急に暖かくなってきましたね。
さて、また前回の記事の続きです。
香港見物を終えて、啓徳(カイタック)空港に何とか戻ってきた僕は、バーレーン行きのキャセイ・パシフィック航空の受付カウンターで、チェックインしました。
いよいよこれからは中東です。キャセイパシフィックは、当時シルクロードかキャセイと言われていて、中東へ入るには、最も便利でした。
確かに、定刻に出発し、定刻にバーレーンに到着しました。もう夜中の 1 時近くです。暗いため、景色は全然見えません。通算 30 時間ぐらいロクに寝ていない僕はさすがに眠たくなりました。しかし、まだ大仕事があります。トランジット・ビザを空港内で申請して、今夜のねぐらのホテルまで行かなければなりません。
バーレーンへの入国は、48 時間以内の滞在であれば、空港で申請すれば、トランジット・ビザが出ます。
眠いのを我慢してトランジット・ビザを取得し、ようやく空港の外へ出ました。夜中で真っ暗だったので、外の景色がどうなっているかはわかりません。
ホテルへの移動は、料金メーターのないタクシーに、最初に払う金額を交渉して乗り込み、ホテルにチェックインして、死んだように眠りました。
・・・翌朝、目が覚めて窓の外を見てみると、外は沖縄のような透き通った海です。
沖には木造の漁船もちらほら見えます。ペルシャ湾はタンカーの通り道なので、結構汚染されていると思っていましたが、当時のバーレーンはほとんどビルのない、漁村でした。
バーレーンからエジプトのカイロに入りました。空港からすぐホテルに行き、ホテルで代理店の社長と待ち合わせるつもりでしたが、午後 10 時の約束ですが、待てど暮らせどやって来ません。午前 11 時 45 分ぐらいになって、ようやく白いベンツに乗って代理店の社長がやって来ました。
『 遅いじゃないか 』と怒ると、『 まだ午前中じゃん。』 という返事です。どうも中東では時間感覚が、朝と昼と夜の 3 つしかないらしい。朝の約束ならば、午前中にくれば OK ということらしい。
代理店の社長が『 昼飯を食いに行こう。』 と街に出ましたが、そこいらの屋台に並んでいる魚を自分で選んでレストランで調理してもらう方式らしい。ナイル川で獲れるのか、鯉に似た赤い鮮度の悪そうな魚が並んでいます。
魚を 3 匹ほど選んで、焼いてもらい、食べました。僕は代理店とはいえ、大事な“お客様”ですから、お客様が薦めるものは、なんでも腹一杯食べるのが礼儀だと思っていましたので、その時も 3 匹をぺろりと平らげました。(後ほど、サウジアラビアで羊の脳味噌を食べさせられました。羊の脳味噌はサウジアラビアの最高のもてなしらしい。この時もぺろりと食べました。何か日本の豆腐に似た味がしました。)
3 匹も平らげたので、『 日本人で 3 匹も平らげたのはお前が初めてだ。』 と妙に代理店の社長に気に入られてしまいました。あとで聞いた話ですが、僕の前にこの代理店の社長の“歓待”を受け、同じ魚を食べた日本人は、急性赤痢になったとのこと。
僕もその晩、少し下痢をしましたが、寝込むことはありませんでした。思えばあの時が僕の体力の絶頂期でしたね。
社長のオフイスで少し商談をしたあと、『 ピラミッドを見に行こう。』 というので、待ってました!エジプトと言えばピラミッドじゃん。と思っていた僕は、『 行こう、行こう。』 と 2 つ返事で答えました。中東の旅はまだ始まったばかりでした。。。
ーーー 続きはまた次回書きます。ーーー
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