第4戒
安息日と命
p137~
The Sabbath and Life
The Fourth Commandment
The Institutes of Biblical Law
Rousas John Rushdoony
◇◇
旧約時代、安息日の遵守違反には死刑が適用された。
このことは、2つの明白な事実を意味する。
違反者に死刑が適用されるほど、安息日の律法には、非常に重要かつ基礎的な原理が含まれている。
この律法は、安息日の律法を破ることそのもののうちに、ある種の死が含まれている。
つまり、安息日を破ることは死を招くという事実を伝えている。
預言者たちはこのことをはっきりと伝え、服従は命であると暗に示した。
よくある事に詳し過ぎて、かえって無知になるということがある。
知っているつもりになって、調べようとしないからだ。
われわれは、事実を、すでに精通している枠組みの中に押し込めることにも慣れている。
幾世代にもわたって、教師たちは、謙遜の例として、凱旋の行進中のローマ将軍に向けて語られた「あなたは人間だということを忘れるな」という言葉を引用してきた。
しかし、この言葉の真意は、まったく別のところにあった。
勝利者は、国の最高官吏もはるかに及ばないほどの格別の扱いを受けた。
勝利した将軍には、古代ローマの所有する最高の記章、すなわち、国家の主神ジュピターの象徴が与えられた。
4頭馬に引かれた戦車に乗った将軍の頭上には金の花輪がかかげられていた。
たしかに、これをかかげ、支えていた奴隷は、将軍に向かって「あなたは人間であることをお忘れなさらぬよう」と繰り返して言わなければならなかった。
しかし、この言葉には「勝利と同時に、将軍は国の主神と同等の者と見做された」という意味しかなかった。
われわれにとってはこの言葉の意味は「あなたは死すべき人間であることを忘れるな」という意味であり、しかし、ローマ人にとっては「あなたは神であることを忘れるな」という意味だった。
このように、何かを理解するには、その文脈を知ることが重要。
コメント:
富井師に次のような質問をした。
--
ダニエル7章に関して確認しておきたいことがあり、貴兄のご意見をお聞きしたいと思います。
ダニエル7章13節にこうあります。
私がまた、夜の幻を見ていると、見よ、人の子のような方が天の雲に乗って来られ、年を経た方のもとに進み、その前に導かれた。
この聖句はマタイ24章30節と酷似した内容であり、旧約時代の終わりを預言していると理解して良いでしょうか。
次に22節。
しかし、それは年を経た方が来られるまでのことであって、いと高き方の聖徒たちのために、さばきが行なわれ、聖徒たちが国を受け継ぐ時が来た。
「さばき」とあるので最後の審判と世の終わりの預言、そして「聖徒たちが国を受け継ぐ時が来た」とあるので、万物の回復の預言と解釈してよいでしょうか。
そうすると、15節以下は現在進行中の新約の時代について書かれていると理解されますが、いかがでしょうか。
以上です。
宜しくお願い致します。
--
質問に対する回答を以下に掲げておく(彼のサイトにも同じ記事がアップされている)。
--
メールありがとうございました。
>ダニエル7章13節にこうあります。
>私がまた、夜の幻を見ていると、見よ、人の子のような方が天の雲に乗って来られ、年を経た方のもとに進み、その前に導かれた。
>この聖句はマタイ24章30節と酷似した内容であり、旧約時代の終わりを預言していると理解して良いでしょうか。
そうです。
>次に22節。
>しかし、それは年を経た方が来られるまでのことであって、いと高き方の聖徒たちのために、さばきが行なわれ、聖徒たちが国を受け継ぐ時が来た。
>「さばき」とあるので最後の審判と世の終わりの預言、そして「聖徒たちが国を受け継ぐ時が来た」とあるので、万物の回復の預言と解釈してよいでしょうか。
「さばき」は、紀元70年の審判を指します。
19節に「第四の獣」とあり、これはローマ帝国です。
「聖徒たちが国を受け継ぐ時が来た」というのは、クリスチャンが神の国を受け継いで、世界を統治する者となった、ということを意味します。
