Jerry Jones Master Electric Sitar

2014-07-22 21:27:07 | Other Guitars


今回入手したのはジェリー・ジョーンズのマスター・エレクトリック・シタールである。
もちろん、だのじゃん的にはCoralのオリジナルを狙うのが筋だろうし、昨年、ダンエレクトロがごくごく少数ながらエレクトリック・シタールをリイシューしたときも、そういうわけだからスルーしたのだったが、円安の昨今、あまりに狙いすぎたせいか、気がつけば相場も高止まり、このままCoralにこだわることはもはや現実的ではなかろうというところまで来てしまった。

そんなこんなで、オリジナルにこだわることをやめた私はジェリー・ジョーンズを入手することにしたわけだ。

ジェリー・ジョーンズはダンエレクトロのコピーモデルをつくり続けてきたが、2011年に引退し、ナッシュヴィルにあった工場を閉鎖した。そもそもジェリーさんはミシシッピ州のジャクソンに生まれ、1980年代の初めからナッシュヴィルでギターの製作と販売を始めた。当初は自身のデザインしたカスタムギターを販売していたのだが、とある客がひどい状態のシルヴァートーンを修理のためにと持ち込んできてから方向が大きく変わっていった。

ジェリーさんはもともとダンエレクトロのギターには関心を持っていたそうだが、リペアのために持ち込まれたシルヴァートーンを見て、自分がつくりたいのはこういうギターなんだと改めて思ったらしい。そして1984年にプロトタイプの製作を始めたのだが、実はこれは未完のままになっており、ピックアップのテスト用に使用されていたとのこと。しばらくして、他のお客からロングホーンタイプの6弦ベースの注文を受けたことをきっかけに、全面的にダンエレクトロのコピーモデルをつくるようになったそうだ。ジェリーさんのつくるギターはオリジナルと同様にトップとバックにはメゾナイトを使用しながらも、ネックはメイプル、調整可能なトラスロッドを入れ、ブリッジも1弦ずつ調整できるものにするなど、現代的な仕様になっている。

ジェリーさんはハワイで晩年のネイサン・ダニエルに会ったことがある。二人してじっくりとダンエレクトロのあらゆるギターのこと、使用されたあらゆる材のことなど話をしたそうだ。しかし、それでもダンエレクトロの独特なボディシェイプの起源についてははっきりとわからないらしい。実はだのじゃん的にもそこのところは長年の課題で、一番知りたいところなのであるが、それが明らかになるにはまだまだ探求が足りないようである。

ジェリーさんは言う(注:ジャック・ウェルチのエピソードに例えたのだろうか)「もしそのデザインが1950年代のあるディナーの席で、ナプキンの上に書き留められていたとすれば、その時代に戻って、そのナプキンを手に入れたい!」

ジェリーさんのダンエレクトロ愛が伝わる一言であることよ。
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社屋の写真

2014-07-13 17:27:29 | Dano Column


Doug TullochのFacebookページ「DANELECTRO GURU」に、おそらくはダンエレクトロの社屋と思われる写真がアップロードされている。入口のところに駐まっているバンは車種がわからないのが残念だが、ドアのところにダンエレクトロのロゴが確認できる。

ダンギターズのサイトにアップされている社屋設計時のパースと比較してみても、建物の全体的な構造や入口のところの植え込みなどが一致しているので、まず間違いないだろう。



このような写真を眺めていると、いつしか想像は時空を超えて、ネイサン・ダニエルの息吹きのようなものさえ感じられ、何やら気分が高揚してくるのだが、それと同時に今は失われてしまった夢の跡であるこの写真に、いいようのないせつなさも感じてしまう。
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動画で楽しむDano(128)

2014-07-09 20:39:33 | Dano Movies(洋)
The Bots - "5:17"


もう一つ、最近見つけたベースレス・デュオはThe Bots。ギターとヴォーカルがミカイア、ドラムスがアナイアの二人兄弟なのである。彼らは幼い頃から演奏活動を始め、ローティーンの頃にはいろいろなメディアに取り上げられ、そこそこ知られた存在になっていたようだ。現在は兄が20歳くらいだが、二人ともまだまだ若い。

やはり、ホワイト・ストライプやブラック・キーズの影響なのだろうか、ミカイアが使用するギターはシルヴァートーンやスプロ、ハーモニーが多い。この映像ではシルヴァートーンの1304を弾いている。
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動画で楽しむDano(127)

2014-07-02 19:37:08 | Dano Movies(洋)
Two Knights - "Ilsa"


ドラムとギターだけのベースレスのデュオでは、ギターのダンエレクトロ使用率が著しく高い。この二人、Two Knights もギターのパーカー・ローソンがダンエレクトロのU2を弾いている。

このバンドはミドルスクールで知り合ったパーカー・ローソンとマイルス・デブルーインの二人組。見るからにヲタクっぽいルックスで、昔ながらのロックスターのイメージとはかけ離れている。そんなところもおもしろいのだが、パーカーの弾くフレーズはタッピングを織り交ぜながらのかなり変則的なもので、これを弾きながら歌い、叫ぶというのだから、そのテクニックはあなどれない。どれを聴いても同じような曲調なのが少し残念。
コメント (2)
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