英訳ですって、笑っちゃいました。
4月1日はマスゴミ全体が高揚しており、輪を掛けたのが安倍首相で、天皇制における代始改元を自らの政治ショーとして、テレビ局回りに精力的でした。
象徴天皇の政治利用で違憲の疑いがあるとのまともな意見は瞬く間に掻き消されました。また、3月29日首相自ら皇太子に元号案の説明を行なうという暴挙(新天皇の政治利用)も同様です。
祝賀ムード一色に、そして一億総思考停止にまっしぐらです。
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保守系の方が「元号」はわが国の伝統・文化であると主張されていますが、その通りだと考えます。
35代皇極天皇の「大化」に始まり、第125代今上天皇「平成」まで、天皇は91代ですが、元号は247個です。
天皇一世代につき2回以上改元していることになります、改元の理由は、代始改元・祥瑞改元・災異改元・革年改元の四つあります。
1989年以降、阪神・淡路大震災、東日本大震災、福島原発メルトダウン、熊本大地震等があり、災異改元を行なうことが「元号」の伝統・文化と考えますが、保守系の方はスルーしています。
また、大化から慶応まで千二百年余り続いた改元の伝統を、天皇一代に元号一つという一世一元の制を定めた「明治改元の詔」が古来からの伝統・文化の如く平然としています、祥瑞改元・災異改元・革年改元を主張すべきと考えますが皆無です。
理由は「教育勅語」なのでしょうね。
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新元号は「国書」から造語されたとされていますが、素人目には「漢籍」の孫引きにしか思えません。
考案者は「令月」について、中国では2月を意味しているが日本では1月の意味で使われている、「令」には「命令」の意味があるとの指摘に「こじつけだ」と述べています。
また、「令」は辞書では『令は善なり』と書かれておりすばらしい字だ、と。手元の漢和辞典では初めに命令の意味が三つ書かれ、四番目に「善」の意味が出てきており、「令」から「命令」を想起することは「こじつけ」ではなくまともな素養だと考えます。
朝日(2019.4.20朝刊)のほぼ一面に、考案者のインタビューが掲載されました。考案者の安っぽいナショナリズムしか読み取れませんでした。透徹した内省に裏づけされた専門分野からの洞察が皆無でした。(名乗り出ても語るべきでなかったと考えます。)
同じ紙面に北京大歴史学部の辛徳勇教授のインタビュー記事があり、「漢字」は中国、日本だと拘るのではなく、東アジア共通の文化という大きな視点で考えるべき旨を語っています。
多分、軽薄なナショナリズムに対置させ朝日新聞特有のバランスを取ったのでしょう。
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例えば、仁安2年平清盛が太政大臣となり平氏全盛となりましたが、当時イギリスではオックスフォード大学が創立しました、西暦何年の出来事か博識の方で無いと難しいのでは。(西暦1167年の出来事です。)
また、大正14年4月1日生まれの方は今年何歳になられたか、年齢の近い方が身近に居なければ即答は難しいと思います。
元号は伝統・文化であり改元することに違和感はありませんが、私の個人的な時間を元号で区切り取られることは拒絶します。
祝賀ムード一色に、そして一億総思考停止にまっしぐらです、失政を覆い隠すが如きに。