パラドクスの小匣

南原四郎、こと潮田文のブログです。

バブルラジカセ

2007-08-10 21:25:27 | Weblog
 暑い! 暑い上に、湿度が高い。空気が乾いていれば、クーラーなし、扇風機のみでOKと思うのだが、この湿度ではとてもクーラーなしではいられない。

 この間、28度設定に扇風機が快適と書いたが、汗の上から風が来る感じで、あまり健康的とは思えない。

 そこで、クーラーを見ると、クーラーの下にスチールの本棚があり、その上に月光のBN(売れ残りとも言う)が積み重なっている。もちろん、クーラーの風を遮ることのないように注意深く積んだ積もりだっただが、触ってみたら、ひんやりと冷たくなっている。てことは、この分、熱が奪われているということであり、月光を適当に片付けたら、体感温度が歴然と下がった。(伊達に工学部中退ではない。エヘン)
 明日は、ちょっと面倒臭いが、本棚そのものを動かすことにしよう。

 近所の古道具屋でソニーのバブルラジカセをZS-5を1500円で購入。

 バブルラジカセというのは、80年代後半からのバブル期に作られたCDつきラジカセのことで、バブル=泡沫なんて、一見、刹那的に作られた品質の悪い製品と思いがちだが、実は逆。非常に贅沢に作られ、なおかつ音が良いので内外に、結構マニアックなファンがいるのだ。

 私は、マニアというわけではないが、数年前、フリーマーケットで、「持って帰るの面倒くさいのでただでいいよ」というので、どでかい、ナショナルパナソニックのDT7というラジカセをもらった。テープが動かず、CDも時々廻らなくなるものの、動いた時は、音が抜群によい。
 そこでネットで調べたら、ここではじめて「バブルラジカセ」なるものがあること、その中でナショナルパナソニックDT7が一番人気であることを知ったのである。(実は、このDT7の前に、シャープの、何という機種だったか忘れたが、やはり、明らかな「バブルラジカセ」を、もちろん、そんなことはつゆ知らず、ひょんなことで購入したことがあって、ワタシ的には、こっちのほうがDT7より気に入っていたくらいなのだが、これも調べたら、人気の高い機種だった。とはいえ、マニアの数が少ないので、一番人気のDT7でも、完動品で三、四万円くらいだろう。ちなみに、サンヨーのU4というラジカセも、他の黒塗りの覆いバブルラジカセにくらべると小さく、色も赤やピンクだったり、ちゃちに作られている印象があるが、非常に人気が高い。もし安く売られていたら「買い」であるが、あまり見かけない)

 そのDT7がいよいよおかしくなってきたので、代りを探していたところに、ソニーのZS-5という機種を見つけたわけだが、ネットでの評判は、「音のクリアーさ」では評判が高いが、何故か総合評価は今いちという感じで、実際に聞いた感じは……テープの音は非常に気に入ったが、CDがDT7より明らかに劣る。
 う~ん……ヤフオクで、原価の1500円スタートで売ってしまおうかと思うくらい、音質が劣る、というか、私には気に食わなかったのだが、ふと、これをDT7につないでみたらどうかと思い、ヘッドフォンジャックからコードを伸ばし、DT7の外部入力端子につないでみた。

 すると、音楽と一緒にガーガーピーピー、ひどい雑音が流れてきた。ああ、こりゃだめか、と思っていたら、ほんの数秒も経たぬうちに、雑音は徐々に静まり、一分ほど後にはすっかりクリアーになって、びっくりするほど迫力があって、切れの良い音がになった。

 書いた通り、私は工学部中退なのだが、在学中、電気の先生が、電気の流れは水の流れと同じと考えてよろしいと教えられた。もちろん、こんなことは高校、いや中学生でも知っているだろうが、真面目で(?)考え過ぎるきらいのある私は、電気は水と同じだなんて、そんなに簡単に考えちゃっていいのか、と納得できず、それで結局中退することになったのだが、今回、数十秒で雑音が消えた事実で、先生の言っていた、「電気の流れは水の流れと同じ」という発言が、事実その通りであることを再認識した。
 要するに、長く使わないでいたホースに水を通すと、最初のうちは濁った水が出てくるが、やがて綺麗になるのと、おんなじことなのだ。ただ、水の場合は分子レベルの出来事だが、電気の場合は電子レベルの出来事であるだけのちがいなのだろう。

 って、これでは簡単し過ぎ! 再び、「落第!」と先生から言われるかもしれないが。

 あ、そうだ、書き忘れるところだったが、今、バブルの真っ最中らしい、お隣の国――中国の「バブル」は何を生むのだろうか?(実はこれが言いたかったりして)