FRENCH FRIES

2010-02-21 14:15:54 | Dano Effects
miniシリーズのオートワウ。
オートワウは文字通りペダルを踏み込む操作なしでワウ効果を得られるというもので、ピッキングの強弱で音が変化します。とにかく弾いていて面白いのでついつい遊んでしまいます。

FRENCH FRIESはRANGEをLOとHIに切り替えるミニスイッチとRESONANCEツマミがついています。このコントロール部は70年代に流行したオートワウの代名詞的な存在でもあったエレクトロハーモニックスのDr.Qあたりを参照したものと思われます。

このペダル、やはりエフェクトON時には音が小さくなりますし、音痩せもしますので、ライヴなどでの実用面においてはいささか難ありといったところでしょうか。ちなみに私はRANGEをHIにして、RESONANCEを10時くらいにしたセッティングが好きです。



FRENCH FRIESというのは、日本ではフライドポテトとしておなじみの食べ物です。このフライドポテトはminiシリーズの名前としてはすでに登場しています。イコライザーのFISH & CHIPSがそれです。イギリスではフライドポテトのことをチップスといいます。同じフィルター系のエフェクターということで関連づけたのかといえばそういうわけでもないと思いますけどね。

オートワウといえばFunkyなサウンド、そしてEnvelope Filterということで、この場合もFのイニシャルを合わせたネーミングにしたのだろうと思いますが、FRENCH FRIESでいろいろ調べてみたところ、スライ&ファミリーストーンが「DANCE TO THE MUSIC」のフランス語バージョンをリリースした際にFRENCH FRIESという別名義を用いたなんていうことがあったようです。
オートワウだからファンク、ファンクだからスライ、そしてスライの別名義がフレンチフライというつながりをダンエレクトロの担当者が意識していたかどうかはさておき、こうして事後的にフィクションを捏造してみたり。
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PEPPERONI

2010-02-20 11:02:23 | Dano Effects
miniシリーズのフェイザー。
コントロールはSPEEDノブだけということで、おそらくMXRのPhase 90を参照しているのだろうと思われます。ノブを右いっぱいに回すとエグい音になりますが、それ以外はいわゆる普通のフェイザーでいい感じに揺れてくれます。

このペダルはPEPPERONIとネーミングされました。
PEPPERONIは塩漬けの豚肉に香辛料をまぜてつくられたドライソーセージでピザのトッピングによく使われます。



今まで紹介してきたダンエレクトロのminiシリーズは、簡単なものではあるものの調理されたものだったのですが、中にはこのペパロニのように食材の名前もあります。一応加工されたものではありますが。

このネーミングもPhaserのイニシャルに合わせたものだと推測されますが、PEPPERONIはさかのぼるとイタリア語で唐辛子やピーマンを意味するPEPERONIから転化したものとされているので、PEPERONIにPを1文字加えたことによる意味の変化をフェイズシフトととらえたのではなかろうか、と例によって妄想した次第。
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Convertible 5015

2010-02-09 21:06:19 | Dano Guitars
今まで何度か入札しつつもハナ差で競り負けていたコンヴァーチブルをこの次はモア・ベターとばかりに落札することができました。

コンヴァーチブルは1959年から1969年まで生産されました。ショートホーンにアコースティックギターのようにサウンドホールを空け、そこにリップスティック・ピックアップを1個マウントしています。ピックアップを取り外せば、そのままアコースティック・ギターになるというわけで、コンヴァーチブルという名前もそういうところから来たのだろうと思います。最初から電装系を取りつけていない5005というモデルもあります。

1967年にヘッドがそれまでのコークボトルタイプのものからインラインヘッドと呼ばれるものに変わり、ボディのカラーもブロンドからブルーやレッドになりました。

このギターのトップはやはりメゾナイトなんですが、家具調の化粧板のようなものが貼られています。おそらくそのような部材が大量に手に入ったのでそのまま使ったのだろうと思われます。同様の材が使用されたショートホーンのスタンダードモデルやスタンダードとコンヴァーチブルの合いの子のようなコンパニオンと呼ばれるモデルもあり、それらの型番は5025となっています。



一見するとボディの縁にブラウンのバインディングが施されているようですが、そうではなく、面取りをして地が出ているだけです。



コンヴァーチブルは他のモデルと異なり、アルミのテールピースと木製のブリッジが特徴ですが、これがいろいろと厄介な問題を引き起こすわけです。画像を見ていただくとブリッジがずれていますが、ブリッジを貫通しているネジ3本を足としてボディに乗っかっているだけなので、ジャカジャカとストロークしていると知らぬ間に動いていたりするのです。テイルピースもボディトップにネジ止めされているだけなので、頼りなげな感じで、こうした構造上の問題ゆえ、チューニングが狂いやすかったり、弦の震動がボディにうまく伝わらなかったり、といったことがあります。音はペンペンした感じで、これをショボイとするか、味ととらえるかは好みの分かれるところでしょう。そんなわけで、ブリッジを普通のフルアコのようなタイプに改造されているものも多いようです。

アンプを通すとやはりハウリングもしやすいので、決して扱いやすいギターではないのですが、そういう困ったところもかわいく思えてくるようなギターです。
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Nifty Seventy N-70B

2010-02-05 22:05:12 | Dano Amps
Nifty Seventyはベースアンプです。出力は15W、スピーカーは20㎝くらいのが1個。コントロールはLEVEL、LOW、MIDDLE、HIGHの4つ。
2本ほどベースを持っているので、本格的なものはいらないにしてもベースアンプが欲しかったのでした。このNifty Seventyはすでに生産が完了したものなので、なかなか見かけることが少なく、ebayにはわりと出品されてはいるのですが、アップトランスをかますのが面倒だったので、なるべく日本仕様のものをと思っていたので、今回入手できてよかったです。

