・アンネフランク(アンネの形見)"。赤い蕾みが開くにつれて、やわらかな黄色や瑞々しいピンクなどが混ざりあって華やかに変化します。
落ち着いた気品を感じさせる深みのある赤いバラ、"イングリッド・バーグマン"。バーグマンと言えば、2次世界大戦下のフランス領モロッコを舞台にした映画『カサブランカ』が思い出されます。せつなく流れる『As Time Goes By』、よかったですね~♪
『美しく青きドナウ』など多くの名曲を世に送り、「ワルツ王」とも「ウィーンのもう一人の皇帝」とも呼ばれたヨハン・シュトラウス(2世)の名を冠したバラ。アプリコット系の淡いピンクが優美な印象を与える"ヨハン・シュトラウス"。
落ち着いた風格を漂わせる"万葉"。渋みを感じさせる山吹色が美しいこのバラも、鈴木省三さんが同じ京成バラ園芸の平林浩さんとともに作り出した品種です。
ドイツで作られた"ブルームーン"。ラベンダーにも似た淡いブルーが美しいバラで、見た目の印象そのままの爽やかな香りが特徴です。
アンティークな雰囲気を持つ黄色の"バタースコッチ"。茶色やチョコレートを含んだ微妙な色あいです。
サーモンピンクが美しく、芳香の強い"ジャルダン・ドゥ・フランス"。
後ろは、淡いピンク色の花びらの中央にアプリコットが入った"琴音"。
ひらひらした薄紫色の花を咲かせる"レイニーブルー"。咲き始めはやや青みが強いのですが、咲き進むにつれ淡い色あいに変化していきます。
バックの鮮やかな朱色の"チンチン"はフランスで作られたバラ。「チンチン Cincin!」とは、フランス語で「乾杯」という意味で、イタリアやスペインでも使われるのだとか……。
ドイツで生まれた"サマーレディ"は、淡いサーモンピンクのつややかな花びらが特徴。
「美しい少女、上品、気品、しとやか」といった花言葉があるそうです。
"ブラックティ"は、独特のシックな赤や朱色。「紫がかった朱色」とも、「青みがかったオレンジ」とも表現されることもあるほどに複雑な色あいです。
故ダイアナ妃に捧げられ、この名を冠することを英国王室から認められた"ダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ"。ダイアナ妃の遺志により売上げの一部は英国肺病基金に寄付されていましたが、今はその契約も終わり"エレガントレディ"という名で販売されているそうです。とは言え、やはりこのバラを見ると故ダイアナ妃のイメージが重なりますね。
温かみのあるクリームイエローと品のよいピンクのグラデーション。まさに、気品と優しさが感じられたダイアナ妃のイメージそのままです。
元モナコ公国元首レニエ3世大公の即位50周年を記念して命名された"ジュビレ・デュ・プリンス・ドゥ・モナコ"。「ジュビレ」とは「50周年記念祭」のこと。紅白のコントラストが鮮やかなこのバラは、赤と白に塗り分けられたモナコ国旗と同じ配色です(実はインドネシアもほぼ同様の国旗)。
こちらは、褐色のコーヒーを思わせる"エスプレッソ"。日本で作られたバラです。アンティークな雰囲気を漂わせる微妙な色あいですが、濃淡にはかなりの幅がありますね。
外側はほぼ白に近い淡いピンクで、内側にいくほど色が濃くなり花びらの密度もぎゅっと詰まった"ピエール・ドゥ・ロンサール"。住宅街でもよく見かけますので、世界で一番愛されているバラと言われるのもわかるような気がします。
バラ園の一番奥までやってきました。こちらは"リオ・サンバ"。黄色やオレンジの鮮やかな花を次々と咲かせる、まさにリオのカーニバルを連想させるような色彩鮮やかなバラです。
ミスターローズ、鈴木省三さんが作出した"芳純"。艶やかなサーモンピンクのバラですが、その名の由来となったとおり、爽やかで軽やかな芳香が特徴で、このバラから資生堂のオードパルファム「芳純」が作られました。
同じく鈴木さん作出の"正雪(まさゆき)”。しっとりとした白からアイボリーで、ふんわりと優しい雰囲気を感じます。
「ベルサイユのばら」シリーズの一つとされる"ロザリー・ラモリエール"。池田理代子さんの『ベルサイユのばら』で、「オスカルから「私の春風」と言われた少女ロザリーの、可憐で清純な人柄をそのまま表したようなバラ」だそうです。
濃いピンク色の花が密集して咲く"うらら"。
白からごく淡いピンクの小さなバラ。清楚な感じで可愛かったのですが、名前はわかりませんでした (^-^)ゞ
つくし野ばら 白一重。
白い花びらは内側に行くにしたがって淡いベージュ。中心部に淡いピンクが覗く"プロスペリティ"。
グリーンパーク(上)とバラ園(下)のリーフレット。写真下のゴルフコースのような図がバラ園です。
明日(5月12日)から今月いっぱいを目途に、福岡県も緊急事態宣言の対象となります。これを受けて北九州市では、市の管理する施設573カ所について臨時休館・休園することとしました。週末(5月8日)に春のバラフェアが開幕したばかりのグリーンパークもそのひとつ。バラ園では今が盛りとばかりに約2,500株のバラが咲き誇っていますが、惜しまれつつ今日が見納めとなりました。