活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

官尊民卑型安倍政治が招いた国家公務員の「天下り」は5年で倍増した

2017-01-20 17:06:00 | Weblog
09年に政権交代を果たした民主党(現民進党)は、公務員の「天下り」を根絶すると表明し、国民の喝さいを浴びたものでした。その効果があって翌10年には前年に比べて半分以下の700件台にまで下がり、取り組みに本気度が感じられたものでした。

ところが官僚の助けを借りなければ政権運営できない安倍晋三が首相になってからは、天下り根絶どころか官僚らを徹底して優遇、しかも官僚の言いなりになって、かえって天下りを増やし、15年には1600件台に達し、09年の約2.3倍になりました。これでせっかく築いてきた民主党の取り組みも水泡に帰してしまいました。

民間では退職後の再就職は厳しく、仮に就職できたとしても給料は大幅ダウンとなり、身分も不安定になることを余儀なくされてしまいます。一方の公務員は、退職後は癒着先民間企業に斡旋を受け、何の努力もしなくても再就職でき、前省庁時代と同額あるいはそれ以上の給料をふところにし、身分も高い地位を与えられ「余生」を過ごしているのが現状だと言えます。使い物にならない役人を受け入れる企業も何らかの見返りが期待ができるので、高級を払ってでも元を取り返す打算があって、渋々受け入れしているのが大半ではないかと思われます。

あれほど公務員の天下りの批判を受け民主党が改革に乗り出したものでしたが、その後の安倍自民党に政権が交代してからは「元の木阿弥」になってしまいました。今回の文部科学省だけではなく各省庁の暴走を政権がコントロールできていないことが露呈しました。公務員という「官」を優遇、民間を粗末にして「働き方改革」などとよくも言えたものです。公務員に甘い汁を吸わせる安倍無能政権では「公務員改革」ができるわけはないのです。