パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

今日この頃……

2008-03-25 20:31:30 | Weblog
 ちょっと古い話……といっても、1週間くらい前だが、女子レスリングの浜口京子が北京オリンピック出場資格を獲得して、親娘ともども大感激していたが、見ていて……別に、チベット問題を考えろとは言わないが……あまりにも、余裕がなさすぎではないか。それが、「顔」に現れちゃっている。つまり、アホ面になっている。(ように見えた)。

 たかがオリンピックじゃないか。といっても、あんな状態では通じるわけがないが、でもやっぱり、たかがスポーツ、親父の呪縛を離れて、もっと気楽にやってくれといいたい。

 浦和レッズがなかなか勝てないが、だからといって、サポーターの前でレッズの責任者が頭を下げるというのも変だ。「相手もあることだし、思う通りにはいかないが、いずれ勝つよ」でどこがいけないだろう。それでも勝てなかったら、辞任すればよい。「謝る」という類の問題じゃないだろう。

 そのようなわけで、かつて浅田彰が日本人を、「土人」と呼んだ気持ちがわかるような気がする今日この頃なのだが、しかし、あの時の浅田の言い方は、浅田自身が、「自分は土人じゃない=近代人だ」と言いたかっただけのような気がする。

 だとしたら、浅田はそう言うことで、実は自分がいくらか「土人」であるということを、問わず語りに白状したようなものではないかと思うのだ。実際、絵に描いたような土人(前近代人)もいなければ、絵に描いたような洗練された近代人もいない。みんな、その間のどこかに位置する。それを、いかにも、「絵に描いたような近代人」として自己演出しようというのが、実は、浅田が「土人(前近代人)」である証拠なのだ。

 なんて突如、浅田彰批判をはじめてしまったが、というのも、ポストモダンへ向けた世界史的な大転換が模索されている今、ポストモダンを唱導してきた浅田とか柄谷なんかが、すっかり沈黙している(ように思うのだが……)のがどうにも解せないのだ。