ロングホーンのヴィンテージが手に入りました。これはバリトンギターになります。ロングホーンは1958年から1966年まで生産されました。そのラインアップは4423(4弦ベース)、4623(バリトン)、4123(ギターリン)です。
バリトンギターは、最近はより重低音を出したいというメタル系ギタリストたちが使うようになっていますが、1956年にダンエレクトロが製造したものが最初です。56-UB2というモデルです。その後、フェンダーVIなどが続きました。
チューニングは普通のギターのオクターヴ下にするか、五度下、四度下にするのが一般的です。フェンダーの場合はオクターヴ下、ダンエレクトロの場合は五度下を想定しています。(※2016年2月14日追記 56-UB2を紹介したダンエレクトロの当時のカタログでは、バリトンギターという名称ではなく、6弦ベースとし、チューニングは普通のギターのオクターブ下とされていました。現行品のバリトンギターでは四度下のBチューニングが想定されているようです。)
私が手に入れたロングホーンは初期型です。58、9年頃のものだろうと思われます。初期型の特徴としては
1.ペグがクルーソンのものであること
2.ピックアップの間隔が狭いこと
3.ピックガードの形が「アポストロフィ」シェイプになっていること
4.裏にあるキャビティ・カヴァーがボディと同じメゾナイトで丸くなっていること
5.ボディとネックのジョイント部のネジが直線上に3つ並ぶ3点止めになっていること
6.ティルト機構が採用されていないこと
が挙げられます。
もう一つ、2009年モデルで再現されたポインタ・ノブが採用されていることも特徴ではあるのですが、私が入手したものは普通のタイプになっています。そればかりか、本来ブロンズ塗装されているはずの下の部分も白いものになっています。
後期モデルになると、
1.ペグは3連スケートキー
2.ピックアップの間隔が広い
3.ピックガードの形はハートを半分に割ったようなもの
4.キャビティ・カヴァーはステンレス製の長方形のもの
5.ジョイント部は上2つ、下1つの3点止めで
6.ティルト機構の採用
といった仕様になります。
オクターヴ下でチューニングすれば普通のギターと同じように弾けるので問題ないと思ったのですが、今張られている弦だと、かなりダルダルになってしまうので、五度下のチューニングにしました。慣れないうちは対応表のようなものがないとわからなくなりますね。