活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

生死とは3

2017年03月05日 | 法理

私たち衆生は始終年をとりつつあります。

年をとるという事柄は、一つのものが二つになったのでは

ありません。

 

その一つのものが変化しつつ行くのです。

だとすると、形(かたち)というものはまずないのです。

 

そこを道歌に、

「おもかげの かはらでとしの つもれかし

たとへ命に かぎりあるとも」

と。

 

人間(にんげん)の身体は一度に衰えるのではありません。

瞬間瞬間に変わっているのです。

 

「因縁の法」を知(識)れば、年をとっても年は寄りません。

年寄りに年をとることが分かれば年寄りの世界です。

 

年寄りも若いものになります。

誰もがやがて年寄りになるのですから、この因縁をよく

知(識)っていれば、「心」は決してお年寄りにならない

と思います。