紀元70年にイエス・キリストが再臨され、神殿崩壊とイスラエルの滅亡により、背教のユダヤ人に対する裁きが行われたと同時に、そのイスラエルを滅ぼしたローマ帝国に対する裁きも実行されました。ティトゥスの死です。
そして、それ以降の世界は、ローマ帝国は存続しますが、霊的(法的・契約的)な意味で、世界の主権は彼らから奪われ、イエス・キリストに与えられました。
現在も、アメリカが世界を支配しているように見えますが、実質的に支配者であるのは、イエス・キリストであり、イエス・キリストの体である教会(つまり、クリスチャン)です。
この支配は徐々に広がっていく性質のもので、霊的な変化は、徐々に実際的な変化となって現れます。
その後、キリスト教は、迫害していたローマを逆に乗っ取り、ローマ帝国の国教になりました。
ローマ帝国からヨーロッパ諸国が生まれ、キリスト教はヨーロッパに広まり、実際的な支配は拡大して行きました。
現在は、一時的に悪魔側の勝利が続いていますが、それは、神が人間に悪魔の支配の本当の姿を見せて、御国を求めさせるためです。人間だけでやっていくと宣言した共産主義によってどれだけの地獄が生まれたか。そして、その共産主義の黒幕であったタルムードユダヤ人の世界支配が広まるにつれて、人々の生活がいかに悲惨になっていくかをわれわれは目の前で見ています。
>そうすると、15節以下は現在進行中の新約の時代について書かれていると理解されますが、いかがでしょうか。
この7章は、紀元1世紀のイエス・キリストの来臨(紀元27年からの初臨と紀元70年の再臨)によって、4つの世界帝国、つまり、サタンの支配の手段が滅びて、イエス・キリストに世界を支配する権力が与えられたことの預言です。
15節以下の第4の獣に関する預言は、「紀元1世紀においてローマ帝国に対するイエス・キリストの勝利と、それに続いて、全世界がイエス・キリストの支配下に入った」という意味で、現在進行中の預言でもあります。
--
以上、彼の教会メンバーS兄からのご回答。
安息日と命
p137~
The Sabbath and Life
The Fourth Commandment
The Institutes of Biblical Law
Rousas John Rushdoony
◇◇
旧約時代、安息日の遵守違反には死刑が適用された。
このことは、2つの明白な事実を意味する。
違反者に死刑が適用されるほど、安息日の律法には、非常に重要かつ基礎的な原理が含まれている。
この律法は、安息日の律法を破ることそのもののうちに、ある種の死が含まれている。
つまり、安息日を破ることは死を招くという事実を伝えている。
預言者たちはこのことをはっきりと伝え、服従は命であると暗に示した。
よくある事に詳し過ぎて、かえって無知になるということがある。
知っているつもりになって、調べようとしないからだ。
われわれは、事実を、すでに精通している枠組みの中に押し込めることにも慣れている。
幾世代にもわたって、教師たちは、謙遜の例として、凱旋の行進中のローマ将軍に向けて語られた「あなたは人間だということを忘れるな」という言葉を引用してきた。
しかし、この言葉の真意は、まったく別のところにあった。
勝利者は、国の最高官吏もはるかに及ばないほどの格別の扱いを受けた。
勝利した将軍には、古代ローマの所有する最高の記章、すなわち、国家の主神ジュピターの象徴が与えられた。
4頭馬に引かれた戦車に乗った将軍の頭上には金の花輪がかかげられていた。
たしかに、これをかかげ、支えていた奴隷は、将軍に向かって「あなたは人間であることをお忘れなさらぬよう」と繰り返して言わなければならなかった。
しかし、この言葉には「勝利と同時に、将軍は国の主神と同等の者と見做された」という意味しかなかった。
われわれにとってはこの言葉の意味は「あなたは死すべき人間であることを忘れるな」という意味であり、しかし、ローマ人にとっては「あなたは神であることを忘れるな」という意味だった。
このように、何かを理解するには、その文脈を知ることが重要。
コメント:
富井師に次のような質問をした。
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ダニエル7章に関して確認しておきたいことがあり、貴兄のご意見をお聞きしたいと思います。
