パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

教えてー、えらい人

2010-10-06 19:02:03 | Weblog
 「教えてー、えらい人」と叫ぶ、朝のフジテレビの情報番組を見ていたら、検察審査会の仕組みを解説していた。

 Aさんという人がBさんの車にはねられて怪我をした。

 しかし、検察はBさんを不起訴とした。

 Aさんは不満に思い、検察審査会に訴え出た。

 以下、今さんざん解説されているので、省略するが、今回のケースでAさんに当たる人は誰なのか?

 それが、基本中の基本のはずなのだが、同番組ではまったくそれに触れない。

 あたかも、検察審査会が独自に動いたかのごとき報道。

 検察審査会自体は、「被害者からの訴え」を待って、行動を起こすのに。

 じゃあ、今回、小沢に被害を受けた人って、誰?
 
 それはさておき、検察審査会で受け付けない事案が二つあるんだそうだ。

 一つは内乱罪。

 もう一つは公正取引委員会が審査に当たる事件。

 この二つ。

 内乱罪は、まあわかるな。

 それから、公正取引委員会の事案の場合、ライバル企業が訴え出たりしたら収拾がつかないということなのだろう。

 これに政治家も入れるべきではないかという意見がちらほら出ている。

 これまでたくさんの疑獄事件があり、そのいくつかは起訴が見送られたりしたわけだが、ライバル政治家が「不起訴は不当である」と検察審査会に訴えたら、審査会は必ず受理し、審査をする。

 これじゃあ、政治なんか出来なくなるというわけだ。

 一理ある。

 たとえば今回、小沢を訴えた「在日特権を許さぬ会」の桜井誠だが、その経緯が彼のブログに詳しく書かれている。

 それによると、今年の2月、小沢を不起訴とすると検察が決定したことに対し、審査会に訴えようと思い、仲間と法務省近くの喫茶店かなにかで話し合ったが、そもそも不起訴不当で訴えるといっても、別に小沢から被害を受けているわけではない。

 ぶっちゃけて言えば、彼が行おうとしている在日に対する政策が気に食わないだけなのだが、政治家のすることは広く一般人に影響を与えるから、という理屈でやってみるか、という感じで法務省に行ったら、「いいっすよ」と、あっさり受理してくれた。

 ということらしい。

 それ以後は、法務省の掲示板にも、告発人の箇所には、たしか「甲」と書かれているだけ。(テレビ画面でみたことがある)

 しかしもちろんマスコミは全員、この「甲」が誰かは知っている。

 別に、右翼だからどうのこうの言っているのではない。

 「甲」としか報道できない決まりかなにかがあるのだったら、「甲」と報道すればよい。

 ともかく、今回の小沢一郎問題は、審査会云々の前に、誰かが審査会に訴えなければ起きなかったことなのだから、その「誰」をいの一番で報道するのは当たり前だろうと言っているのだ。

 あなたの訴えが認められましたが、ご感想を、くらい桜井誠君にきいてあげろよ。
 
 誰も、だ~れも気づかないというか……わかっていても重要視していないのだろう。

 だったら、フジテレビに言うが、検察審査会の解説にいろいろ文章、図版をボードに書いて写していたが、あれ、法務省のホームページそのままじゃないか。

 別に、法務省が著作権を主張するとは思えないし、流用して全然構わないとは思うが(テレビで新聞を大写しで流用することがあるが、あれも新聞の「事件記事」は著作権保護に当たらないということでやっているのだ。時々逸脱しているが…)、「これは法務省のホームページからお借りしたんでございますよ、はい」ぐらい言えよ。

 マスコミ人の常識だぞ。

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