Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

法頂禅師 その2

2010-04-14 06:40:35 | 未分類
韓国の法頂禅僧が3月11日に入滅し、朝日(4/11)に人柄が紹介されていました。

「無所有」の著書を執筆し、韓国ではベストセラーになったようです。
法頂禅師の私物は、眼鏡と万年筆だけと書かれていました。

僕(達)は、(特にこの島国において)現代文明の「物」に溢れている立ち位置から、この禅師の生き様を、宗教家の生き様と見てしまいがちです。

また、物に限らず、民主主義、選挙、資本主義、家族(和製漢語で中国、韓国でも使用されています。)、子ども、平等、自由等の概念は、近・現代に理念が確立しました。

「私物は眼鏡と万年筆」の生き様は、これらの「物」、「精神」を当たり前としての思索の根底を、再照射させます。

これらの「物」、「精神」を僕が規定しているつもりが、知らず知らずのうちに、逆に僕を規定してしまいます。

僕の、身の回りの「様々な近・現代の物」、脳髄のなかの「様々な思想、哲学、概念」を削ぎ落としたところからの、存在そのものの自己問答を思い起こさせます。



この雪も、既に春に呑み込まれました。