ダニエル7章13節にこうあります。
私がまた、夜の幻を見ていると、見よ、人の子のような方が天の雲に乗って来られ、年を経た方のもとに進み、その前に導かれた。
この聖句はマタイ24章30節と酷似した内容であり、旧約時代の終わりを預言していると理解して良いでしょうか。
次に22節。
しかし、それは年を経た方が来られるまでのことであって、いと高き方の聖徒たちのために、さばきが行なわれ、聖徒たちが国を受け継ぐ時が来た。
「さばき」とあるので最後の審判と世の終わりの預言、そして「聖徒たちが国を受け継ぐ時が来た」とあるので、万物の回復の預言と解釈してよいでしょうか。
そうすると、15節以下は現在進行中の新約の時代について書かれていると理解されますが、いかがでしょうか。
以上です。
宜しくお願い致します。
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質問に対する回答を以下に掲げておく(彼のサイトにも同じ記事がアップされている)。
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メールありがとうございました。
>ダニエル7章13節にこうあります。
>私がまた、夜の幻を見ていると、見よ、人の子のような方が天の雲に乗って来られ、年を経た方のもとに進み、その前に導かれた。
>この聖句はマタイ24章30節と酷似した内容であり、旧約時代の終わりを預言していると理解して良いでしょうか。
そうです。
>次に22節。
>しかし、それは年を経た方が来られるまでのことであって、いと高き方の聖徒たちのために、さばきが行なわれ、聖徒たちが国を受け継ぐ時が来た。
>「さばき」とあるので最後の審判と世の終わりの預言、そして「聖徒たちが国を受け継ぐ時が来た」とあるので、万物の回復の預言と解釈してよいでしょうか。
「さばき」は、紀元70年の審判を指します。
19節に「第四の獣」とあり、これはローマ帝国です。
「聖徒たちが国を受け継ぐ時が来た」というのは、クリスチャンが神の国を受け継いで、世界を統治する者となった、ということを意味します。
紀元70年にイエス・キリストが再臨され、神殿崩壊とイスラエルの滅亡により、背教のユダヤ人に対する裁きが行われたと同時に、そのイスラエルを滅ぼしたローマ帝国に対する裁きも実行されました。ティトゥスの死です。
そして、それ以降の世界は、ローマ帝国は存続しますが、霊的(法的・契約的)な意味で、世界の主権は彼らから奪われ、イエス・キリストに与えられました。
現在も、アメリカが世界を支配しているように見えますが、実質的に支配者であるのは、イエス・キリストであり、イエス・キリストの体である教会(つまり、クリスチャン)です。
この支配は徐々に広がっていく性質のもので、霊的な変化は、徐々に実際的な変化となって現れます。
その後、キリスト教は、迫害していたローマを逆に乗っ取り、ローマ帝国の国教になりました。
ローマ帝国からヨーロッパ諸国が生まれ、キリスト教はヨーロッパに広まり、実際的な支配は拡大して行きました。
現在は、一時的に悪魔側の勝利が続いていますが、それは、神が人間に悪魔の支配の本当の姿を見せて、御国を求めさせるためです。人間だけでやっていくと宣言した共産主義によってどれだけの地獄が生まれたか。そして、その共産主義の黒幕であったタルムードユダヤ人の世界支配が広まるにつれて、人々の生活がいかに悲惨になっていくかをわれわれは目の前で見ています。
>そうすると、15節以下は現在進行中の新約の時代について書かれていると理解されますが、いかがでしょうか。
この7章は、紀元1世紀のイエス・キリストの来臨(紀元27年からの初臨と紀元70年の再臨)によって、4つの世界帝国、つまり、サタンの支配の手段が滅びて、イエス・キリストに世界を支配する権力が与えられたことの預言です。
15節以下の第4の獣に関する預言は、「紀元1世紀においてローマ帝国に対するイエス・キリストの勝利と、それに続いて、全世界がイエス・キリストの支配下に入った」という意味で、現在進行中の預言でもあります。
--
以上、彼の教会メンバーS兄からのご回答。