Shorthorn 3612

2009-08-29 20:40:30 | Dano Guitars
ダンエレクトロのショートホーンシリーズにも6弦ベースがあります。それがこの3612です。現在はバリトンギターと呼ばれるものですが、当時はあくまでも6弦ベースなので、あえてバリトンギターとは呼びません。



このモデルは以前紹介した4弦ベースの3412と同じ仕様です。ペグはスケートキー、1ピックアップ、ボディカラーはブロンズフィニッシュ。ネックに15フレットまでしかないところも一緒です。6弦か4弦かの違いだけです。

ですが、私が手に入れた3612は通常とは違う仕様になっているところが一つだけあります。それはピックアップを固定する仕方です。



通常、ショートホーンの3000番台はピックアップをボディの裏からネジで止め、高さもそのネジで調整しますが、私の3612はボディの表からネジで止めてあります。ショートホーンの4000番台のようにピックアップをピックガードに吊るすモデルもありますが、私の3612は片方はピックガードに、もう片方はボディにネジ止めされているという、見たことのない仕様になっています。何か問題があるというわけではないのでいいのですが。

このギターにはアーニーボールのバリトンセットを張ってみました。ダダリオのバリトン用よりは少し太めでしたが、やはり通常のギターの1オクターブ下にチューニングすると高音弦がダルダルになってしまいます。なのでAチューニングにしました。
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Dano純正弦

2009-08-25 01:12:25 | Dano Column
1960年代のダンエレクトロ、ベース弦のパッケージ。なんでピアノの鍵盤なのかはよくわからないが、なかなかシンプルで、良いデザインではなかろうか。この弦がイギリスでは手に入らなかったので、ジョン・エントウィッスルはロングホーンベースを3本買ったというわけなのだな。

※8月25日追記
よく見ると、ピアノの鍵盤の下に矢印があった。この音(この場合はG)でチューニングするようにとのことで、鍵盤のイラストには大きな意味があったのだった。

今もダンエレクトロの純正弦はあるにはあるのだが、中身はダダリオらしい。ダンエレクトロにはアーニーよりもダダリオがいいとはよく言われるが、純正弦として売られているものがダダリオであるならば、それはそうだろうな、というところ。

でも私はアーニーを張っている。ロングホーンベースにはアーニーが張れないので他の弦ということになるけどね。
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緑のU-1

2009-08-24 19:47:51 | Dano Guitars
Uシェイプのギターはシルヴァートーンの1317を持っていますが、やはりダンエレクトロのロゴの入ったコークボトルヘッドで、Dのイニシャルとラインの入ったピックガードのついたものが欲しかったのです。さらにカスタムカラーであればなおさらです。

ダンエレクトロのUシリーズにはブラックのほか10色ほどのカラーヴァリエーションがありました。オリジナルのダンエレクトロのシリーズでこれほどのカラーヴァリエーションがあるのはUシリーズだけで、他のシリーズはほとんどブラックかブロンズです。今回私が入手したのはグリーンです。色の感じはエナメルっぽいツヤがあります。

これは1ピックアップのU-1で、本来はフェンダーのエスクワイアのようなトーンスイッチの回路が備わっているのですが、前のオーナーが配線をいじって効かなくなっています。

シルヴァートーンと比べると、ヘッドの形がダンエレクトロはコークボトル、シルヴァートーンはクォーターベルと違いがありますし、コントロールノブの形状も違っています。シルヴァートーンはカップのような形ですが、ダンエレクトロのほうは、平べったく、ポイントの尖った部分があるものになっています。加えてダンエレクトロのほうはボディカラーがグリーンということで、サイドテープがイエローになっています。

  
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Guitars from Neptune

2009-08-22 12:27:43 | Dano Column
ダンエレクトロに関する本といえば、昨年発行された「Neptune Bound」という質・量ともに充実した究極のガイドブックがありますが、その本の著者であるDoug TullochがPaul Bechtoldtと共著というかたちで1995年に世に問うた「Guitars from Neptune」を手に入れることができましたので紹介します。この本はすでに絶版となっています。

