Silvertoneのブランドは70年代から韓国の楽器メーカーであるサミックに引き継がれ、現在も続いている。サミック時代はストラトやレスポールのコピーモデルのほかに、意外なところでポール・スタンレーのシグネチャー・モデルをつくったりもしている。とはいえ、Silvertoneのサミック期はほとんど顧みられることもなく、Silvertoneのギターやアンプを網羅したサイトSivertone Worldでもなかったことのようになっている。
ところが今年のNAMMでは、そのサミックがSilvertoneの往年の銘器をリイシューしたモデルを発表したのである。その中にはハーモニーメイドのシルエットやジュピターも含まれるが、ダンエレクトロメイドではUシェイプの1303、アンプインケースの1449がリイシューされた。
これらのリイシューモデルに共通するのはブリッジ回りで、オリジナルとは違うアジャスタブルサドルがついたものであるが、ダンエレクトロのリイシューと違うところはテレキャスターのように弦が裏通しになっているところ。弦の裏通しはジム・ウィーダーが自身のSilvertone1457に施した改造であるが、今回のリイシューモデルの開発に際して、その改造が参照されたのかもしれない。
そして1449について特筆すべき点はオリジナルのヘッドストックが再現されたことであろう。これはダンエレクトロがリイシューしたDano63でも再現されなかった部分なので、かなりポイントが高い。
それにしても、これらのモデルは日本で発売されるようなことはあるのだろうか。