動画で楽しむDano(130)

2014-09-23 00:15:24 | Dano Movies(洋)
Dave Navarro - Rexall (Official Video)


デイヴ・ナヴァロは見るからに変態といった感じで、レッド・ホット・チリ・ペッパーズを脱退したのも、そのあまりの変態ぶりに他のメンバーがウンザリして追い出したということなのだろうと私は長い間そう思っていたのだったが、実際はその逆で、ついていけなかったのはむしろナヴァロさんのほうだったというのだから、フリーとアンソニー恐るべし、である。

この映像の中でナヴァロさんが使用しているのはオリジナルの3021だろうと思われる。レッド・ホット・チリ・ペッパーズ時代にも、例えば「Warped」のPVでシルヴァートーンを使っていたこともあったので、ダンエレクトロのようなギターも好きなのだろう。
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アンプ大名鑑(フェンダー編)

2014-09-15 17:24:56 | Music Life


ギターアンプというと、日本では住宅事情のせいで「置き場所がない」とか「大きな音が出せない」とか、ついそういった話になりがちだし、VOXのAmplugみたいなヘッドフォン・アンプが進化しているということもあって、今となっては「無用の長物」的な扱いを受けたりもするが、こうした事情はどこかに置いて、せめて本の中だけでも、心ゆくまでレオ・フェンダーが残したギターアンプの素晴らしさを堪能したいもの。

この本はトム・ウィーラーが著した「The Soul of Tone : Celebrating 60 years of Fender Amps」の邦訳で、スペースシャワーブックスが限定2000部で出したもの。「アンプ大名鑑(フェンダー編)」という邦題になったのは、少し前に出した「フェンダー大名鑑」にあわせたのだろう。両者とも網羅的な内容なので、それはそれで「大名鑑」と呼ぶにふさわしいものではあるが、姉妹編とすることでクロスセルを狙った販売戦略という面もあるわけ。

それはともかくとして、ギターアンプの本を構成する要素には、一般的にいって1.回路図、2.スペック、3.ヴィジュアルなどがあり、これらの諸要素のうちどれを重視するかによって、その本が自作マニア向けなのか、フルオリ志向のコレクター向けなのか、あるいはギターアンプの機能美を鑑賞するのが趣味の好事家向けなのかが決まってくる。

それでは「アンプ大名鑑」はどこをターゲットとしているかというと、先述の3要素でいえば、回路図は掲載されていないので自作マニア向けの本でないことは明らかである。その意味ではコレクターや好事家向けではあるのだが、ソリッドステートよりもチューブ、プリント基板よりもP to P配線、現行品よりもヴィンテージがよいと思っていたり、あるいは全体を見ないでコンデンサのようなパーツにだけ異常なこだわりを見せたりするようなコレクターに対しては批判的である。

実のところこの本はフェンダーの60年におよぶアンプ開発史に加え、そのアンプから放たれた音にどれだけの人が魅了されてきたかを物語るものであり、それらを開発に携わった人々の証言やフェンダーのアンプを愛用しているミュージシャンたちのコメントを数多く集めることによって語らせたところに最大の特徴があると言えるだろう。そのぶん分厚くなっているが、興味深い話が多いので楽しく読むことができる。
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Baby Sitar

2014-09-09 21:31:20 | Dano Guitars


というわけで、リイシューされたベイビー・シタールを品切れにならないうちにさっそく入手した。

このベイビー・シタールはヒョウタン型のヘッドストックを持ち、ネックは21フレットである。コーラルのエレクトリック・シタールのような共鳴弦はなく、通常のギターと同じ6弦で、リップスティック・ピックアップが1個、例によってボディの裏からネジ止めされている。コントロール・ノブはVolとToneが1個ずつ、オリエンタルな唐草模様をあしらったピックガードにマウントされている。ボディ側面には壁紙のようなサイドテープが貼られているが、実はオリジナルの方にはこうしたテープは貼られていなかったりする。これもレッグ・レストがついていないことと同様、オリジナルと今回のリイシューとの大きな違いである。とはいえ今回のリイシューは総合的には素晴らしいできばえだと思う。

エレクトリック・シタールといえば、最大の問題はオクターヴ・ピッチとシタールマティック・ブリッジの調整であろう。ピッチはブリッジの構造上、そのままでは合わせられないので、ナットやネックを調整しなければならない。ブリッジは3つのネジで調節できるが、6弦から1弦まで、ローポジからハイポジまでまんべんなくいい感じのシタールサウンドにするには意外に難しい。時間をかけてネジを少しずつ回しながら試行錯誤を繰り返すほかない。このへん、音程感があやふやなのがシタールの持ち味だと割り切るのが精神衛生上よいのではないかと思われる。
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ベイビー・シタールのリイシュー

