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2025年のダンエレクトロ(国内編)

2025-02-15 16:31:29 | Dano Info
2025年のダンエレクトロの新商品については先日このブログにも書いた通りなのだが、日本独自の商品展開があるというので、Chuya-Online のウェブサイトを見てみると、Uシェイプ、59DC、ロングスケール仕様のDC BASS といったダンエレクトロのスタンダードな機種において、レッド&シルバーのメタルフレークを施したモデルが出るということであった。



メタルフレークというのは、要するにラメラメ塗装のことなのだが、今までにない新しいカラーリングかといえばそうではなく、ダンエレクトロがシルバートーン・ブランドで出したアンプインケースの1448、1449、1457、1451、あるいは Wish Book Model として知られている1304、そして PRO-1 などなど、地味ながらもこれらのモデルにはブラックやブラウンの基調色に金や銀のメタルフレークが施されていたのであった。

今回のメタルフレークは、このような歴史を踏まえてのことなのかは不明だが、Dano研的にはそういうのを踏まえてやっていてほしいな、と思ったりするけどね。

2025年のダンエレクトロ

2025-01-25 10:03:36 | Dano Info
Danelectro | NAMM 2025


毎年恒例のNAMMショー、今年は1月21日から25日の開催とのこと。ダンエレクトロも出展しており、その様子を紹介した動画も上がっているので、2025年のダンエレクトロの新商品を見てみよう。



出展ブースに展示されているものを見ると、FIFTY-NINERS のバリトン、4弦、6弦、12弦が展示されていて、昨年と比べてあまり変化がないようではあるのだが、それでもいくつか面白いモデルがあった。

一つ目は PRO-1 のリイシューである。ダンエレクトロは2007年に中国製の Dano PRO として最初にリイシューしたあと、2012年に韓国製の Dano PRO (ヘッドがコークボトルになっている)を再度リイシューし、2021年、2023年には同じスペックながらも限定色モデルを出すなど、いろいろと手を変え品を変えやっていたのだが、今回のリイシューは1ピックアップで、なおかつペグポストの位置が非対称のヘッドなど、かなりオリジナルの PRO-1 に寄せてきているところが特筆すべきところだろう。とはいえ、さすがにブリッジは鉄板を折り曲げたものではなくて、ローズウッド・サドルが乗ったものとなっている。また、ボリュームとトーンのノブもオリジナルを忠実に再現している。

もう一つは何の変哲もなさそうなショートホーンなのだが、よく見るとその形状から kidney(腎臓)と呼ばれるピックガードが装着されていて、このモデルがブラック、コッパー、ホワイトの3色で展開されている。

ギターやベースはそんなところだが、エフェクターの新製品はというと、1999年頃に発売されたリバーブ、「スプリング・キング」をコンパクトにした「スプリング・キング・ジュニア」が登場した。小さくなったといっても本物のスプリングを内蔵しているだけあって、小さくするにも限界があったというわけだが、スプリング・キングのようにキック・パッドはついていないものの、蹴っ飛ばせばガシャーンというサウンドを得ることができるようだ。

2024年のダンエレクトロ

2024-01-28 15:21:15 | Dano Info
毎年恒例のNAMMショー、今年は1月25日から28日に開催された。ダンエレクトロも出展し、2024年のニューモデルがお披露目となった。



今回はギターとペダルの両方に新作があった。ギターは FIFTY-NINERS というモデル名である。昨年登場した DIVINE の外観に2ピックアップ、片方にだけfホールがあるというもので、ヘッドのロゴが復活した。カラー展開はレッド、ゴールド、グリーンの3色。ショートホーンシェイプなので、FIFTY-NINERS なのかと思ったが、画像を見るとロングホーンシェイプのものもある。

ペダルは Nichols 1966 と名付けられたが、これは、現ダンエレクトロの社長であるスティーヴ・ライディンガーがまだティーンエイジャーの頃に、自宅ガレージで手作りしたものを再現したペダルなのだそう。独自の3トランジスタ回路により、ファズとディストーションの中間的なサウンド、あるいは「ガラスを砕く」ようなサウンドになるとのこと。ギター側のボリュームとの追従性も高いそうで、ストック/ミッドカットスイッチも搭載され、多彩な音作りが可能だとされている。

両方ともすでに試奏動画がアップされているので、それを見てみよう。

DANELECTRO™: FIFTY NINER™


Danelectro Nichols 1966 Fuzz Drive | NEW for 2024 #NAMM

2023年のダンエレクトロ

2023-03-18 11:01:38 | Dano Info


ダンエレクトロの新製品、今回は Divine シリーズの新しいバージョンである。

Divine とは、2、3年ほど前に、ダンエレクトロがオリジナルでいうところの「デラックス」をリイシューしたモデルのことである。「デラックス」というのはその名の通り、化粧板が貼られたメゾナイトをトップ材とし、ボディのエッジにはバインディングが施されるなど、見た目的に高級感が醸し出されるようなつくりとなっているのが特徴であるが、リイシューモデルでは、リップスティック・ピックアップが2基搭載という仕様で、ピックガードなしのタイプにフレイムメイプルとダークウオルナットの2色があり、よりオリジナルに寄せた感じのピックガード付きのタイプにはホワイトの、合わせて3色がある。この Divine が発売されたことは当然知っていたのだが、この Divine と緑のU2をリイシューした JADE 57 についてはブログに紹介記事を書くという作業を怠ってしまった。

