ドイツ有力紙FAZ(フランクフルター・アルゲマイネ)の東京特派員が離任に際して書いた「外国特派員の告白*」(Carsten Germis)が物議を。
数日前に小さな記事が掲載されており、朝日朝刊(4/28)に概要が掲載されました。
カルステン・ゲルミス(Carsten Germis)記者は、FAZ紙(1014.08.14)「安倍政権は歴史の修正を試み云々」の内容の記事を掲載したあとの出来事を、「外国特派員の告白*」に書いています。
坂本秀之在フランクフルト日本総領事がFAZ本社に抗議に訪れた(1014.08.28)。
坂本総領事は、中国がゲルミスの記事を反日プロパカンダに利用している、金が絡んでいる、中国の渡航ビザのため等を発言した。(玉川透記者がFAZ本社で、総領事の対応をしたアジア担当エディターに直接取材)
同記事に、外務省国際報道官の「誤解生じて残念」のコメントが掲載されていますが、言った言わない等のレベルでアヘ政権の報道機関への介入に何の疑義も持たず、外国の報道機関に同じ対応をしただけのお粗末さがあらわです。
また同記事後半に、米主要紙の東京特派員が慰安婦問題に関する記事中に、中野晃一上智大教授の安倍政権に批判的コメントを引用したところ、在米日本大使館幹部から特派員に「彼のことをよく知っている人はいない」旨のメール、外務省国際報道官室幹部から「中野氏は専門家でない、秦郁彦氏をお薦めする」旨のメールが届いた、と。
(何故、「秦郁彦」なのか聞きたいものです。)
朝日新聞の取材要請に、在米日本大使館幹部は応ぜず、国際報道官室幹部は「個人的意見として伝えた」と。
外務省の幹部連中は、「報道の自由」、「表現の自由」の語句を知らないから、このような馬鹿げたこの島国を毀損(イメージ悪質化)することが出来るのでしょう。
* 「外国特派員の告白」は、内田樹研究室のブログで、邦訳されています。
内田樹研究室 「ドイツのあるジャーナリストの日本論」(1015.04.10)
http://blog.tatsuru.com/2015/04/10_1343.php