活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

厚労省役人は税金ドロボー

2008-02-12 20:19:48 | Weblog
労働行政に携わる役人たちが経営側に遠慮して、労働者を犠牲にしている構図のそのよい例があります。

彼らが、労働法違反企業を文書で指導しても、フォローしないためその効果がほとんど見られない現実がそこにあります。

指導を受ける経営側も日頃はコンプライアンスを口うるさく従業員に語るだけで、法律違反を承知していながら、なにも対策を立てようともしません。要は法令順守することは、それなりにカネがかかるため、あえて違反状態を改善することなく知らぬふりして放置しているのです。結構このような会社、周りで多く見られるようになりました。トップ自らが、口とは裏腹に順法精神をかなぐり捨てているのがよく分かります。

さて、06年12月に「偽装請負」で、厚労省から文書指導を受けた219事業所の請負労働者8400名余のうち、正社員に採用された人はわずか18名、率にして0.2%という数字にビックリしました。

一方、「派遣期間の制限」を超えた8事業所74人について、派遣先企業での正社員採用の実績はゼロという、まことに驚くべき数字が07年3月末日現在の達成状況として、衆議院予算委員会で共産党志位委員長の質問に対し、厚労当局がこのように答えています。

以上から分かるとおり、厚労当局の弱腰で形ばかりの指導に対し、経営トップたちが取った措置は、行政の指導を棚上げにしていることが分かります。順法精神と企業倫理を完全に失っていることが証明されました。

悪徳経営者には、文書による指導の効果など、なにも期待できないのです。それなのに、役人はなんとかの一つ覚えで、文書指導で済まそうとしているのです。なにも効果のない指導を乱発しているだけに過ぎません。

このような状況は、当局が労働者に味方していない実態が透けて見えるのです。そして、労働者を見る目も、役人は経営者と同じ目線にあることに警戒する必要があります。