今回の新しい Divine の仕様であるが、特徴的なのは3ピックアップとなっていること。オリジナルにも3ピックアップのモデルはあったが、音色の調整はそれぞれのピックアップに付随するトーンとボリュームのコントロールによるもので、音色はそのままに全体の音量を調節するためにはマスターボリュームでという、いささか面倒なものだった。今回のリイシューモデルはストラトキャスターのように5wayのセレクタースイッチで音色を切り替えるようになっている。トーンやボリュームもいつものようなコンセントリックノブではなく、1トーン、1ボリュームとなっている。その他、ナットもいつものようなアルミニウムではなく、ボーンナットとなっているとのこと。

今回の新製品についてもダンエレクトロの公式ウェブサイトにはまだ何もアップされていないが、レッド、ブラック、ブルーメタリック、ダークバーガンディーの4色展開となるそうで、価格は799ドルだそうだ。日本での発売がいつになるかはわからない。

2022年のダンエレクトロ

2022-10-23 10:12:09 | Dano Info


ここのところ新製品が出てこなくなったダンエレクトロから久しぶりに新製品が出るとの情報が入った。
今回ラインアップされたのはロングホーンモデルのバリトンギターで、コッパーバーストとシルバーバーストの2色展開となるようだ。

ロングホーンのバリトンは以前にもリイシューされたが、今回はDEAD ON 58のようにポインタノブを採用するなど、よりオリジナルに寄せたものとなっている。スケール長は29.72インチなので、一般的にはショートスケールとなるだろう。フレット数は24あり、金属の6連サドルが採用されている。

ダンエレクトロの公式サイトにはまだこの情報は掲載されていないが、アメリカのギターショップではすでに予約販売が始まっている。569ドルなり。

ネイサン・ダニエル殿堂入り

2022-09-16 19:00:13 | Dano Info
アメリカの雑誌、ヴィンテージ・ギター・マガジンでは、毎年読者投票を行い、アルバム、プレイヤー、イノベーター、楽器の4つの部門で、殿堂入りとなる受賞者を選出しているとのことなのだが、2021年のイノベーター部門はダンエレクトロの創設者であるネイサン・ダニエルに決まったのだそうだ。候補にはヘッドレス・ギターの開発者であるネッド・スタインバーガーや様々なエフェクターの開発者であるロバート・キーリー、ケンタウルスの開発者であるビル・フィネガンといった名だたる大物たちがいて、彼らを抑えての殿堂入りである。

ヴィンテージ・ギター・マガジンのサイトでは、ダンエレクトロの革新性として、6弦ベースや12弦ギターの開発、31フレットあるギターリン、アンプ・イン・ケース、エレクトリック・シタール等について言及されている。

ヴィンテージ・ギター・マガジンのサイト

2021年のダンエレクトロ

2021-06-30 17:51:39 | Dano Info


2021年も半ばを過ぎたが、ようやくダンエレクトロの新製品が登場した。今回は59DCとPROの限定生産品である。
59DCはブラックとピンクの2種類でゴールドパーツがあしらわれている。PROはピンクとクリームの2種類で久しぶりの再発となる。このPROであるが、chuya-online だけの限定カラー「AQUA」もあるとのこと。


Guitar Magazine 2017年3月号の記事について

2017-02-13 17:57:30 | Dano Info
グラント・グリーンがタバコの煙をくゆらせているチョイ悪な表紙がかっこいい今月号の「ギター・マガジン」の特集は、「進撃のジャズファンク」である。その他にグレッチの小特集もあり、それはそれで楽しめたのだが、NAMM2017のレポート記事の中に看過できない記述があったので、それについて「Dano研」的に言及しておく必要を感じたというわけである。

2017年のダンエレクトロの新製品に、84というリップスティック・ピックアップを取りつけたストラトキャスターのコピーモデルがあることは、すでにこのブログでも取り上げたのだが、「ギター・マガジン」のレポート部分の記述によれば、そのモデルが1984年にダンエレクトロによって製造されたことがあり、ダンエレクトロ70周年記念の一環として今回そのリイシューがなされたと読み取れる内容になっており、しかもそれをスティーヴィー・レイ・ヴォーンが使用していたかのように書かれているのである。

当然のことながら1984年当時にはダンエレクトロはメーカーとしてすでに存在しておらず、従ってストラトキャスターのコピーモデルを製造することもできなければ、販売することもできなかった。

確かに1984年前後に、まだ存命中であったスティーヴィー・レイ・ヴォーンは、通常のストラトキャスターのピックアップの替わりにリップスティック・ピックアップを取りつけたモデルを使用することがあった。しかし、それはダンエレクトロ製のギターではなく、ヘッドストック部に「Charley」とロゴが印字されたオーダーメイドで、しかもハードテイル仕様のものであった。



そしてもちろん、世界的なギターヒーローであったスティーヴィー・レイがリップスティック・ピックアップにリプレイスしたストラトを使用したということで、様々なメーカーから同様のモデルが数多製造されたことは言うまでもない。しかし、何度も書くが、ダンエレクトロが1984年前後にそのようなモデルをつくったことはないのである。

そんなわけで、日本を代表するギター情報誌が、わずか30数年前のことについて事実誤認のままの記事を通してしまったということは残念なことである。