このNifty Seventy、練習用アンプには違いないのですが、スピーカーが大きめのせいか、低音がズーンと響くので、ベースを弾いていると実感できてよいです。サウンドは昔っぽい、ボヤッとした感じで私の好みでした。ウォームなサウンドです。ハイゲインでブリブリいわしたい向きにはあまりおすすめできませんが。

ギターをつないでもいい感じです。まったり指弾きしてるととても気持ちよいです。
復活後のダンエレクトロが出したアンプはどれも素晴らしい。というわけで、並べて撮影してみました。左からNifty Seventy N-70B、HONEYTONE HT-50、Dirty Thirty N-30です。

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COOL CAT!V2 CTO-2

2010-02-04 21:02:00 | Dano Effects
V2の最後はCTO-2。transparentなoverdriveですね。
これもコントロール部は以前のCTO-1と変わらず、DIPスイッチが新たに増設されたものです。スイッチは4つあります。



1.青LEDクリップ
2.赤LEDクリップ
3.FETクリップ
4.ゲインブースト

もちろん、スイッチをそれぞれ切り替えることによって出音も変化しますが、正直、なければないで特に困らないものではあります。

CTO-2はクリーンブースターとして使用した場合に、歪まず、クリーンなままブーストできるようになっていて、単体で歪ませる場合は物足りない感がありますが、そんなときにゲインブーストをONにすると歪みが増えるというわけです。CTO-1の場合、クリーンブーストしようと思っても若干歪んでしまうというようなことがあったので、それを改善したというわけでしょう。

もう一つ、CTO-1と比較して変わった点は、音がくっきりして押し出しが強くなったところです。同じヴォリュームレヴェルだとCTO-2の方が音が前に出てくるように感じます。

ここまでは、CTO-2はCTO-1の欠点を改善したいいペダルだということになるわけですが、肝心の出音に問題があるように思います。音の分離のよさ、明瞭さと感じられた音を改めて聞いてみると、音の成分が一部分カットされているように聞こえます。音の微細な肌理が失われて、一様に均質な音になってしまったようです。ロラン・バルトの「声の肌理」を援用すればCTO-1はパンゼラ、CTO-2はフィッシャー=ディースカウといった感じになるかと思います。

で、V2全体を総括しつつ感想を書いてみると、V2は総じてよいペダルであると言えると思います。私はCF-1よりCF-2のほうを好みますし、CTO-2よりはCTO-1のほうを好みますが、時と場合によれば逆になることもありかな、とも思います。
いずれにしても、それ以前のバージョンを持っていないということであれば、おすすめできるペダルですが、すでにそれ以前のバージョンを持っているというのであれば、あえて買い換える必要はないんじゃないかな、といったところです。
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COOL CAT!V2 CO-2

2010-02-03 22:18:54 | Dano Effects
CO-2はオーヴァードライヴで、コントロール部はCO-1と同じくvolume、tone、driveの3つ。そして例によって電池を入れるところにinput sensitivityとDIPスイッチがあります。
スイッチはLo-Fiスイッチとなっています。



私は以前のCO-1を持っていませんので、比較してみることができませんが、このオーヴァードライヴはサスティンも十分ですし、ミッド寄りでまとまりもよく、粘っこい感じも出せる良い歪みだと思います。
普通に良いので、それゆえにあまり書くことがないといったところ。
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COOL CAT!V2 CF-2

2010-02-01 20:25:27 | Dano Effects
先月に日本でも発売されたCOOL CAT!シリーズV2のファズCF-2です。
V2については以前にもここで何度か書いていますが、以前のCF-1と今回のCF-2の違いについて改めて書いておきます。
まず、トーンコントロールがそれまでのtone1段からtreble/bassの2段になりました。そしてこれはV2に共通しているところでもありますが、電池を入れるところにスイッチなどが増設されました。CF-2の場合はInput Sensitivityというトリムがあり、また3つのDIPスイッチがあります。



Input Sensitivityは弱く弾けばクリーンに、強く弾けば激しく歪むというような、ピッキングによるニュアンスを好みにより調節できるというものです。
3つのDIPスイッチは
1は赤LEDのクリッピング
2は緑LEDのクリッピング
3は緑LEDのアウトプット段でのクリッピング
というふうになっています。

これらにより、多彩な歪みを楽しむことができるというわけですが、実際に音を出してみると、音色的な違いというのはほとんど感じられず、1<3<2といった順の音量・音圧の差といった違いに感じられます。
例えば2の緑LEDを選べば、トレブリーで固い感じになるな、とか、出てくる音は確かにスイッチの切換で変わるんですが、それらの音色的な差異を明確に表現するのは難しいですね。なので、隔靴掻痒であるのはよろしくご寛恕のほどお願いしたいところではあります。

すべてのスイッチをOffにしたときが音量・音圧とも一番大きく、荒く歪んだ、ファズっぽいと感じられる音色になります。とはいえ、このCF-2はいわゆるファズらしさというのは実はあんまり感じられません。CF-1のほうが低音がブーミーだったり、まだなんとなくファズらしさというものがあると思います。という意味で、CF-1とCF-2はまったく別のペダルだと言ってもいいくらいだと思います。CF-2でもCF-1と同じ音を出せて、さらに多彩な機能が追加されたというのであればなおのことよかったのですが、そうしたことを抜きにすれば、とても良い歪みだと思います。
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