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逆襲するさらりーまん

ーやっとこさ英検1級、通訳案内士試験合格。しかし英語の道は長い。基本的にやり直し英語+その時々に思うことなど。-

テソーラスハウス プライベートレッスン 9回目

2016年07月10日 22時07分48秒 | 一般的英語学習

暑い日が続いていますね。

今日も日曜日に恒例になっている、テソーラスハウスのプライベートレッスンを受けてきました。暑い中、原宿から歩いていくと汗でだくだくです。

今日のディスカッションのテーマは『最新の遺伝子工学』についてで、なにやら固そうなトピックです。最近の遺伝子組み換えの技術の進歩は目覚ましく、CRISPR(クリスパー):clusterd regularly interspaced short palindromic repeats という遺伝子の組み換えが出来るmolecule(分子)が発見され、以前にも増して容易に遺伝子の組み換えが出来るようになってきたという。すでにアメリカでは製薬会社からネットを通じて、US$ 130 以下でCRISPR キットが販売されているといいます。

しかし、CRISPR を使っての遺伝子操作の成功率はまだ低く、イギリスなどでは受精後7日を超える人間の卵への使用は禁止されているが、中国では、今後成長しないことが分かっている多精卵(一つの卵子に2つ以上の精子が入り込んだもので、成長することはない。)を用いての実験例がすでにあるそうですが、成功率は4分の1以下。

まだまだ人間に応用出来るレベルではないようです。また、異常発生した遺伝子を切り取ることもできますが、ある遺伝子の異常な配列は、遺伝子病の原因となると同時に免疫の役割を果たしている場合もあり、30億もある遺伝子の塩基配列のそれぞれの役割はまだほとんど解明されていないので、安易な遺伝子の配列の改変は思わぬ副作用を生まないとも限りません。まだ20年~30年の研究期間は必要でしょう。

また、CRISPRを悪用すれば、マラリアを媒介しやすい蚊を作ったり、生物兵器を作ったりすることが出来るので、使用の用途については、法規制が必要です。

とはいえ、もう20~30年もすれば、あるいはもっと早く、30億のDNAの塩基配列の役割の解明が進み、ガンや白血病などの遺伝子病にかかりにくいだけではなく、頭がよくて、ハンサム(美人)で、寿命の長い子供が生まれるような遺伝子操作が出来る時代が来ます。これは果たして良いことか、悪いことか、ということを講師のJohnと議論しました。

僕はみんながみんな欠点のない、スーパーヒューマンになってしまうと、何か人間の生態系がおかしくなってしまうのではないか?という懸念を伝えました。みんながみんな人為的にデザインされた頭が良いリーダーになってしまったら?社会にはリーダーもいればフォロワーもおり、どちらが上とか下とはではなく、それぞれの個性で、役割を果たしています。みんなが頭の良い指導者になってしまったら、逆に社会は機能しなくなってしまうのではないか、という予感があります。

また大げさな話をすれば、生物が地球上に発生して以来、地球は全球凍結や大隕石の衝突など様々な危機に直面してきましたが、多様性こそが今まで生物が生き延びることができた要因でした。画一的な性質の生物(たとえば恐竜など)は大隕石で絶滅しましたが、ジュラ紀にはマイノリティであった、ちっぽけなネズミに似た哺乳類の我々の祖先は生き延びることができました。

どんな人でも生まれてきて生きるに値しない人はいません。遺伝子病の治療に使うのならばよいのですが、人間の誕生については自然の摂理に任せたほうが良いと思います。

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