1995年といえば、エヴェッツ・コーポレーションがダンエレクトロ・ブランドを復活させる前のことですから、当時のダンエレクトロをめぐる情報は本国アメリカといえども錯綜・混沌としていたようです。「Guitars from Neptune」はダンエレクトロに関する情報を整理し、とりわけ名称や型番、製造年代をアイデンティファイすることを目的につくられました。執筆を担当したのはポール・ベックトールドで、この人はそれまでもギター・ガイドブックを何冊か出したことがあるライターのようです。ダグ・タロックはギターやカタログの資料を提供し、ライターによる記述が正確であるか監修するポジションだったようです。

「Guitars from Neptune」は本というよりは冊子といったほうがいいかもしれません。全部で100ページにも満たないものです。
その構成としてはダンエレクトロを使用しているミュージシャンの紹介、ダンエレクトロおよびシルヴァートーンの年表、そしてカタログの掲載といったところで、「Neptune Bound」と重複している部分が多く、いわば原型といったところでしょうか。このなかでは年表が参考になります。

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Danelectro VS Fender(8)

2009-08-19 22:05:43 | Dano Column
書き忘れていたことがあったので、付け足します。
セミアコ編になります。

フェンダーはソリッドボディのエレクトリック・ギターの量産化に成功したけれど、セミアコもつくりました。ジャズでも使ってもらおうとジャズマスターをつくったものの、ジャズミュージシャンに使用されることはなく、サーフ系のギタリストがこぞって使用するようになったことから、やはりジャズ・ミュージシャンは保守的なので、ハコモノをつくらねばならないと思ったのかどうか。

フェンダーは1962年にリッケンバッカーにいたロジャー・ロスマイズルを引き抜いてアコースティックギターの開発をさせましたが、1966年にロスマイズルはコロナドの開発を担当しました。



このモデルの特徴はピックアップがデュアルモンド製であること、そしてボディはハーモニー製であったりと、フェンダーの自社製品以外のものが使われているところにあります。フェンダーの工場ではハコモノをつくる設備や技術が不十分だったからと言われています。


ダンエレクトロは1967年からコーラル・ブランドを立ち上げ、そこからハコモノの製造をするようになりましたが、ここでもフェンダーと同様に、ボディは他社のものを採用しています。この場合は日本のカワイでした。しかし、ピックアップはリップスティックを採用しています。
コーラルのセミアコはいくつかありますが、オーソドックスなシェイプとしてはファイアフライがあります。

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DEAD ON 58 Longhorn

2009-08-15 16:18:15 | Dano Guitars
ダンエレクトロの2009年モデルが7月の下旬に発売され、私のところにも届きました。新年早々にアナウンスされてから、このブログでも新しい情報が得られた段階で記事にしてきましたが、予想通り、5月、6月、7月と発売日が何度か延期され、ようやくといった感じです。

2009年のコンセプトはDEAD ONということで、オリジナルに忠実にということでしたが、もちろんオリジナルそのものではありません。しかし、外観は全体的に赤味がかっているものの、かなりオリジナルに近い感じになっています。
58というのはロングホーンモデルがつくられた1958年ということです。
ロングホーンはダンエレクトロの代表的なモデルとして1958年から1966年まで製造されました。その後もコーラルブランドからセミアコタイプのロングホーンがつくられました。ここのところロングホーンベースが演奏されている動画を集めてきましたが、それもこれも今回の記事の前フリということだったわけです。

これから、オリジナルのロングホーンと比べながら、違っているところを見ていきたいと思います。



上から順に、まずヘッドから。
ヘッドは両者ともにコークボトルですが、オリジナルと比較するとDEAD ONは幅そのものはそれほど違いはないのですがくびれのラインがゆるやかになっています。

ペグはクルーソンタイプのものになっていますが、オリジナルはペグボタンが金属なのに対して、DEAD ONは白いプラスチックになっています。白いプラスチックのペグボタンはオープンバックのペグの場合で、Uシリーズやショートホーンでは使われていますが、オリジナルのロングホーンでは実は採用されていません。

