パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

年金問題、おまけ

2007-06-08 21:39:33 | Weblog
 書き忘れを一、二追加。

 日本では所得の無い人、たとえば、学生や失業者も年金加入義務がある(学生の場合、10年間の免除あり。ただし、学校を出て定収入を得るようになったら10年分の利子をつけて収めなければならない)が、諸外国は(日本の真似っ子ばかりしている韓国でさえ)、所得の無い人は掛け金を納める必要はない。
 そりゃそうだろう。所得がなくて、どうやって払うんだ。(所得がなくてどうやって食っているんだ、という突っ込みはなしとする)

 そういえば、ちょうど去年の今頃、社会保険庁職員による「国民年金保険料不正免除問題」が取りざたされた。
 これは、鳥越俊太郎が番組中、「なんでいけないのかわからないなあ」と呟いて話題になったりしたのだが、要するに、低収入のため掛け金を払えない場合、払わないでも一定程度の給付を手にすることのできる「免除制度」というものがあるが、その免除申請をしない人が多い。(私もその一人だが)免除申請せずに未払いを続けていると国民年金制度に「未払い者」としてカウントされ、保険庁の責任となってしまうので、同庁の職員が勝手に免除申請を行っていたというもの。

 これは、「結果的に弱者救済になっている」ので、本来バッシングするようなことではない。それで、鳥越俊太郎も「わからんなあ」と首を傾げたのだ。要するに、「あんまり叩けないんだけど法的に見て拙い手法なんだよ法が問題だよね」って視点で叩けばよかったのだが、「とりあえず政府攻撃を主眼に置いちゃったから、ん? な話の流れになっちゃった」わけだ。(「」内文章は昨年の極東ブログのコメントから引用)

 話を戻すと、免除条件は、所得基準によって全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除があり、独身だと所得57万円以下全額免除となっている。年所得57万円ということは、月収入が4万7500円。そこから1万5000円も払えるわけがないだろうに、なんでこんな非現実的なことを書くのだろう。到底、真面目に考えた「条件」とは思えないのだが。

 ところで、一時期、首相官邸に出入りしてブイブイ言わせてた木村剛のブログにこんなことが書かれていた。

 『厚生労働省が公に認めているだけで、年金の財源不足は530兆円にのぼる。しかも、これは2000年3月末の数字。いま財源不足がどれくらいまで膨張しているのか想像もつかないほどだ。現実を直視して果断に対処すべきところを現実に目をそむけて先送りしてしまった結果、問題を大きくしてしまったという点で、「不良年金問題」は「不良債権問題」と酷似している。』

 530兆円財源不足って……? しかも、厚生省が公式に認めているって? 積立金が150~200兆円あって? 木村さん、530兆円というと、日本の国家予算八年分ですよ。アメリカの国家予算が250兆円だから、その倍以上だ。つ、つごい。しかも、それだけ「不足」だと。
 ま、待てよ、木村氏の言う、「不足」って何を意味しているのか? 私も、いくらだってお金欲しいが、いくら不足?と言われると……財布を忘れた時は、何はともあれ、まずは食事代とか切符代とかが「不足」するわけだが……。

 こんないいかげんやつが一時期とはいえ、日本国政府の中枢に影響力を持っていたと思うとゾッとする。

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