パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

タコの奇跡

2010-07-12 19:49:14 | Weblog
 …って、イニエスタでもパウル君でもどっちでもいいんだけど、8回連続的中というのはすごい。

 1回の的中率が、勝ちか負けの50パーセントだから、連続して2回目も当たる確率は50パーセント×50パーセントで25パーセント。

 3回目も当たる確率はその半分…ということで、12パーセント、4回目はその半分で6パーセント、5回目はその半分で3パーセント、6回目は1.5パーセントで、7回目は0,8パーセント…

 とすれば、8回連続的中が現実に起きる確率は0,4パーセント。

 つまり、99.6パーセントは起きないであろうことを、世界中が見たわけだが、正直言って、奇跡とまでは言えない。

 0.4パーセントの確率というのは、実感的に想像できる範囲内だからだ。

 これが、10回連続だと、相当「奇跡」に近くなる…かもしれない。

 それにしてもスペインはスポーツがなんでもすごい。

 テニスでもナダルが優勝したし。

 外見はどう見ても「ジプシー」で、そのナダルが、拳骨を相手につきつけ、「これで今からお前を殴るぞ」と言って殴るような、あからさまなフォアハンドへの回り込みスマッシュを金髪碧眼相手にびしびし決めるものだから、どうしても「嵐が丘」のヒースクリフを連想しちゃうのだ。

 しかし、ナダルは実際は、すごい金持ちのお坊ちゃんだそうだ。

 これはこれで、ファンにはたまらない事実だろう。


 しかし、相撲は、どうなっちゃうのか。

 わからないのが、暴力団員は相撲を見てはいけないのか?

 だったら、野球も見てはいけないし、映画も見てはいけないのか?

 警察官が見はっているみたいだが、別に、捕まえるわけではないだろう。

 「今いろいろ世間がうるさいから、遠慮してよ」と言うくらいが関の山。

 普通の人がそんなこと言っても「なんだ、ごらあ」ってことにしかならないが、警察官だったら、やはり渋々帰ることになるだろう。

 でも…ってことは、ほとぼりが冷めたら、また…ということになる。

 しかし、暴力団員は相撲も野球も映画も見てはいけないなんて、法律はそもそもないし、あり得ないんだが…。

 いったい、日本のお偉い方々は、日本の現状のなにをどうしたいのか。

 犯罪が皆無のスーパークリーン社会をつくりたいのか?

 みんなの党が躍進したが、渡辺党首が、「役人にスト権を与えて、その代わり、リストラできるようにする」と言っていたが、これは、いわゆる「スト権スト」として、今から40年近く前に国鉄が自分たちを含む、全公務員のスト権確立を求めて、連続八日間のストライキを行ったことで有名だ。

 あのとき、自民党政府は、役人すべてにスト権を与える代わりに、「身分保障」を外す決断を下すべきだったのだが、それができなかった。

 例えば、警察官や消防がストをしたらどうなる、というのだが、別にいいじゃん、である。

 ずっと一年中ストをしているわけじゃなし、日本国中一斉ストってこともない。

 もちろんないことはないが、そういうのはゼネストといって、歴史上滅多に起きることではないし、起きたとしたら、それはまさに革命に等しいことが起きているわけで、それはそれで、「けしからん」で済む話ではないところに事態が進んでいるわけだ。

 ところが一方、スト権を求める公務員の方も、「身分保障は絶対に外させない」というんだから、世論の支持を得るわけがない。

 というわけで、八日間のストはなんとなく終了し、70年安保をめぐる社会の混乱も、これを機になんとなく収束していったわけだが、渡辺党首の「スト権を認める」発言を聞いても、その昔、八日間ストをシビアに経験したはずの私と同年輩と思われるマスコミのお偉いさんは、痴呆症老人のように顔色一つ変えずに聞き流している。

 実は、スト権を与える代わりに身分保障を外すという案は、酒飲みではないほうの中川が去年だったか、頻繁に言っていたのだが、これもマスコミは全く無視した。

 今回の渡辺党首の発言は「みんなの党」躍進を背景にしているので、かなり現実化を期待できそうなのだが、バカマスコミのバカどもは、「連立の有無」ばかりを聞く。

 正確に言うと、「連立」の二文字を見出しに入れても誤報と思われない、最小範囲での証拠のようなものを渡辺党首から引き出そうとしているわけだ。

 それはそれで職業意識としてあってもいいと思うが、「スト権」という言葉、それをめぐるけんけんがくがくの論議は、あんたらの青春の最大のキーワートの一つだったはずなのだ。

 …許せないのは、彼らの健忘症だ。

 

 タコ君のことを書くだけのつもりだったのに…。

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