  

次はネックです。
TOTALLY SHIELDEDと印字されたロッドカバーがついていますが、オリジナルはこの場所にステッカーが貼られていたわけです。オリジナルのネックにはトラスロッドではなく、スチールバーが2本入っていて、これは調整できませんでした。DEAD ONには現在の一般的なギターと同様、アジャスタブルなトラスロッドがネックに入っています。フレットはどちらも24フレットです。

ネックとボディのジョイント部にも違いがあります。
オリジナルはネジが直線状に、あるいは逆三角形を形成するように並ぶ3点止めでしたが、DEAD ONでは4点止めになっています。オリジナルには4点止めのモデルはありませんので、4点止めはリイシューの大きな特徴です。

 

ボディを見てみます。
DEAD ONでは、ボディの側面に貼られたテープが他のリイシューとは異なり、オリジナルに近い、浅くエンボス加工されたものになっています。そしてコントロールノブ。DEAD ONではオリジナルでも珍しいポインタノブが採用されました。オリジナルは木製、DEAD ONではプラスチックと、素材こそ違いますが、これを採用したことで外観の魅力はかなりアップしたといえます。
ブリッジやピックアップは2007年モデルから採用されているつや消し仕上げのものですが、ローズウッドサドルが復活しました。

今回一緒に写したオリジナルの6弦ベースは初期型なのでピックアップの位置やピックガードの形状、ボディ裏のキャビティカバーなどが違っていますが、DEAD ONは後期型の仕様を忠実に再現しています。

このように、若干の相違はあるものの、さすが本家のリイシューといった感じで、つくりもしっかりしています。このモデルは今のところ日本での販売は未定のようです。
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動画で楽しむDano(39)

2009-08-11 01:03:15 | Dano Movies(洋)
Cream - I Feel Free - Live 1967


ジャック・ブルースとロングホーンベースについても以前記事にしましたが、やはりはずせないですねこの人は。
この映像はクラプトンばかりを映して、あまりジャック・ブルースの姿が見えないのですが、ロングホーンを軽快に弾いております。

どうでもいいことですが、バスドラにあしらわれているクリームの絵はどう見てもアレにしか見えませんよね。
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動画で楽しむDano(38)

2009-08-09 01:53:05 | Dano Movies(邦)
ゆらゆら帝国 - あえて抵抗しない


まあ、ヴィンテージではないのですが、亀川千代が黒のロングホーンベースを弾いています。ロングホーンズ日本代表ということで。
ゆらゆら帝国もなんだかんだと活動歴20年くらいになるんですね。
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動画で楽しむDano(37)

2009-08-07 19:19:16 | Dano Movies(洋)
The Traveling Wilburys - End Of The Line (Official Video)


夢のような、あるいは冗談のようにすごいメンバーが集まったトラヴェリング・ウィルベリーズ。1988年ですからもう20年も前のことになるんですね。
トラヴェリング・ウィルベリーズではトム・ペティがベースを担当し、ロングホーンベースを弾いています。この映像ではジェフ・リンもダンエレクトロの6弦ベース(バリトンギター)を弾いていますし、ドラムのそばにはネイサン・ダニエルが設計したエピフォンのアンプ「エレクター」が置いてあったりもして、何気にダノ度が高いですね。

このほかにもジョージ・ハリスンがシルヴァートーンの1449を抱えて、トラヴェリング・ウィルベリーズのメンバーと一緒に写っている写真もありますね。

90年代後半の、エヴェッツ・コーポレーションによるダンエレクトロの復活には、ひょっとするとこのトラヴェリング・ウィルベリーズがきっかけを与えたのではないかと思ったりしました。
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動画で楽しむDano(36)

2009-08-06 01:31:34 | Dano Movies(洋)
Shocking Blue - Venus


ショッキング・ブルーの「ヴィーナス」
このグループはギターがコーラルのロングホーンを使っています。
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