パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

消えた年金は、…

2012-11-29 22:19:00 | Weblog
 自民が単独過半数か?という世論調査が出たそうで、危機感を抱いた古館が、公共事業200兆円、バラ撒いてもいいのかと訴えていた。

 理由は1000兆円も借金があるのにこれ以上バラ撒いていいのかという相変わらずのものだったが、私としては,これ以上,日本の海岸を醜くしないでくれ、と言いたい。

 といっても、ここ10年以上、海を見ていないのだけれど。

 その後,古館は、自民党が総選挙で負けた主原因だった「消えた年金問題」をとりあげていた。

 当時の安倍総理は「最後の一人まで精査する」と訴えたものの参院選挙で負けた後、腹痛で辞任、後を継いだ麻生総理も信任を回復できず、民主党に総選挙で敗北したわけだが、その総選挙でも、鳩山代表は「最後の一人まで調べる」と言っていた。

 私は当時から言ってきたのだけれど、最後の一人まで、なんてできるわけがないし、それまでいったいどれくらいの金がかかるのか。

 私はこれが知りたいとずっと思っていたのだが,テレビ,新聞、雑誌、どこも報じてこなかったが,今回,初めて古館が口にした。

 曰く、これまで4000億円くらい使って、発見された年金の金額は300億円とか言っていた。

 数字はちょっと不正確なのだが、なんという無駄づかい!

 と思うのだが、古館以下、ニュースステーションは、この数字をどう理解するか、全く触れなかった。
 
 87歳のじいさんが、自分の同僚は、結局年金が見つからないまま、84歳で死んでしまったとか言って、涙ぐんでいる様子を流していたが、無理に泣かせるなんて馬鹿な演出はやめて(多分、本来もらえる額より少なかったというだけで、泣く理由なんか全然ないと思う)「最後の一人まで」なんて、無意味なスローガンはさっさと引っ込めて、「使ってしまった4000億円は返せといっても無理だけど、これから最後の一人まで、いったいどれくらいかかるのでしょうか。100億円くらい用意して、それをご老人に支給して、調査は即刻打ち切るべきではないでしょうか」くらい言ったらどうか、古館、と言いたい。

 しかし,不思議なのが、前回の総選挙では、今書いた「消えた年金」が問題になったわけだが、「消えた復興予算」は、「消えた年金問題」よりさらに悪質なのに、全然争点になっていないのはどういうわけなのだろう。

 ビッグイシューを売っていたので,購入。

 前回,日本の週刊誌で今一番面白いのではないかと書いたが、いや面白い。

 今回は,遺伝学の最先端の話で、人間の知性は6000年前くらいにピークを迎えていたという説が話題になっているが、それを裏付けるような話が載っていた。

 分子古生物学という学問があるのだそうだが,その研究者が,直立歩行する人類、サヘラントロプスが地球に現れたのは700万年前だが、その直立歩行する人類が石器を使い始めたが250万年前で、道具を使わずに,直立歩行している期間が450万年もあったというのだ。

 気が遠くなるような話だけれど、これだけの時間をかけて6000年前に迎えた知性のピークが、2500年~2000年前くらいに仏陀、孔子、ソクラテス、モーセ、キリストとして結実し、現在はただその余韻として存在すると考えていいかもしれない。

 言語の構造自体が、昔ほど,精密だというのは事実だし。

 ともかく「ビッグイシュー」だと、半分は困窮している販売員に渡ると思えば、精神的にもよく、おすすめです。

 定価300円。

 …4000億円捨てても何とも思わぬ官僚どもとは桁の違う話だが。

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