ストラト・ストラット

2009-01-15 01:10:30 | Music Life
タイトルには虚偽があります。私は見せびらかすようなストラトは持っていません。かつて所有していたストラトについて書こうと思い、語呂合わせでタイトルを決めたまでです。

フェンダージャパンのストラトキャスターは私の2本目のギターだったんですが、手放してしまいました。弾けなかったからです。一般的に、ストラトはオールラウンダーでプレイヤビリティも高いギターとされていますが、レス・ポールに慣れてしまうとこれほど弾きにくいギターはありません。

私の高校時代もストラト=弾きやすい、レス・ポール=弾きにくいという定説があり、それを素朴に信じていました。当時、リッチー・ブラックモアやイングヴェイ・マルムスティーンのコピーをしていた私は、ストラトに換えれば今よりも楽に弾けるようになるのではないかと思っていたのでした。アームの必要性も感じていたということもありました。ちょうど近所の楽器店で、傷物のストラトが安く売られていたので、買うことにしたのですが、実際に弾いてみると、レス・ポールで楽々と弾けたフレーズさえストラトでは満足に弾けないという現実に直面してしまいました。弾きやすいとされているはずのストラトでなぜ弾けないのか。

要するに、レス・ポールとストラトではスケールも違えば、弦間ピッチも違いますので、レス・ポールを弾く感覚ではストラトは弾けないということだったのですが、高校生の私はそうしたことに気がつかず、ただ悩んでいました。悩んだ末、結局、ストラトを弾くのを諦めてしまいました。

リッチー・ブラックモアはストラトの前はギブソンのES-335を弾いていましたが、彼曰く、「ギブソンはフレットをただ上下していればよかったが、フェンダーは一音一音はっきりと弾かなければならなかった」と語っていますし、イングヴェイ・マルムスティーンは「レス・ポールは弾きやすすぎてダメだ」と言っていました。私もレス・ポールとストラトなら、レス・ポールのほうが弾きやすいと思いますが、ストラトに慣れた人がレス・ポールを弾くと、やはり弾きにくいらしいので、結局は慣れの問題ということになるんでしょうね。

私がストラトが嫌になったのは、弾きにくいだけでなく、あれこれ調整してやらないといけなかったり、アンプ直では望んだように歪まなかったり、メイプル指板に違和感があったりといったこともありました。すごく手間のかかるギターだという印象を持ちました。

今となれば、こうしたこともほぼクリアできるでしょうし、ストラトの良いところを感じることもできると思いますが、一度手放して以来、ストラトを弾いたことがないのでなんとも言えません。テレキャスターを弾くようになってからは、フェンダーのギターに対する苦手意識はなくなりましたが、メイプル指板に対する苦手意識はまだ残っています。

いずれにしても、悪いのは私で、ギターに罪があるわけではないので、ストラトを手放したことを後悔することもありますが、おそらく、今後もストラトを弾くことはないな、と思うと同時に、いつかストラトを手に入れて高校時代のリベンジをしたいという思いもあったりして、気持ち揺れていますが。
コメント (5)
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