活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

五濁2

2017年03月18日 | 仏教

「天」あり、「地」あり、「人」ありです。

「人」に男女、貴賤、苦楽、昇沈があるのです。

 

即ちこれは、「四大の家の因縁生」によって生じる真理で、

その間「自我の実体」はあることなしなのです。

 

それ故に相融和して、共存共栄を許さなければならない

道理なのです。

 

元来一体の上の分かれだからです。

どうしても相衝突し、反目することを許さないのです。

 

経に曰く、「一切は男子は皆我が父、一切の母は皆我が母、

六道(りくどう)の衆生は皆我が父母、一切の地水は是れ

我が先身、一切の火風は是れ我が本体なるが故に」。

 

つまり、本体の一つなることを知らずして「差別(しゃべつ)」の

「隔歴(かくりゃく)」に迷って融和すべき「霊力(れいりき)」を

物質的に衝突させてしまう結果を生ずるのです。

 

即ちこれが「見濁」です。