2日前の土曜日の夜、ブラジルの出張から帰国しました。
ブラジルとの時差は12時間、日本とは真逆で分かりやすいのですが、さすがに疲れて日曜日は午後2時頃まで寝ていました。午後2時とは言っても、ブラジルでは午前2時です。(午後2時頃起きなくても、いくらでも眠れるぐらい眠い。)今この記事を書いている午後11時頃からだんだん頭が冴えてきます。
出張中の仕事が溜まっているので、今日は会社に行きましたが、やはり午後1~2時は眠くて仕方がなかった。
ブラジルには1999年~2000年頃に7回行ったことがありますが、当時に比べて時差が身体にこたえます。(大体人間の時差調整能力はもちろん個人差もありますが、1日1時間半だと言われています。若いころは2日あれば時差ボケを解消できたのですが、最近はきついですね。)
前回に行ったころと比べ、パッと見はビルが増え、街ゆく車もボコボコの車ではなく、きれいになっていましたが、国家の状況としてはずっと悪くなっています。
2000年頃は経済も上向きで、当時の成長市場のBRICSの一国として、成長していくエネルギーを感じましたが、2015年頃からGDPの伸びは減速、2016年はマイナス成長になると言われています。
低成長の最中で、現職大統領のルセフ大統領(ブラジル初の女性大統領)、あるいはその前職のルーラ・ダ・シルバ大統領の汚職が取り立たされています。(ただし、本当に汚職にかかわったかどうかは、裁判を経なければわかりませんが。)
その最中、僕が今回の出張でサンパウロに到着した4月17日にはブラジル下院(513人が定数だったと思う。)の弾劾決議の最中で、ホテルのすぐそばでも13万人規模の大統領辞任要求派の大規模なデモ集会があり、(3月13日にも全ブラジルで200万人規模のさらに大きなデモがあったと聞きます。)群衆の中には大統領擁護派もおり、小競り合いを繰り返して、軍も出動し、夜通し発砲やら上空を旋回するヘリコプターやらでうるさくて眠れませんでした。(とはいえ、どうせ日本からの12時間の時差で眠れませんでしたが。)
結局下院の定数の3分の2以上の弾劾賛成が決議され、次は上院に移り上院の定数81の2分の1の弾劾賛成が決議されるとブラジル連邦最高裁判所による審査が始まり、審査期間中は大統領は停職となり、最大180日間副大統領が大統領を代行します。審査を経て再度上院の決議が行われ、今度は上院の3分の2以上(すなわち54以上)の弾劾賛成があると、大統領は罷免されます。
ちょうどリオ・オリンピックの最中に連邦裁判所による審査、あるいは大統領の罷免が行われる可能性があり、ブラジル国内はどこもそのニュースばかりでした。
海外出張も何度も行っていると、こうしたその国の歴史的出来事に遭遇することもあります。
しかし、悪い出来事なので、次は是非良い出来事に出合いたいものです。
僕が日本を離れている間にも、熊本の地震の被害に会われた方の数は増え続け、日系人が頑張っているため親日家の多いブラジルの方々からもずいぶん心配の言葉を頂きました。
僕からも熊本地方の皆さんに、頑張って、というだけでは大変失礼ではあるのは十分承知してはおりますが、 どうぞ気持ちを強く持って頑張って下さい、と申し上げます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます