Harmony Sovereign H1203

2015-02-11 18:32:04 | Other Guitars


ハーモニーのSovereign H1203を入手。スプルーストップ、マホガニーサイドバック、ピンレスブリッジの若干小振りなサイズのアコースティック・ギターで1945年から1972年まで製造されたという。ハーモニーのギターはダンエレクトロと同じSilvertoneの仲間なので以前から親しみを感じていたが、縁あってようやく私のもとにやってきた。

ハーモニーのクロニクルを少し。その創設は1892年。1902年創設のギブソンより10年早い。ハーモニーは「弦楽器の魔術師」として活躍したロイ・スメックが愛用したことでも知られているが、1915年にはすでにウクレレのトップメーカーであり、1930年にはギター、バンジョー、マンドリンなど合わせて50万本を販売するアメリカ最大のシェアを誇る楽器メーカーになった。しかし1965年以降は下降線をたどり、ついに終焉の時を迎えることとなったのが1975年のこと。それから長い時を経てハーモニーは数年前に復活、リイシューモデルを出している。

私は今までアコースティック・ギターはGuildのF-20を持っていて、これは本当によいギターで愛着もあったのだが、今回H1203を手に入れるにあたり、それを手放すことにした。手放すことにしたわけは、エレクトリック・ギターは何本あってもいいが、アコースティック・ギターは手元に1本あれば十分だと思っているせいもあるが、GuildのF-20は単純に私にはもったいなくて、もっと弾ける人が持っているべきだと思ったからだ。

ギルドはもったいなくて、ハーモニーならいいのかというと、ハーモニーを貶めるようで何なのだが、H1203はハーモニーの上級機種だし、その乾いたサウンドはとてもいい感じ。
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Making Masonite Guitars

2015-02-02 22:45:52 | Dano Column


この本は文字通りメゾナイトが使われたギター、つまりはダンエレクトロのギターの作り方を説明した本である。
著者はヤン・ファン・カペレというオランダのギター職人であるが、そういえばオランダのビート・バンドでは意外にダンエレクトロの利用率が高かったような記憶があるので、ヤンさんにとってもダンエレクトロは昔から馴染みのあるギターなのかもしれない。

ヤンさんは安い材料と簡単な工具でつくることができるダンエレクトロのようなギターを題材に、ギター製作に関わる様々な秘密を惜しげもなく明かしてくれている。このことは「良い材を使って良いギターをつくる」というギター職人の一般的なイメージとは異なっているが、ヤンさんは安い材でも良いギターをつくることができるのが良い職人なのだということを、この本を出すことで主張してもいるのである。

中を開くと丁寧に書かれた手書きの文字とイラストが素晴らしく、眺めているだけでも楽しい。
しかしヤンさんは言うのだ、「夢見ることをやめ、(ギターを)つくり始めよ!」と。

   

JAVACA Luthierのサイト
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