2014-09-03 18:45:22 | Dano Info
ダンエレクトロの日本代理店であるキクタニミュージック株式会社によれば、ダンエレクトロのエレクトリック・シタール、通称「ベイビー・シタール」と呼ばれるモデルがリイシューされたということである。

そもそもベイビー・シタールとはどんなものかといえば、そのオリジナルモデルは1968年から1969年までの間、つまりダンエレクトロが終焉を迎える末期に生産されたもので、60年代後半に一世を風靡したエレクトリック・シタールの第2弾であり、本物のシタールの共鳴胴に似せた丸っこいボディシェイプが特徴のもの。

私の記憶が確かであれば、前回ダンエレクトロからコーラルのエレクトリック・シタールがリイシューされたのは2012年の10月のことであった。これは全くといって突然のことであり衝撃的な事件であったが、今回の「ベイビー・シタール」のリイシューもそれに劣らず衝撃的であるといえるだろう。いずれにせよ、今回もまたごく少数の入荷ということなので、市場に現れた途端に一瞬で完売し、あとかたもなく消えてしまう「幻のリイシュー」となりそう。

今回のベイビー・シタールのリイシューは本家ダンエレクトロのあずかり知らぬところで動いていると推測される。ギターのリイシューに関してコンサルタント的な役割を担ったスティーヴ・ソーストは以前あるインタビューで、エレクトリック・シタールをリイシューするかと尋ねられたとき、コスト的な問題からそれはないだろうと答え、エレクトリック・シタールの音が欲しければダンエレクトロのギターのブリッジをゴトー製のシタール用ブリッジにリプレイスすればいいだけのことと言っていたのである。

思い出してみれば、昔からダンエレクトロには本家と関係なく勝手に製品が出回るところがあって、本家のカタログにはない仕様やモデルが存在し、謎が謎を呼んでいた。最近でもアリゲーターフィニッシュではない‘67 HEAVENが日本限定で発売されたし、ダブルネックのリイシューもあったが、これらはアメリカでは発売されなかったモデルである。直近で謎の仕様といえば、ショートホーンの12弦モデルにfホールのついたものがどうやら出回っているようなのであるが、これは逆にアメリカだけで他の国で販売されてはいないようである。このギターのタバコサンバーストは今回のベイビー・シタールと風合いが似た感じになっていることから、同じ工場で生産されたものだと考えられるが、詳細は今のところ不明である。

現在ダンエレクトロのギターをつくっているのは韓国のイタリアギターズである。このブランドではビザール的なデザインのギターを様々つくりだしているが、その中にはコーラルのエレクトリック・シタールをデフォルメしたModenaというモデルもある。そういうところであれば、その気になりさえすれば余剰パーツを使い回してダンエレクトロのエレクトリック・シタールをリイシューしたり、謎仕様を気まぐれに生み出したりするのはそれほど難しい仕事ではないわけだ。

さて、今回のリイシューとオリジナルモデルを比較してみると、やはり細かい部分に違いがある。一番大きな違いといえば、座って弾くときに足に乗せる金属のレッグ・レストがリイシューにはついていないということだ。その次に目立つ違いはブリッジとピックアップの間の距離で、オリジナルはブリッジのすぐ前にピックアップがあるが、リイシューは少し離れた位置になっている。さらにオリジナルにはピックアップの周囲に金属のエスカッション的なものがあるのだが、リイシューにはない。加えてテールピースの形状とストラップピンの位置が違う。

ベイビー・シタールは何回か落札し損ねたという因縁もあって、いつかは手に入れてやろうとひそかに狙ってはいたのだったが、もともとの製造本数が少なかったせいか、ここ数年はebayでも見かけることがなくなっていた。わりとよく見かけるコーラルの方はといえば、こちらは相場が高止まりといった状況にある。こうした事情があって、私としては、エレクトリック・シタールの入手に関してオリジナルにこだわるのを諦めるほかなくなってしまったのである。そんなわけで先日ジェリー・ジョーンズのコピーモデルを手に入れたところなのであるが、このタイミングでのベイビー・シタール、それがリイシューであろうと何であろうと、ここで会ったが百年目、きっちり手に入れることにしたい。
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